「VOICEVOXの音声でyoutube動画を作って広告収入を得たい。でも規約違反でチャンネルごと飛んだら怖い」——顔出しなしYouTube副業でナレーションにVOICEVOXを選ぶ人が、最初に必ずぶつかる不安がこれです。
先に結論を言います。VOICEVOXのyoutube商用利用・収益化は、無料で可能です。広告を出しても、スーパーチャットを受け取っても、規約上は問題ありません。ただしこれは「クレジット表記をすれば全部OK」という単純な話ではまったくなく、守るべき規約が3つの階層に分かれていることが、事故の温床になっています。
さらに厄介なのが、「VOICEVOXの規約を100%守っていても、youtube側の都合で収益化が止まることがある」という点です。2025年以降のyoutubeは量産型コンテンツへの締め付けを強めており、規約遵守とyoutubeポリシー遵守はまったく別レイヤーの問題になっています。ここを混同したまま量産に入ると、「規約は守ったのに収益化が剥奪された」という最悪の結末を迎えます。
この記事では、VOICEVOX公式のソフトウェア利用規約、ずんずんPJ(東北ずん子・ずんだもんプロジェクト)の音源利用規約とキャラクター利用ガイドライン、そしてyoutube公式ヘルプの生成AI開示ルールを実際に確認したうえで、NG例の形で「何をやったらアウトなのか」を具体的に整理します。公開情報で確認できなかった事項は「公開情報では確認できない」と正直に書き、推測で埋めることはしません。最終判断は必ず各公式規約でお願いします。
なお、ここで作った音声を実際の動画1本に組み上げるところまで知りたい場合は、ずんだもん動画の作り方:台本・音声・立ち絵・編集の順番に工程の順番をまとめています。
結論:VOICEVOXのyoutube商用利用は無料で可能。ただし条件は3層ある
まず全体像です。VOICEVOXの公式ソフトウェア利用規約には、はっきりと「商用・非商用問わず利用することができます」と書かれています。生成した音声をyoutube動画に載せて広告収益を得ること自体は、正規の使い方です。無料の読み上げソフトでありながら収益化まで許容されている点が、VOICEVOXが顔出しなし副業で圧倒的に選ばれている理由です。
ただし同じ規約に、次の2文が併記されています。
- 「ご利用の際は VOICEVOX を利用したことがわかるクレジット表記が必要です」
- 「作成された音声を利用する際は、各音声ライブラリの規約に従ってください」
この2文目が、多くの解説記事がさらっと流している最重要ポイントです。VOICEVOXという1枚の規約で完結しておらず、「音声ライブラリ(キャラごとの音源)の規約」という別レイヤーへ丸投げされているのです。そして音源規約のさらに外側に、キャラクターのイラスト・立ち絵を扱う「キャラクター利用ガイドライン」という第3のレイヤーがあります。
整理すると、youtubeで安全に収益化するための条件は次の3階層です。
| 階層 | 管理しているもの | 主な条件 | 見落としの典型 |
|---|---|---|---|
| 第1層:ソフトウェア利用規約 | VOICEVOX本体・エンジン | 商用非商用問わず利用可/VOICEVOXを使ったとわかるクレジット表記 | 再配布・リバースエンジニアリングの禁止を知らない |
| 第2層:音源(音声ライブラリ)利用規約 | キャラごとの声のデータ | キャラごとに条件が異なる/多くは「VOICEVOX:キャラ名」表記で商用可 | 「VOICEVOXが商用OKだから全キャラOK」と誤解 |
| 第3層:キャラクター利用ガイドライン | 立ち絵・イラスト・キャラそのもの | 音源とは別ルール/商用範囲が音源より狭い場合がある | 音声が使えるならイラストも使えると思い込む |
この3層すべてを満たして初めて「規約を守っている状態」になります。そして本記事でいちばん伝えたいのは、第2層(音源)と第3層(イラスト)で商用の定義そのものが違うケースがあるという事実です。ずんだもんや四国めたんがまさにこれに該当します。詳しくは後半で詳述します。
なお、VOICEVOXそのものの導入手順や操作方法はVOICEVOXの使い方と動画への入れ方で扱っています。本記事は「使い方」ではなく「使っていい範囲」に振り切って解説します。
VOICEVOXの規約は3階層構造 — ソフト・音源・キャラクターは別物
もう少し踏み込んで、なぜ3階層になっているのかを理解しておきましょう。構造が腹落ちすると、新しいキャラを使うときに自分で判断できるようになります。
VOICEVOXは、音声合成エンジン(ソフト本体)と、そこに搭載される複数のキャラクター音源が組み合わさった製品です。ソフト本体を作っているのはVOICEVOXの製作者側ですが、ずんだもん・四国めたん・春日部つむぎ・青山龍星・九州そら…といったキャラクターは、それぞれ別の権利者が別のルールで管理しています。だから本体規約は「各音声ライブラリの規約に従ってください」と書くしかないのです。
第1層:ソフトウェア利用規約で禁止されていること
第1層はシンプルです。商用利用は自由、クレジット表記が必要、そして以下が禁止されています。
- ソフトウェアの無断再配布
- 逆コンパイル・リバースエンジニアリングとその公開
- 製作者または第三者に不利益を与える行為
- 公序良俗に反する行為
動画制作でこれに触れることはまずありません。強いて言えば「VOICEVOXのインストーラを自分のサイトで配布する」「改造版を配る」といった行為がアウトになります。また、規約には免責事項として「本ソフトウェアにより生じた損害・不利益について製作者は一切の責任を負わない」旨が記載されています。つまり、規約解釈を誤ったときのリスクは利用者側が負う構造です。「誰かのブログにOKと書いてあった」は免責になりません。
