結論から言うと、ショート動画の台本の良し悪しは、冒頭2秒のフックで9割決まります。視聴者はフィードを高速でスクロールしながら「見るか、飛ばすか」を一瞬で判断しており、どれだけ本編を丁寧に作り込んでも、最初の2秒で指を止めさせられなければ再生時間はほぼゼロのまま流されます。つまり台本づくりの労力配分は「フック2割・本体7割」ではなく、フックに5割を投じるのが正解です。
この記事では、顔出しなしチャンネルを60本運用して得た一次データをもとに、コピペで使える型テンプレート5種、尺別の文字数早見表(15秒/30秒/60秒)、ジャンル別フック文例20本、NG台本の添削例、AIに書かせるプロンプト、量産時の管理方法まで、ショート動画の台本の書き方を実務レベルで解説します。
ショート動画の台本はなぜ「フック→本体→オチ」なのか
ショート動画の台本は、次の3ブロックで構成するのが基本です。
- フック(0〜2秒):スクロールする指を止めさせる。台本の勝敗の9割がここで決まる
- 本体(2秒〜終盤):フックで作った「気になる」を回収しながら、離脱ポイントを作らずに最後まで運ぶ
- オチ(ラスト数秒):見終わった余韻を作り、ループ再生・コメント・保存につなげる
長尺動画の台本と決定的に違うのは、起承転結が不要な点です。ショートでは「起」も「承」もなく、いきなり「転」から始めます。挨拶・自己紹介・前置きは1文字たりとも入れてはいけません。「こんにちは、今日は〇〇について話します」と始めた瞬間、その2秒が丸ごと無駄になり、視聴者は次の動画へスワイプします。
もう1つの違いは、オチの役割がCTA(行動喚起)ではなくループ誘発であることです。ショートのアルゴリズムは視聴維持率と平均視聴時間を重視しており、動画がループ再生されると視聴率が100%を超えることもあります。「チャンネル登録お願いします」で締めるより、冒頭に自然につながる一言や「もう一度確かめたくなる」余韻で締めるほうが、数字の上でも有利に働きます。
台本作成の7ステップ
実際に書くときは、次の順番で進めると迷いません。
- 1行サマリーを決める:この動画は何の話か、15字以内で言い切る(例:「電子レンジのNG食材3つ」)
- フックを3案書く:1案だけで決めない。型を変えて3案出し、いちばん強いものを選ぶ
- オチを先に決める:着地点が決まると本体がブレない
- 本体の情報を3点以内に絞る:4点以上は60秒に入らない。削る勇気が品質を作る
- 尺から逆算して文字数を割り当てる:後述の早見表を使う
- 声に出して読んで削る:目で読むだけでは気づかない「言いにくい語」「冗長な接続詞」を削除する
- 冒頭2秒だけもう一度見直す:最後にフックだけを再推敲する。ここだけは二度手間を惜しまない
ここで1つ、多くの解説記事と違う独自の提案をします。台本はフックとオチを先に書き、本体は最後に埋める「逆順執筆」で書いてください。本体から書き始めると、伝えたい情報を詰め込んだ末に「余った時間でフックを考える」ことになり、いちばん重要な冒頭2秒が最も手抜きになります。フック→オチ→本体の順で書けば、労力配分が自動的に正しくなります。
コピペで使える台本テンプレート5型
ショート動画の台本は、ゼロから発想するものではなく「型」に流し込むものです。汎用性の高い5つの型を、そのまま使える例文つきで紹介します。
型1:意外性型(え、そうなの?型)
構成:常識の否定 → 理由 → 具体例 → まとめの一言
【フック】実はみかんの白いスジ、取らないほうが体にいいんです。 【本体】あのスジの正式名称はアルベド。食物繊維とヘスペリジンが豊富で、実の部分より栄養価が高い部位と言われています。ヘスペリジンは血流を助ける成分として研究されていて、皮に近い部分ほど多く含まれます。 【オチ】今までせっせと取っていた人、今日から手間が1つ減りますね。
視聴者が持っている常識を冒頭で否定する型で、雑学・健康・ライフハック系で最も安定して機能します。後述しますが、当メディアの運用データでも再生数上位はほぼこの型でした。