第2層:音源利用規約がキャラごとに違う
第2層が実務の中心です。たとえばずんだもん・四国めたん・九州そらなどを管轄するずんずんPJの音源利用規約には、「商用、非商用ともにご利用いただけます」と明記され、その条件としてクレジット表記が求められています。書式は「VOICEVOX:ずんだもん」「VOICEVOX:四国めたん」のような形です。
一方で、キャラによっては「商用利用不可・別途ライセンス契約が必要」とされているものもあります。まとめ情報ではWhiteCULがこれに該当するとされています。同じVOICEVOXのウィンドウ内に並んでいるのに、片方は無料で収益化でき、もう片方は商用不可——これが第2層の怖さです。
第3層:キャラクター利用ガイドラインはもっと狭いことがある
第3層は「キャラクターそのもの」の扱いです。ずんずんPJのキャラクター利用ガイドラインを読むと、音源規約とはトーンが明確に違います。非商用利用は事前申請なしで自由ですが、商用利用については「東北6県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)に本社を置く企業・公共団体であれば、広告など営利目的で使用できる」という地域条件が書かれています。しかも商品パッケージなどに自社名と住所(県・市町村まで)を書いて東北企業であることを示す、という条件付きです。
ここで多くの人が混乱します。「音源規約は商用OKって書いてあるのに、キャラのガイドラインは東北企業限定って書いてある。どっちなの?」と。この矛盾に見える構造こそが、本記事の核心です。次章以降で、youtubeの実務に落として解きほぐします。
「無料」の正体とクレジット表記の正しい書き方【概要欄コピペ例つき】
「voicevox 商用利用 無料」で検索している人に、まず知っておいてほしい数字があります。ずんずんPJの音源利用規約には、クレジット表記なしで商用利用したい場合は1キャラクターあたり40万円(+消費税)の契約が必要である旨が記載されています。
つまりクレジット表記は「書いてもいいオマケ」ではなく、40万円の利用料を免除してもらうための対価です。たった数十文字を概要欄に書くだけで、キャラ1体あたり40万円分の権利が無料で開放されている——そう理解すれば、書き忘れがどれだけ割に合わない手抜きかがわかります。
基本の書式と、公式が指定している「掲載場所」
標準書式は「VOICEVOX:キャラクター名」です。使ったキャラをすべて列挙します。
【使用音声】
VOICEVOX:ずんだもん
VOICEVOX:四国めたん
VOICEVOX:春日部つむぎ
掲載場所について、ずんずんPJの音源利用規約は「ユーザーが気になって見にいった際にはわかる程度のところ」と表現し、具体例として動画の説明欄、動画内クレジット、アプリの紹介画面などを挙げています。つまり「動画を見た人が気になって探せば見つかる場所」であればよく、冒頭に大きく出す義務までは課されていません。youtubeなら概要欄(説明欄)が最も素直な選択です。
表記場所の比較
| 表記場所 | 規約充足の確実性 | 運用の手間 | コメント |
|---|---|---|---|
| 動画概要欄 | ◎ 最も確実 | 低い | 第一選択。テンプレ化して全動画に固定貼付けできる |
| 動画内テロップ(末尾) | ○ 有効 | 中 | 概要欄と併記すると盤石。単独運用も規約上は成立し得る |
| 固定コメント | △ 補助的 | 低い | 削除・埋没の可能性があるため単独では非推奨 |
| チャンネル概要欄のみ | △ 弱い | 低い | 動画単位で辿りにくい。単独運用は避けたい |
| 記載なし | ✗ 違反状態 | – | 有償契約がない限り規約違反。40万円/キャラの契約対象 |
独自視点1:クレジットを書いても「安心」にはならない
ここが1つ目の独自視点です。ネット上の解説の多くは「クレジットさえ書けばVOICEVOXは商用利用OK」と締めくくります。これは半分しか正しくありません。
クレジット表記が満たすのは、あくまで第1層(ソフト規約)と第2層(音源規約)です。第3層のキャラクター利用ガイドライン——つまり立ち絵やイラストを動画に出す場合の条件、そしてキャラそのものを営利目的で押し出す場合の条件——は、クレジットを書いたかどうかとは無関係に別途かかってきます。
もう少し具体的に言うと、「VOICEVOX:ずんだもん」と概要欄に書いたからといって、ずんだもんのイラストをサムネイルに大きく使い、チャンネルの看板キャラとして企業の商材を宣伝してよいということにはなりません。音声の許諾と、キャラクターIPの営利利用は、まったく別の話だからです。クレジット表記を「免罪符」だと思い込むのが、VOICEVOX利用で最も多い誤解です。
NG例:クレジット表記まわりでよくある失敗
- NG例1:使った3キャラのうち2キャラしか書いていない——掛け合い動画で起きがちです。使った全キャラを機械的に列挙してください。
- NG例2:Shortsだけクレジットを省略——Shortsは概要欄が視聴者にほぼ見られないため手抜きしがちですが、規約上の免除規定はありません。テンプレを貼るだけなので必ず埋めます。
- NG例3:初回動画だけ書いて以降は省略——規約は動画単位で効きます。「チャンネルのどこかに書いてあるからいい」は通用しにくい運用です。
- NG例4:キャラ名を省いて「VOICEVOX使用」とだけ書く——第1層は満たせても、キャラ名指定のある第2層を満たせません。
- NG例5:AIナレーションを外注し、素材の出所を確認しないまま公開——外注音声がVOICEVOX製だった場合、クレジット義務はチャンネル運営者側に降りかかります。
キャラ別・商用利用/収益化早見表【ずんだもん・四国めたん・春日部つむぎほか】
「voicevox 商用利用 キャラクター」「voicevox 商用利用 ずんだもん」「voicevox 商用利用 四国めたん」で調べている人向けに、副業でよく使われる主要キャラの状況を早見表にします。
重要な前提:以下はWeb上で公開されている各規約と、複数のまとめ情報を突き合わせた概況です。規約は改定されるため、最終判断は必ず各キャラの公式規約ページで確認してください。確認が取れなかった項目は「公開情報では確認できない」と明記します。
| キャラクター | youtube収益化(広告・スパチャ) | クレジット表記 | 規約の管理元・注意点 |
|---|---|---|---|
| ずんだもん | ○ 可 | 「VOICEVOX:ずんだもん」 | ずんずんPJ。音源は商用可だがキャラIPの営利利用は別ガイドライン |
| 四国めたん | ○ 可 | 「VOICEVOX:四国めたん」 | ずんずんPJ。ずんだもんと同じ二階建て構造が適用される |
| 九州そら | ○ 可 | 「VOICEVOX:九州そら」 | ずんずんPJ。上記2キャラと同じ枠組み |
| 春日部つむぎ | ○ 可 | 「VOICEVOX:春日部つむぎ」 | 商用・非商用ともに可とされる。公式素材あり。立ち絵条件は要確認 |
| 雨晴はう | ○ 可 | 要表記 | 二次創作・収益化の制限が少ないとされる。詳細は公式規約を確認 |
| 波音リツ | ○ 可 | 要表記 | 商用利用可とされる。UTAU由来の経緯があり規約原文の確認を推奨 |
| 玄野武宏/白上虎太郎/青山龍星 | ○ 可 | 要表記 | 収益化は「非営利の対価」扱いとされる。クレジット必須 |
| 冥鳴ひまり | ○ 可 | 要確認 | 商用利用可とされるが、クレジット要否の明示は確認しづらい |
| もち子さん | ○ 可(個人) | CV名の併記が必要とされる | 音声のみの作品は不可との情報あり。動画向けだがラジオ形式は要注意 |
| 剣崎雌雄 | ○ 可 | 要表記 | 二次創作の制限が少ないとされる |
| No.7 | ○ 可 | 要表記 | 事前申請なしで商用利用可とされる |
| WhiteCUL | ✗ 要ライセンス | 要表記 | 商用利用には別途ライセンスが必要とされる。収益化動画では避けるのが安全 |
| 後鬼 | △ 判断が曖昧 | 要表記 | ガイドラインの記述が限定的。過度でない収益化は可との解釈があるが断定できない |
この表から読み取ってほしいのは、「大半のキャラは無料で収益化できるが、条件が微妙にズレており、明確に商用不可のキャラも混ざっている」という現実です。
実務的な結論:キャラは2〜3体に固定する
副業として量産するなら、使うキャラを最初に2〜3体決めて固定するのが最適解です。理由は3つあります。
- 規約チェックが初回だけで済む——固定すれば、以降は同じクレジットテンプレを貼るだけになります。
- チャンネルの声の統一感が出る——毎回違う声だと視聴者が「誰のチャンネルか」を認識できず、再訪率が落ちます。
- 規約改定の監視対象が減る——2体なら年1回の見直しも数分で終わります。
条件がシンプルなずんだもん・四国めたん・春日部つむぎあたりから始め、掛け合いに深みを出したくなったときだけ追加キャラの規約を個別に読む。この運用が最も事故りません。実際の動画構成づくりは雑学動画の作り方で扱っている型がそのまま使えます。
NG例:キャラ選定でやりがちな失敗
- NG例6:商用不可キャラを1体だけ混ぜる——WhiteCULのように商用利用に別途ライセンスが必要とされるキャラを「ワンポイントで1セリフだけ」使っても、その動画全体が条件を満たさない状態になり得ます。
- NG例7:規約の異なるキャラを混ぜて、緩いほうに合わせる——複数キャラを使う動画は、最も厳しいキャラの条件に全体を合わせるのが原則です。
- NG例8:もち子さんで音声のみのラジオ形式を作る——音声のみ作品が不可とされるキャラでは、映像なしのポッドキャスト転用が規約外になる可能性があります。
ずんだもん・四国めたんの「非商用」定義が、youtube実務のすべてを分ける
ここが本記事で最も価値のあるパートです。「voicevox 収益化」「voicevox youtube 収益化」で調べている人が本当に知るべきなのは、ずんずんPJが定義する「商用」と「非商用」の境界線です。
ずんずんPJのキャラクター利用ガイドラインには、こう書かれています。
個人が自分のBlogやYoutubeに広告を出す、スーパーチャットを受け取る、ニコニコ動画でクリエイター奨励プログラムに参加する程度は非商用の範囲
独自視点2:「広告収入=商用」ではない、という逆転
これが2つ目の独自視点です。世間の常識では「広告収入を得ている=商用利用」です。ところがずんずんPJのガイドラインは、個人のyoutube広告収益やスーパーチャットを「非商用の範囲」と明示的に定義しています。
この一文の意味は決定的です。前章で「キャラIPの商用利用は東北6県の企業に限られる」と書きましたが、個人のyoutube広告収益は"商用"ではなく"非商用"に分類されるため、その地域制限に引っかからないのです。だから東京在住の個人副業クリエイターが、ずんだもんの音声も立ち絵も使って広告収益つきの動画を出せる。この構造を理解していないと、「東北企業限定って書いてあるから自分は使えないのでは」と誤った自粛をすることになります。