型2:問題解決型(悩み→共感→解決)
構成:悩みの名指し → 共感・あるある → 解決策 → 効果の一言
【フック】夜、布団に入ってから30分眠れない人だけ見てください。 【本体】焦って目をつぶるほど眠れなくなりますよね。そこで試してほしいのが4-7-8呼吸法。4秒吸って、7秒止めて、8秒かけて吐く。これを4セット。呼吸に意識が向くことで考えごとが止まり、体が休息モードに切り替わりやすくなります。 【オチ】今夜、布団の中で思い出してください。
「〜な人だけ見てください」というフックは視聴者を名指しする効果があり、該当する人の離脱率を大きく下げます。商品紹介やノウハウ系と相性抜群です。
型3:ランキング・リスト型
構成:件数の予告 → 3位 → 2位 → 1位(最も強いネタを最後に)
【フック】スマホの電池を一瞬で減らす設定、ワースト3。 【本体】第3位、画面の自動明るさ調整オフ。常時最大輝度は電池の大敵です。第2位、バックグラウンド更新の全アプリ許可。使っていないアプリが裏で通信し続けます。そして第1位は……プッシュ通知の全部オン。通知のたびに画面が点灯し、積み重ねで大きく消耗します。 【オチ】全部当てはまった人は、設定アプリを今すぐ開きましょう。
「1位を最後に置く」ことで最後まで見る理由が生まれ、視聴維持率が構造的に上がります。カウントダウン形式は数字テロップとの相性も良く、facelessチャンネル向きの型です。
型4:ストーリー型(実は…体験談)
構成:結果の先出し → 経緯 → 転機 → 学び
【フック】60本投稿して、たった1つだけ分かったことがあります。 【本体】最初の20本は再生数3桁。伸びる気配はゼロでした。30本目あたりから、冒頭のセリフだけを変える実験を始めたんです。内容は同じ、冒頭だけ「え、そうなの?」と思わせる一文に差し替える。すると同じ形式なのに、再生数が数倍に変わりました。 【オチ】動画は中身より、最初の2秒でした。
結果を先に見せて「なぜ?」を作る型です。体験談は競合と絶対に被らない唯一のネタ源なので、量産チャンネルでも週1本は混ぜる価値があります。
型5:比較型(AとBどっち?)
構成:二択の提示 → Aの評価 → Bの評価 → 判定と条件
【フック】朝シャワーと夜シャワー、得なのはどっち? 【本体】朝派のメリットは、目が覚めて頭のスイッチが入りやすいこと。ただし時間に追われる朝は短時間で済ませるのが前提です。夜派のメリットは、皮脂や汗を落として寝具を清潔に保てること、そして体温が下がるタイミングで眠気が来やすいこと。 【オチ】睡眠の質を取るなら夜、目覚め重視なら朝。あなたはどっち派ですか?
二択はコメント欄が「どっち派」で伸びやすく、コメント数がアルゴリズム評価を後押しします。オチを疑問形で終えるのがポイントです。
5つの型の使い分け早見表
| 型 | 向いているジャンル | フックの形 | 台本難易度 | コメント誘発力 |
|---|---|---|---|---|
| 意外性型 | 雑学・健康・豆知識 | 常識の否定 | 低 | 中 |
| 問題解決型 | 副業・美容・ライフハック | 悩みの名指し | 中 | 中 |
| リスト型 | ガジェット・節約・NG集 | 件数の予告 | 低 | 中 |
| ストーリー型 | 体験談・ビジネス系 | 結果の先出し | 高 | 高 |
| 比較型 | 商品・習慣・雑学 | 二択の提示 | 中 | 高 |
迷ったら、量産初期は「意外性型」と「リスト型」の2本柱で始めるのがおすすめです。台本難易度が低く、ネタのストックも作りやすいためです。
尺別の文字数早見表(15秒・30秒・60秒)
台本の文字数は感覚で決めてはいけません。日本語のナレーションは、アナウンサーの読み上げ基準で1秒あたり5〜6文字が聞き取りやすさの上限です(放送の読み上げ目安は1分300文字前後、テレビCMは15秒60文字が定番の基準とされます)。これを超えると早口になり、テロップを読む余裕も消えます。
| 尺 | 総文字数の目安 | フック(0〜2秒) | 本体 | オチ |