逆に言えば、「非商用の範囲」を超えた瞬間に、東北企業限定などの商用ルールが顔を出すということでもあります。境界線を表にします。
| 収益の形態 | ずんずんPJの分類(ガイドライン記述に基づく) | 実務上の判断 |
|---|---|---|
| youtube広告収益(AdSense) | 非商用の範囲とされる | 個人なら申請不要でOK |
| スーパーチャット・投げ銭 | 非商用の範囲とされる | 個人なら申請不要でOK |
| ニコニコのクリエイター奨励プログラム | 非商用の範囲とされる | 個人なら申請不要でOK |
| 有料チャンネル(視聴自体に課金) | 非商用の範囲外 | 視聴に対価を課す形態はNGとされる |
| 外部企業からのスポンサー案件・PR動画 | 有償利用 | 所属企業以外からのスポンサーがつく案件は有償利用と明記 |
| グッズ販売・音声素材の販売 | 商用利用 | 別途条件の確認が必要 |
メンバーシップの扱いは慎重に。youtubeのチャンネルメンバーシップは「投げ銭に近い応援」とも「視聴に対価を課す有料チャンネル」とも解釈でき、公開情報からはどちらに分類されるかを断定できません。メンバー限定動画を出す運用を予定しているなら、権利者に直接問い合わせるのが唯一の確実な方法です。この点を「大丈夫です」と断言している解説記事は、根拠を示せていないはずです。
NG例:収益形態でアウトになるパターン
- NG例9:メンバーシップ限定でずんだもん動画を配信する——視聴に対価を課す形態にあたる可能性があり、非商用の範囲外になり得ます。公開情報では確認できないため、事前の問い合わせ推奨です。
- NG例10:企業から報酬を受け取ってPR動画を作る——ガイドラインは「所属する企業以外からのスポンサーのつく案件では有償利用となる」と明記しています。案件が来たら必ず立ち止まってください。
- NG例11:情報商材・仮想通貨関連の販売動画に使う——ずんずんPJのガイドラインでは、情報商材や仮想通貨(Crypt Coin)に関しては販売NGと明記されています。収益化以前に禁止事項です。
- NG例12:特定の政治家・政治団体・宗教団体の応援/批判に使う——音源規約・キャラガイドラインの双方で禁止されています。
- NG例13:生成した音声を素材集として販売・再配布する——動画に載せるのはOKでも、音声データ単体を商品として売るのは別問題です。
企業・法人でVOICEVOXを使えるか(2023年の緩和と、いまも残る線引き)
「voicevox 商用利用 企業」「voicevox 商用利用 法人」は、副業が軌道に乗ってから急に必要になる検索です。会社の公式チャンネルで使いたい、法人化したあとも同じ運用を続けたい、というケースです。
2023年3月の緩和で何が変わったか
ずんだもんについては、2023年3月に大きな方針変更が報じられています。それ以前は「東北地方以外の企業が商用利用する場合は問い合わせが必要」でしたが、企業所属のストリーマーやVTuberが、公式への問い合わせなしにずんだもんを配信・動画で利用できるようになりました。対象は音声だけでなく、立ち絵・イラスト素材も含まれます。
ただし重要な但し書きがあります。この緩和で開放されたのは、あくまで「公式が非商用利用と定める範囲内」です。具体的には、
- OK:広告による収益化や投げ銭機能(スーパーチャットなど)を受ける程度の配信や動画
- NG:有料チャンネルでの使用
つまり、「法人アカウントでも、個人と同じ"非商用の範囲"なら問い合わせ不要で使える」という緩和であって、企業が自社商品の広告にずんだもんを起用してよくなった、という話ではありません。ここを取り違えると、企業のマーケティング利用で事故ります。
法人利用の実務判断フロー
- その利用は「非商用の範囲」に収まるか?——広告収益・投げ銭程度の配信/動画なら、ずんだもんについては問い合わせ不要とされています。
- 自社商品・サービスの宣伝が主目的か?——主目的が宣伝なら営利利用であり、東北6県の企業でなければ別途確認が必要です。
- 東北6県に本社があるか?——あるなら、商品パッケージ等に自社名・住所(県・市町村まで)を記載して東北企業であることを示す条件付きで営利利用が可能とされています。
- ずんだもん以外のキャラか?——上記の緩和はずんだもん(およびずんずんPJの枠組み)についての話です。他社管理のキャラは別途そのキャラの規約を確認してください。
- 迷ったら問い合わせる——法人利用は金額規模が大きくなりがちで、後戻りコストも高い領域です。数日待ってでも確認する価値があります。
VOICEPEAK版の扱い(読み上げソフトが違えば規約も違う)
見落とされがちですが、ずんだもんはVOICEVOX以外の読み上げソフト(VOICEPEAKなど)にも搭載されています。報道によれば、VOICEPEAK版については「動画配信サービスのライブ配信時のコメント読み上げ用途に限ってなら、別途商用ライセンス購入なしで利用可能」とされています。同じキャラでも、どのソフトで喋らせたかによって適用規約が変わるわけです。有償ソフト版を使っている人は、VOICEVOXの規約をそのまま当てはめないでください。
web版VOICEVOXの商用利用は、デスクトップ版と同じではない
「web版 voicevox 商用利用」は、スマホだけで副業を始めたい層からの検索です。ここには明確な注意点があります。
まず押さえるべき事実:web版は非公式
ブラウザから使える「WEB版VOICEVOX」(voicevox.su-shiki.com)は、VOICEVOX公式が運営しているものではありません。サイト自身が非公式である旨を明示しており、「VOICEVOX」と「VOICEVOX Nemo」を使って音声を合成していること、利用規約等は公式サイトで確認するよう案内していることが記載されています。
つまり構造としてはこうなります。
| 観点 | デスクトップ版VOICEVOX(公式) | WEB版VOICEVOX(非公式) |
|---|---|---|
| 運営 | VOICEVOX公式 | 第三者 |
| 適用される音声規約 | VOICEVOXソフト規約+各音源規約 | 同左(合成元がVOICEVOXのため) |
| サイト運営者側の利用条件 | – | 別途存在し得る/公開情報では詳細を確認できない |
| 動作の安定性 | 安定 | ベータ版とされ、端末・ブラウザにより不安定な場合がある |
| 使えるキャラの範囲 | 公式搭載キャラ全般 | サイトが対応している範囲に限られる |
| 商用利用の可否 | 規約を満たせば可 | 音声規約上は同じだが、サイト側条件の確認が必要 |
web版を収益化動画に使うときの3つのリスク
リスク1:クレジットの書式が変わる可能性。web版はVOICEVOXとVOICEVOX Nemoの両方を使っていると明示しています。VOICEVOX Nemoは通常のキャラクターボイスとは別枠の音声ライブラリであり、Nemo音声を使った場合のクレジット書式が「VOICEVOX:キャラ名」と同じでよいのかは、公開情報からは確認できません。どの音声を使ったかを自分で把握し、不明ならNemoは避けるのが安全です。
リスク2:サービス終了リスク。非公式サービスは予告なく停止し得ます。チャンネルの音声パイプラインを非公式サービスに全面依存すると、停止した日に量産が止まります。
リスク3:規約の追跡が二重になる。VOICEVOX公式規約とキャラ規約に加えて、サイト運営者の条件も追う必要が出ます。管理コストは確実に増えます。
実務的な結論:お試しや台本の読み上げ確認にweb版を使うのは合理的です。しかし収益化を前提とした量産の本番環境としては、公式のデスクトップ版を使うほうが規約の追跡がシンプルになります。PCがあるならデスクトップ版一択、と考えて差し支えありません。
音声は使えても立ち絵は別 — イラスト利用の二階建て規約
「ずんだもんの音声が使えるなら、ずんだもんのイラストも当然使える」——この思い込みが、VOICEVOX利用で最も見落とされている論点です。
音源規約とイラストガイドラインは管轄が違う
VOICEVOXで無料利用が認められているのは、原則として音声(合成した音声データ)です。一方、キャラクターの立ち絵・イラスト(見た目のビジュアル)は、音源とは別のガイドラインで管理されています。ずんだもん・四国めたんの場合、イラストの扱いはずんずんPJのキャラクター利用ガイドライン側の話になります。
幸い、ずんずんPJのガイドラインは公式素材の改変にかなり寛容です。ガイドラインには次のような記述があります。
- キャラクターを切り出して使っても大丈夫
- 商品パッケージや創作物に合わせて多少色を変更しても大丈夫
- 服装やアクセサリーなどを変更しても大丈夫
条件は「東北ずん子ちゃんであると認識できる範囲」です。つまり原作キャラだと判別できる程度の改変なら許容される、というスタンスです。動画制作で表情差分を作ったり、サイズを調整したりする程度は問題になりにくいでしょう。
また、コピーライト表記(©)は必要ないとされています。その代わり、ガイドライン準拠を示すマークとして「(ず・ω・きょ)」という表記が用意されており、これを書いてあると「東北ずん子・ずんだもんプロジェクトガイドライン準拠」という意味になります。概要欄にこれを添えておくと、権利者側から見て「ガイドラインを読んでいる人だ」と伝わります。
独自視点3:本当の落とし穴は「有志制作の立ち絵」
寛容なのは公式素材の話です。実務で事故りやすいのは、ここから先です。
ネット上で配布されている人気の立ち絵の多くは、公式素材ではなく第三者クリエイターが制作したファンアートです。これらには制作者ごとの配布規約が付いており、たとえば「東北ずん子プロジェクトのガイドライン遵守を明記すること」「改変不可」「配布元の明記が必要」といった独自条件が設定されていることがあります。
つまり有志制作の立ち絵を使う場合、満たすべき条件は二階建てになります。
- キャラ本体(プロジェクト公式)のイラストガイドライン
- その立ち絵素材を作った制作者の配布規約
この2つが競合した場合、厳しいほうに合わせるのが原則です。素材の入手経路と規約の見方はゆっくり立ち絵素材の入手方法で整理しているので、立ち絵を使う予定があるなら先に目を通しておくと安全です。
立ち絵チェックリスト
- [ ] その立ち絵は公式素材か、有志制作か切り分けた
- [ ] キャラ本体のイラストガイドラインを読んだ
- [ ] 有志制作なら、配布ページの規約も読んだ
- [ ] 改変(表情差分・トリミング・色変更)が許可されているか確認した
- [ ] 指定されたクレジット/ガイドライン遵守の明記条件を満たした
- [ ] 音声のクレジットとは別に、イラスト側の表記条件も概要欄に反映した
- [ ] サムネイルでの使用が配布規約の想定範囲内か確認した
- [ ] 素材のダウンロード元URLと規約のスクリーンショットを保存した