|---|---|---|---|---|
| 15秒 | 75〜90字 | 10〜12字 | 45〜60字 | 12〜18字 |
| 30秒 | 150〜180字 | 10〜14字 | 110〜135字 | 20〜30字 |
| 60秒 | 300〜360字 | 10〜15字 | 250〜300字 | 30〜45字 |
この表から逆算すると、重要なことが3つ分かります。
- 15秒動画に入る情報は実質1トピックだけ。2つ入れようとした時点で破綻します
- 60秒でも本体は300字弱。原稿用紙1枚に満たない量なので、要点3つが物理的な上限です
- フックはどの尺でも10〜15字。「実はみかんの白いスジ、」でちょうど12字。この短さで勝負が決まります
なお、VOICEVOXなどの合成音声で読み上げるfaceless運用の場合、話速1.0倍でも上の目安より1割ほど速く読まれる声種があります。一度テスト書き出しをして、自分が使う音声の「1秒あたり文字数」を実測しておくと、以後すべての台本に使える基準になります。実測値は台本テンプレートの冒頭にメモしておきましょう。
ジャンル別フック文例集20本(コピペ可)
フックには「常識否定」「名指し」「数字」「禁止・警告」「クイズ」「未完結」などのパターンがあります。ジャンル別に、そのまま使える形で20本まとめました。〇〇を自分のネタに差し替えて使ってください。
雑学・豆知識系
- 「実は〇〇、逆効果って知ってました?」(常識否定)
- 「〇〇を毎日やってる人、ちょっと待ってください」(名指し+停止)
- 「学校では教えてくれない〇〇の話」(未公開感)
- 「〇〇の本当の理由、9割の人が勘違いしています」(数字+常識否定)
商品・ガジェット紹介系
- 「〇〇を買う前に、これだけは見てください」(購入直前の名指し)
- 「3,000円でこれは、正直おかしい」(価格ギャップ)
- 「〇〇の欠点、先に言います」(正直路線・信頼獲得)
- 「返品するつもりが、手放せなくなった〇〇」(逆転ストーリー)
お金・副業系
- 「〇〇にお金を払っている人、損しているかもしれません」(損失回避)
- 「月3万円の副収入、必要だったのはスマホだけでした」(結果先出し)
- 「銀行員は絶対にやらない〇〇」(権威の逆張り)
- 「知らないだけで年間5万円損する制度があります」(数字+損失回避)
ライフハック・生活系
- 「〇〇の掃除、その洗剤だと逆に汚れます」(禁止・警告)
- 「電子レンジに入れてはいけないもの、3つ言えますか?」(クイズ形式)
- 「〇〇の店員だけが知っている裏ワザ」(経験の裏付け)
- 「その〇〇の使い方、メーカーの想定と違います」(意外性)
教育・学習系
- 「英単語を書いて覚えている人は、今日でやめてください」(習慣の否定)
- 「偏差値を20上げた勉強法は、たった1つでした」(結果+限定)
ホラー・ミステリー系
- 「この写真、どこがおかしいか分かりますか?」(参加型クイズ)
- 「最後まで見ると、もう一度最初から見たくなります」(ループ予告)
注意点として、フックで煽った内容は本体で必ず回収してください。「9割が勘違い」と言ったのに根拠が出てこない台本は、短期の再生こそ取れても、保存やフォローにつながらず、チャンネル全体の信頼を削ります。誇張ではなく「事実の中でいちばん意外な角度」を探すのがフック作りの本質です。
NG台本の添削例(before/after)
ありがちな失敗台本を3本、添削形式で見てみましょう。自分の台本と見比べながら読んでください。
添削例1:挨拶から始まる
Before(30秒想定)
こんにちは!今日は睡眠の質を上げる方法について紹介していきます。皆さんは夜ぐっすり眠れていますか?実は寝る前のスマホが睡眠に悪影響を与えると言われています。ブルーライトが……
問題点:冒頭の挨拶と「紹介していきます」で約6秒。視聴判断の時間を丸ごと浪費しています。しかも「スマホは睡眠に悪い」は誰でも知っている情報で、フックとして機能していません。
After
スマホを見ながら寝落ちする人、睡眠の質を毎晩損しています。画面の光で脳が昼と勘違いし、眠りの浅い時間が延びやすいからです。対策は、寝る30分前に画面を伏せて置くだけ。どうしても触りたい人は、画面を白黒表示に切り替えると刺激がぐっと減ります。今夜からスマホは伏せて置く。それだけで明日の朝が変わります。
冒頭を「損の名指し」に変え、誰でも知っている一般論ではなく「白黒表示」という具体策を核に据えました。
添削例2:情報を詰め込みすぎ
Before(60秒想定・約480字の台本)
節約術を10個紹介します。1つ目は固定費の見直し、2つ目は格安SIM、3つ目はふるさと納税、4つ目は……(以下10項目が続く)
問題点:60秒に480字は物理的に入りません。無理に読めば1秒8文字の早口になり、1項目あたり6秒では「格安SIMにしましょう」以上のことが何も言えず、全項目が浅くなります。
After
節約効果がケタ違いなのに、後回しにされがちなものが1つだけあります。スマホの通信費です。プランの乗り換えだけで月数千円、年間で数万円変わる家庭も珍しくありません。食費を毎日切り詰めるより、たった1回の手続きのほうが大きい。今週末、今の請求額だけでも確認してみてください。
10項目を捨てて1項目に絞り、その代わり金額の目安と行動の一歩目まで深掘りしました。捨てた9項目は、それぞれ別の動画にすれば9本分のネタになります。詰め込みは尺の敵であると同時に、ネタの無駄遣いでもあるのです。
添削例3:オチがお願いだけ
Before(ラスト5秒)
……ということでした。参考になったらチャンネル登録と高評価、よろしくお願いします!
問題点:ショートの視聴者は登録ボタンを探す間もなく次の動画に進みます。貴重なラスト数秒を「お願い」に使うのは、視聴維持率の面でもリターンの面でも割に合いません。
After
……ということでした。ちなみに冒頭で見せたあの写真、もう違和感の正体が分かりますよね。
冒頭の要素をラストで拾い、「もう一度確かめたい」を作るループ型のオチです。ループ再生は視聴維持率を直接押し上げるため、登録のお願いよりアルゴリズム上のリターンが大きくなります。
AIに台本を書かせるプロンプト例
台本の量産にはAIの活用が事実上の標準になっていますが、「ショート動画の台本を書いて」という雑な指示では、前置きの長い凡庸な台本しか出てきません。型・尺・文字数・フック形式を固定したプロンプトを使ってください。
プロンプト1:基本の台本生成
あなたはショート動画の放送作家です。以下の条件で台本を書いてください。 ・テーマ:〇〇 ・型:意外性型(常識の否定→理由→具体例→まとめの一言) ・尺:60秒、総文字数300〜330字(日本語は1秒5〜6文字で読まれる前提) ・フックは15字以内。挨拶・自己紹介・前置きは禁止 ・オチは冒頭につながる一言か、視聴者への問いかけで締める ・語尾は「です・ます」。専門用語には一言の補足を入れる
プロンプト2:フックの10案出し
テーマ「〇〇」のショート動画用フックを10案出してください。条件:各15字以内/常識否定・名指し・数字・禁止・クイズの5パターンを各2案ずつ/誇張や事実に反する表現は禁止。各案に、想定視聴者が指を止める理由を一言添えてください。
プロンプト3:既存台本の添削
以下のショート動画台本を添削してください。観点:①冒頭2秒で指が止まるか ②60秒・330字以内に収まっているか ③情報が3点以内に絞られているか ④オチがループ誘発かコメント誘発になっているか。問題点の指摘だけでなく、修正後の全文も出してください。 (ここに台本を貼る)
運用上の注意が3つあります。第一に、AIは文字数指定を守らないことが多いので、出力後に必ず自分で文字数を数え直すこと。第二に、AIの台本は事実誤認を含むことがあるため、数字や固有名詞は必ず一次情報で裏取りすること。第三に、AI出力をそのまま使うと他チャンネルと似た台本になりがちなので、自分の体験や実測データを最低1か所は混ぜること。「フック10案出し→人間が選定→本体をAIに下書きさせる→人間が事実確認と音読調整」という分業が、効率と品質のバランスが最も良い運用です。