最短で安全に始めたいなら、立ち絵なしの構成から入るのも有効です。テロップ+ナレーション+フリー素材の映像という構成なら、第3層の論点をまるごと回避できます。チャンネルが軌道に乗って「キャラを出したほうが伸びる」と判断できてから、立ち絵の規約に向き合えば十分です。
VOICEVOXで「収益化剥奪・収益化停止」は起きるのか
「voicevox 収益化剥奪」「voicevox 収益化停止」で検索する人が増えています。結論から言うと、VOICEVOXを使ったこと自体を理由に収益化が止まるルールは、youtube側に存在しません。しかし、VOICEVOXを使うチャンネルに多い「作り方」が、youtubeのポリシーに触れやすいのは事実です。
混同してはいけない2つのレイヤー
| レイヤー | 誰のルールか | 違反したときに起きること |
|---|---|---|
| VOICEVOX/キャラ規約 | 権利者(ずんずんPJ等) | 権利者からの警告・削除要請、著作権侵害の申し立て、有償契約の請求可能性 |
| youtube収益化ポリシー | youtube(Google) | 収益化の停止・剥奪、YPP再審査、動画単位の収益無効化 |
この2つは独立しています。規約を100%守っていてもyoutube側で収益化が止まることはあり、逆にyoutube側で問題なく収益化できていても権利者から申し立てを受けることはあります。「クレジットを書いたから収益化は安泰」は成立しません。
実際に収益化停止が起きているパターン
公開されている報告や解説を横断すると、AI音声・合成音声を使うチャンネルの収益化停止は、おおむね次のパターンに集中しています。
- 他人の動画やニュース記事の内容を、AI音声・AI画像で差し替えただけの動画——オリジナリティが認められにくい典型です。
- 同一テンプレートの雑学系動画を1日に何本も投下する量産スタイル——youtubeは2025年7月にポリシー名を「繰り返しの多いコンテンツ」から「量産型のコンテンツ」へ変更したとされ、AIによる大量生成が明確に規制の射程に入りました。
- 過激・扇情的な表現を含むAI生成コンテンツ——広告主に適さないコンテンツとして扱われます。
- 合成音声が動画の大部分を占め、編集の付加価値が乏しい構成——単調・低品質と判定されやすくなります。
つまり問題視されているのは「AI音声を使ったこと」ではなく「独自の付加価値がないこと」です。ここを取り違えて「VOICEVOXをやめてナレーションを自分の声にすれば解決する」と考えると、根本原因を外します。
対策:付加価値を目に見える形で足す
- 音声を単調にしない——抑揚・間・スピードを調整し、機械的な棒読みを避けます。VOICEVOXはパラメータ調整の自由度が高いので、ここは十分に作り込めます。
- 編集で独自性を出す——テロップの演出、効果音、図解、アニメーションなど「自分が加えた工作」を可視化します。
- 1日大量投稿を避ける——同じテンプレの連投は量産型と見なされやすくなります。本数より1本の密度を上げるほうが安全です。
- 一次情報・独自の切り口を入れる——自分で調べた数字、自分の実験結果、体験談は、他チャンネルにコピーできない付加価値です。
生成AIの開示は必要か
youtubeは、AIによって生成・大幅改変されたコンテンツが本物のように見える場合に開示を求めています。公式ヘルプで開示が必要な例として挙げられているのは、実在の人物が実際には言っていないことを言っているように見せるもの、実際の出来事や場所の映像を改変したもの、実際には起きていない場面を現実のように見せるものなどです。ナレーション関連では「クローニングした自分の声でナレーションや吹き替えを制作する場合」が例示されています。
一方で、台本作成やアイデア出し、自動字幕起こしといった生産性目的の生成AI利用には開示を求めないとされています。
VOICEVOXのキャラクターボイスは実在の人物の声を模したものとして提供されているわけではないため、「実在人物の声のクローン」に該当しないと読むのが自然です。ただし、開示要否の最終判断はyoutubeのポリシー解釈に依存します。判断に迷う場合は、youtubeヘルプの「生成 AI コンテンツの使用に関する開示」を直接確認するか、迷ったら開示しておくほうが安全側に倒せます(開示自体が収益化を止める要因になるという公式の記載は確認できません)。
違反の申し立てを受けたらどうなるか
権利者から著作権侵害の申し立てを受けた場合や、youtubeのポリシーに触れた場合、チャンネルには段階的なペナルティが科されます。警告(注意)とストライクでは意味がまったく違い、ストライクの累積はチャンネル停止に直結します。何が飛んできたのか、いつ解除されるのか、異議申し立てはできるのかを正確に把握するために、YouTube違反警告の種類と確認方法を先に読んでおくことを強くおすすめします。実際に申し立てを受けてから調べ始めると、対応期限を逃します。
NG例:収益化を自分から遠ざける作り方
- NG例14:他サイトの記事を読み上げるだけの動画——引用の域を超えると著作権とオリジナリティの両方で問題になります。
- NG例15:同じテンプレで1日5本以上の連投——量産型コンテンツの判定に近づきます。
- NG例16:規約違反状態のまま動画を大量に残す——後から一括修正が必要になったとき、本数が多いほど地獄を見ます。最初にテンプレを固めるのが結局いちばん速いです。
公開前チェックリストと制作ワークフロー
ここまでの内容を、実際の手順に落とします。この順番で回せば抜けが出ません。
導入から公開までの9ステップ