台本の量産と管理方法【60本運用の実データ】
ここからは当メディアの一次データです。同じ形式・同じ長さで60本を投稿した雑学チャンネルでは、再生数が最高4,575回、最低1,112回と約4倍の開きが出ました。台本の作り込みにかけた時間は、どの回もほぼ同じです。つまりこのチャンネルでは、内容の丁寧さと再生数は比例しませんでした。
伸びた回に共通していたのは、冒頭1〜2秒が「え、そうなの?」と思わせる常識否定型のフックだったことです。逆に、情報量が多く構成も整っているのに伸びなかった回は、フックが「〇〇について解説します」型の予告文になっていました。この経験から得た結論はシンプルで、量産フェーズで時間をかけるべきは本体の推敲ではなく、フックの検証です。数字の推移や失敗の詳細は雑学チャンネル60本の実録にまとめています。
スプレッドシートで台本を資産化する
量産時の台本管理は、スプレッドシート1枚で十分です。列構成は次のようにします。
- No/投稿日/ステータス(ネタ・執筆済・収録済・投稿済の4段階)
- 1行サマリー(15字以内)
- フック全文/フックの型(常識否定・名指し・数字など)
- 台本の型(意外性・リスト・比較など)
- 文字数/尺
- 48時間再生数/1週間再生数/平均視聴維持率
重要なのは、フックの型と台本の型を再生数と同じ行に記録することです。30本も溜まれば「自分のチャンネルではどの型が伸びるか」がデータで見えてきます。感覚頼みの反省会が不要になり、次の30本の精度が上がります。台本を書き捨てず資産に変える、いちばん簡単な方法です。
週次バッチで書き溜める
毎日1本ずつ書くのは挫折の元です。おすすめは週1回・2時間で7本をまとめて書く「週次バッチ」方式。ネタ出し30分→フック出し30分(7本×3案)→本体執筆60分の配分で回します。型テンプレートに流し込むだけなので、慣れれば1本の本体は10分以内で書けます。チャンネル設計や投稿体制からまとめて整えたい人は、facelessチャンネルの作り方で開設から投稿までの全手順を解説しています。
投稿前チェックリスト10項目
書き上げた台本は、投稿前に次の10項目で最終確認してください。
- [ ] 冒頭に挨拶・自己紹介・前置きがない
- [ ] フックが15字以内で、指が止まる理由を言語化できる
- [ ] フックで煽った内容を本体で回収している
- [ ] 情報が3点以内に絞られている
- [ ] 文字数が「尺×5〜6文字」に収まっている
- [ ] 声に出して読み、つかえる箇所を直した
- [ ] 数字・固有名詞の裏取りが済んでいる
- [ ] 誇大表現・断定しすぎの表現がない
- [ ] オチがループ誘発かコメント誘発になっている
- [ ] スプレッドシートに型と文字数を記録した
よくある質問
Q1. ショート動画の台本は何文字書けばいいですか?
尺(秒数)×5〜6文字が目安です。60秒なら300〜360字、30秒なら150〜180字、15秒なら75〜90字。日本語ナレーションの聞き取りやすい速度が1秒あたり5〜6文字のため、これを超えると早口になり内容が頭に入りません。合成音声を使う場合は話速設定で変わるため、一度実測しておくのが確実です。
Q2. フックは何秒以内に入れるべきですか?
0〜2秒、文字数にして10〜15字以内です。視聴者がスワイプするかどうかを判断するのは最初の1〜2秒とされており、「3秒以内」では遅いケースもあります。「実は〇〇、」のように、最初の一呼吸で意外性が伝わる構造にしてください。
Q3. 台本なしのアドリブ撮影ではだめですか?
量産と分析をするなら台本は必須です。アドリブは「えー」「まあ」などのつなぎ言葉で尺を浪費しやすく、何より「どの要素が原因で伸びたのか」を後から検証できません。台本があれば、フックの型と再生数を突き合わせて改善できます。話し慣れた人でも、フックの一文だけは書いてから撮ることをおすすめします。
Q4. ChatGPTなどのAIだけで台本は完結しますか?
下書きまでは可能ですが、そのまま投稿するのはおすすめしません。理由は3つあります。文字数指定が守られにくい、事実誤認が混ざることがある、他チャンネルと似た内容になりやすい、の3点です。フック案出しと本体の下書きをAIに任せ、選定・裏取り・音読調整を人間が担う分業が現実的です。
Q5. オチでチャンネル登録をお願いすべきですか?
ショートでは原則不要です。ラスト数秒はループ誘発(冒頭につながる一言)かコメント誘発(問いかけ)に使うほうが、視聴維持率とコメント数の面でリターンが大きくなります。登録への導線は、プロフィール・概要欄・「続きも見たくなる連作設計」に任せましょう。
Q6. 同じ型ばかり使うと飽きられませんか?
視聴者は型の繰り返しをほとんど気にしません。ショートの視聴者は「そのチャンネルの過去動画」ではなく「フィードに流れてきた1本」を見ているためです。むしろ型を固定したほうが制作速度と検証精度が上がります。当メディアの60本運用でも、同一形式のまま再生数はフック次第で約4倍変動しました。変えるべきは型ではなくフックです。
Q7. 15秒と60秒、どちらの台本が伸びやすいですか?
どちらが有利かはネタの密度で決まります。1トピックで完結する雑学なら15〜30秒のほうがループ率を上げやすく、手順や理由の説明が必要なノウハウ系は60秒が必要です。大事なのは、尺を先に決めてから文字数を逆算すること。60秒の枠に薄いネタを引き伸ばすくらいなら、30秒に凝縮したほうが維持率は上がります。
Q8. 他人のバズった台本は、どこまで参考にしてOKですか?
「型」と「フックのパターン」の参考はOK、文面の丸写しはNGです。構成の型(常識否定→理由→具体例など)はアイデアの領域ですが、セリフをそのまま使えば盗用ですし、同じ内容の動画はアルゴリズム上も埋もれます。バズ動画を見たら「なぜ冒頭で指が止まるのか」を一文で言語化してストックし、自分のネタに移植しましょう。
Q9. 台本1本にかける時間の目安は?
慣れれば1本15〜20分、うちフックに5分以上かけてください。内訳の目安は、フック3案出しに5分、本体の執筆に10分、音読チェックと調整に5分です。逆に1本へ1時間以上かけているなら、本体を磨きすぎです。60本運用の実データが示す通り、本体の丁寧さは再生数に比例しません。その時間はフック検証と本数に回すほうが成果につながります。
Q10. 伸びなかった台本は、どう分析すればいいですか?
アナリティクスの視聴維持率グラフで「どこで離脱されたか」を見るのが第一歩です。冒頭で急落していればフックの敗北、中盤の右肩下がりは本体の間延び、終盤の落ち込みはオチの設計ミスです。原因の場所によって直す箇所が違うため、「なんとなく全部を作り直す」のは非効率です。スプレッドシートに離脱ポイントも記録しておくと、型ごとの弱点が見えてきます。
まとめ
ショート動画の台本の書き方を、要点だけ振り返ります。
- 台本の勝敗は冒頭2秒のフック(10〜15字)で9割決まる。労力の5割をフックに使う
- 構成はフック→本体→オチ。挨拶と前置きは禁止、オチはCTAよりループ誘発
- 文字数は尺×5〜6文字で逆算する(15秒=75〜90字、30秒=150〜180字、60秒=300〜360字)
- 型は5つ(意外性・問題解決・リスト・ストーリー・比較)。量産初期は意外性型とリスト型の2本柱から
- AIはフック案出しと下書きに使い、選定・裏取り・音読調整は人間が担う
- 台本はスプレッドシートで「型×再生数」を記録し、書き捨てずに資産化する
60本の運用で分かったのは、内容の丁寧さと再生数は比例しないという、身も蓋もない事実でした。だからこそ、正しい場所——つまりフック——に力を注げば、後発でも十分に戦えます。まずは今日、テンプレートに沿って3本分のフックを書くところから始めてみてください。