- VOICEVOXを公式サイトからダウンロード・インストールする(非公式の再配布版は使わない。第1層で禁止されている行為に加担しないため)
- 使うキャラを2〜3体に決める(まずは条件が明快なキャラから)
- 決めたキャラの公式規約を1体ずつ読む(チェックするのは「収益化可否」「クレジット書式」「CV名の要否」「音声のみ作品の可否」の4点)
- 立ち絵を使うか決める(使うならイラストガイドライン+素材配布元の規約も確認。迷うなら音声のみ構成)
- 収益形態を先に決める(広告・スパチャまでか、メンバーシップまで踏み込むか。後者なら事前に問い合わせる)
- 音声を生成し、抑揚と間を調整する(棒読みのまま出さない。ここが量産型判定の分かれ目)
- 概要欄クレジットのテンプレを作る(全キャラ分+必要ならCV名+立ち絵の表記条件)
- 公開前の最終チェックを回す(下のチェックリスト)
- テンプレを保存し、以降の動画で使い回す(2本目以降の運用コストをゼロに近づける)
公開前チェックリスト
- [ ] 使った全キャラを概要欄に列挙した(1体も漏れていない)
- [ ] 書式は「VOICEVOX:キャラ名」になっている
- [ ] CV名の併記が必要なキャラを使っていないか確認した
- [ ] 商用利用に別途ライセンスが必要なキャラを混ぜていない
- [ ] 立ち絵を使った場合、イラスト側の表記条件も満たした
- [ ] 収益形態が「非商用の範囲」に収まっている(有料チャンネル・スポンサー案件でない)
- [ ] 禁止ジャンル(情報商材・仮想通貨の販売、政治・宗教活動、風俗営業関連)に該当しない
- [ ] Shortsでも概要欄を省略していない
- [ ] 音声が単調になっていない/編集で独自の付加価値を足した
- [ ] 他人のコンテンツの読み上げ・焼き直しになっていない
制作ツールをどう組み合わせるか
VOICEVOXはあくまで「音声」の工程を担うツールです。台本・映像・字幕・書き出しをどう埋めるかで、必要な時間はまったく変わります。代表的な組み合わせを整理します。
| 工程の組み方 | 必要なもの | 1本あたりの目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| フル手動(VOICEVOX+動画編集ソフト) | VOICEVOX、編集ソフト、素材 | 数時間 | 演出にこだわりたい人。長尺向き |
| 半自動(VOICEVOX+テンプレ編集) | 上記+自作テンプレート | 1〜2時間 | 量産と品質を両立したい人 |
| 自動生成ツールを併用 | 台本入力型のツール | 数分〜数十分 | まず本数を出して検証したい人 |
3つ目の「自動生成ツール」の選択肢のひとつとして、当サイトが開発・運営しているツールShortyがあります。台本から縦型ショート動画を自動生成する用途に絞ったもので、無料プランには1本30秒まで・30日で5本まで・保存期間7日・ショート形式のみという制約があります。まず数本試して「ショート量産が自分のチャンネルに合うか」を検証する用途には使えますが、長尺解説やこだわりの演出には向きません。他の自動生成ツールにもそれぞれ得意領域があるので、どれが最良かではなく、自分の動画の尺と演出要件に合うかで選ぶのが現実的です。なお、どのツールを使う場合でも、VOICEVOX音声を含むならクレジット表記の義務はチャンネル運営者側に残ります。
よくある質問
VOICEVOXはyoutubeで本当に無料で商用利用できますか?
はい。公式のソフトウェア利用規約に「商用・非商用問わず利用することができます」と明記されており、追加費用なしで利用できます。ただし条件として、VOICEVOXを利用したとわかるクレジット表記と、使用した各音声ライブラリ(キャラ)の規約遵守が求められます。この2つを満たせば、広告収益を伴う動画でも無料で使えます。
クレジット表記はどう書けばいいですか?
「VOICEVOX:キャラクター名」の形式で、使ったキャラをすべて列挙するのが標準です。掲載場所は、ずんずんPJの音源利用規約が「ユーザーが気になって見にいった際にはわかる程度のところ」としており、動画の説明欄や動画内クレジットが例示されています。youtubeなら概要欄への記載が最も確実で、テンプレ化すれば運用の手間はほぼゼロになります。
クレジット表記を書かないとどうなりますか?
無料利用の条件を満たさない状態になります。ずんずんPJの音源利用規約では、クレジット表記なしで商用利用する場合は1キャラクターあたり40万円(+消費税)の契約が必要である旨が記載されています。数十文字書くだけで免除される費用なので、省略する合理的な理由はありません。
ずんだもんの音声を使えば、ずんだもんのイラストも使えますか?
いいえ、別の規約が適用されます。音声は音源利用規約、イラスト・立ち絵はキャラクター利用ガイドラインという二階建て構造です。公式素材の改変には比較的寛容ですが、有志が制作した立ち絵にはさらにその制作者の配布規約が加わります。使う素材が公式か有志制作かを必ず切り分けてください。
youtubeの広告収入は「商用利用」にあたりますか?
ずんずんPJのガイドラインでは、個人が自分のBlogやYouTubeに広告を出す、スーパーチャットを受け取る程度は「非商用の範囲」と定義されています。一般的な語感と逆ですが、この定義のおかげで個人の副業クリエイターは地域制限などの商用条件に縛られずに利用できます。他社管理のキャラでは定義が異なる可能性があるため、キャラごとの確認は必要です。
メンバーシップや有料チャンネルでも使えますか?
有料チャンネルについては、ずんずんPJのガイドラインが非商用の範囲外としています。youtubeのチャンネルメンバーシップがどちらに分類されるかは、公開情報からは確認できません。メンバー限定動画の配信を予定しているなら、権利者に直接問い合わせるのが唯一確実な方法です。断定している解説を鵜呑みにしないでください。
企業・法人のチャンネルでVOICEVOXを使えますか?
ずんだもんについては、2023年3月に企業所属のストリーマーやVTuberも問い合わせなしで利用できるよう緩和されたと報じられています。ただし開放されたのは「公式が非商用利用と定める範囲内」であり、広告収益や投げ銭程度の配信・動画が対象です。自社商品の広告にキャラを起用する営利利用は別で、東北6県に本社を置く企業・公共団体という条件が示されています。
四国めたんの規約はずんだもんと同じですか?
四国めたんもずんずんPJの枠組みで管理されており、音源利用規約の記載では「VOICEVOX:四国めたん」のクレジット表記を条件に商用・非商用ともに利用できるとされています。基本構造はずんだもんと同じ二階建てです。ただし規約は個別に改定され得るため、公式ページで最新版を確認してください。
web版VOICEVOXで作った音声も商用利用できますか?
ブラウザで使えるWEB版VOICEVOX(voicevox.su-shiki.com)は非公式サービスで、VOICEVOXとVOICEVOX Nemoを使って合成していると明示されています。音声そのものの規約は公式と同じ枠組みですが、サイト運営者側の条件やNemo音声のクレジット書式については公開情報では確認できません。収益化を前提とした量産は、公式のデスクトップ版で行うほうが規約の追跡が簡単です。
VOICEVOXを使うと収益化が剥奪されますか?
VOICEVOXの利用自体を理由に収益化を停止するルールは、youtube側に確認できません。実際に停止が起きているのは、他人のコンテンツをAI音声で焼き直した動画、同一テンプレの大量投稿、過激な表現を含むコンテンツなど、オリジナリティや品質に問題があるケースです。音声の抑揚調整、編集での付加価値、投稿ペースの適正化で対策できます。
AI音声を使ったことをyoutubeに開示する必要はありますか?
youtubeが開示を求めているのは、AIで生成・改変されたコンテンツが本物のように見える場合です。実在の人物が言っていないことを言っているように見せる、実際の映像を改変するといった例が挙げられており、ナレーションでは「自分の声をクローンした場合」が例示されています。VOICEVOXのキャラクターボイスは実在人物の模倣ではないため該当しにくいと読めますが、判断に迷う場合はyoutubeヘルプで直接確認してください。
複数のキャラを1本の動画で使うときの注意点は?
使った全キャラを概要欄に列挙し、かつ最も条件の厳しいキャラに動画全体を合わせる必要があります。掛け合い動画では規約の異なるキャラが同居しがちで、1体でも商用利用に別途ライセンスが必要なキャラを混ぜると、その動画全体が条件を満たさなくなり得ます。キャラを2〜3体に固定する運用が最も安全です。
規約はどのくらいの頻度で確認すべきですか?
キャラを追加するとき、収益形態を変えるとき(メンバーシップ開始・PR案件受注・法人化など)は必ず確認してください。加えて、量産運用なら半年に一度、主要キャラの規約ページを見直すことをおすすめします。過去に方針が緩和された例があるように、規約は動きます。
まとめ
VOICEVOXはyoutubeでの商用利用・収益化が無料でできる、顔出しなし副業にとって非常に強力なツールです。ただしその自由は「3層の規約を守れば」という前提の上に成り立っています。本記事の要点を整理します。
- VOICEVOXの規約はソフト規約・音源規約・キャラクターガイドラインの3階層。「VOICEVOXは商用OK」の一言で全部を同一視しない
- クレジット表記「VOICEVOX:キャラ名」は40万円/キャラの利用料を免除してもらう対価。使った全キャラを概要欄に列挙する
- クレジットを書いても第3層(イラスト・キャラIPの営利利用)は別にかかる。クレジットは免罪符ではない
- 個人のyoutube広告収益・スパチャは「非商用の範囲」と定義されている。一方、有料チャンネルや外部スポンサー案件は範囲外
- 法人利用は2023年に緩和されたが、開放されたのは非商用の範囲内まで。自社商品の広告起用は別条件
- web版VOICEVOXは非公式。音声規約は同じでもサイト側条件やNemoの扱いが不透明。本番運用はデスクトップ版が安全
- 立ち絵は公式素材と有志制作で規約が二階建て。厳しいほうに合わせる
- 規約違反とyoutubeの収益化停止は別レイヤー。規約を守っても量産型判定で止まることがあるため、付加価値を目に見える形で足す
最初の1本だけ丁寧に規約を確認してテンプレ化してしまえば、以降の量産は安全かつ高速に回せます。ナレーションの土台が固まったら、次は動画の中身です。VOICEVOXの使い方と動画への入れ方で制作工程を固め、雑学動画の作り方で伸びる型を押さえ、万が一の申し立てに備えてYouTube違反警告の種類と確認方法にも目を通しておく——この3点セットで、規約を守りながら安心して本数を積み上げていきましょう。
※本記事は2026年9月時点の公開情報にもとづく解説であり、法的助言ではありません。VOICEVOXおよび各キャラクターの利用規約は改定される可能性があります。実際の利用前には必ずVOICEVOX公式のソフトウェア利用規約および各キャラクターの公式規約ページで最新情報をご確認ください。判断に迷う事項は、推測で進めず権利者に問い合わせるのが最も安全です。