最終確認日:2026年10月12日(YouTubeヘルプの原文をこの日に確認して書いています。規約は変わるので、投稿前に公式ページも見てください)
YouTubeのAIラベル(Studioの「AIの使用」)は、写真のようにリアルな人物・場所・出来事をAIで作ったり大きく変えたりした場合と、動画の中心になる音楽をAIで作った場合に「はい」にします。AI音声のナレーション、AIで書いた台本、字幕、アニメ調の絵だけなら、原則「いいえ」で構いません。
ただし2026年5月から、写実的なAIコンテンツにはYouTubeが自分で検出してラベルを付けるようになり、ショートではラベルが動画の上に重ねて表示されるようになりました(後述)。「黙っていれば分からない」は通用しない前提で判断してください。
この記事では、YouTubeヘルプの原文を引用しながら、AI音声・AI画像のスライド・実写風の生成映像など、副業でよく作る動画の形ごとに「はい」か「いいえ」かを判定します。当サイトが開発・運営しているショート動画の生成ツール「Shorty」の出力(AI画像+合成音声+字幕+BGM)も、絵柄ごとに判定しました。Shortyは無料プランで1本30秒まで・30日で3本まで(保存7日・ショート形式のみ)作れるので、自分の動画がどの判定になるかを1本作って確かめられます。
結論:AIラベルが必要な動画・不要な動画の判定

YouTubeヘルプは、開示が必要なものを次の4つに絞って書いています。
クリエイターは、以下の生成 AI コンテンツを開示する必要があります。 実在の人物が実際には発言または行動していないことを、発言または行動しているように見せている。 実際の出来事や場所の映像を改変している。 現実には起こっていないシーンをリアルに生成している。 動画の中心となる音楽を作成する。
(YouTube ヘルプ「生成 AI コンテンツの使用に関する開示」、2026-10-12 確認)
判定の軸は「視聴者が本物だと誤解するか」です。AIを使ったかどうかではありません。副業でよく作る形に当てはめると、次のようになります。
| 動画の形 | AIラベル | 理由(原文との対応) |
|---|---|---|
| 台本だけAIで書き、映像と声は自分で用意 | いいえ | 「スクリプト」の作成は「軽微な制作支援」として開示不要 |
| AI音声(VOICEVOXなど)のナレーション+アニメ調・イラストの絵 | いいえ | 非現実的な内容。キャラクターの声は実在の人物の発言に見せていない |
| AI音声+写真のようにリアルなAI画像のスライド | 「はい」に倒す | 実在しない人物や場面でも、写真のようにリアルなら「現実には起こっていないシーンをリアルに生成」に近い |
| 実在の人物・有名人の声をAIで再現したナレーション | はい | 「実在の人物が実際には発言…していないことを、発言…しているように見せている」 |
| 自分の声をAIでクローンしたナレーション | いいえ | 「自分の声をクローニングしたナレーションや吹き替え」は開示不要の例に明記 |
| 実在の街・災害・事件のリアルな生成映像 | はい | 「実際の出来事や場所の映像を改変」「現実には起こっていないシーンをリアルに生成」 |
| AIで作曲した曲を動画の中心に使う | はい | 「動画の中心となる音楽を作成する」 |
| 字幕だけAIで付けた | いいえ | 「字幕の作成」は開示不要の例に明記 |
開示が不要な例として、原文には次のものが並んでいます。
生成 AI ツールを使用した軽微な制作支援(動画案のアウトライン、スクリプト、サムネイル、タイトル、インフォグラフィックの作成や改善など) 字幕の作成 自分の声をクローニングしたナレーションや吹き替え
(同上)
「AI音声の表示」は必要か
AI音声を使っただけで「AIの使用」を「はい」にする必要はありません。開示が必要な例に挙がっている音声は、実在の人物が言っていないことを言ったように見せる場合です。VOICEVOXのずんだもんや青山龍星のようなキャラクターの声、汎用のAIナレーションは、誰か実在の人物の発言に見せているわけではありません。
注意したいのは次の3つです。
- 実在の人物の声に似せた音声:有名人・他人の声のクローンは開示が必要です。開示しても、本人がプライバシーの申し立てで削除を求められる可能性は残ります
- リアルな映像と組み合わせる場合:声は問題なくても、写実的なAI映像やAI画像と組み合わせると、映像側で「はい」になります
- 声のツールの利用規約:開示とは別に、VOICEVOXはキャラクターごとにクレジット表記などの条件があります。条件はVOICEVOXの商用利用で確認できます
概要欄に「AI音声を使用しています」と自分で書くのは自由ですが、Studioの「AIの使用」の代わりにはなりません。開示が必要な動画は、Studioで「はい」を選んだうえで、補足として概要欄に書く順番です。
AI音声そのものの聞きやすさ(冒頭でスワイプされない話者・速度の設定)はAI音声ですぐスワイプされる原因と対策、台本から書き出しまでの全工程はAIショート動画の作り方で説明しています。
Shortyで作ったショートはどう判定するか

Shortyは、テーマを入れると台本をAIが書き、場面ごとの画像をAIで生成し、AI音声で読み上げ、字幕とBGMを付けた縦型ショートを書き出します。2026年10月12日にコードで確認した初期設定は、声がVOICEVOXの青山龍星、画像がアニメ調です。画像は「アニメ調」「イラスト調」「リアル調」の3つから選べます。
| Shortyの設定 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| アニメ調(初期設定)・イラスト調 | いいえ | 非現実的な内容。台本と字幕は「軽微な制作支援」 |
| リアル調 | 「はい」に倒す | 写真のような人物や場面になるため。実在の人物・場所を描くテーマなら必ず「はい」 |
| 声(VOICEVOX・Gemini・OpenAIの読み上げ) | 声だけでは「はい」にならない | キャラクター・汎用の声で、実在の人物の発言に見せていない |
| BGM | 「いいえ」でよい | 用意した1曲を薄く流す仕組みで、動画ごとにAIで曲を作っていない |
同じ合成音声・同じ字幕でも、絵柄をリアル調にした時点で判定が変わるのがポイントです。リアル調は見栄えがよい一方で、2026年5月からはYouTubeの自動検出の対象にもなりやすくなりました。雑学やランキングのショートなら、アニメ調・イラスト調で十分伝わります。
テーマから動画を自動生成する作り方そのものは動画自動生成AIの使い方にまとめています。
AI画像+合成音声のショートを1本作って確かめるアニメ調・イラスト調・リアル調から絵柄を選べます。無料プランは30日3本・1本30秒まで(保存7日)。登録不要で台本を見るラベルの出る場所と、2026年5月の変更
YouTubeヘルプでは、ラベルの出る場所を次のように書いています。
写真のようにリアルな AI コンテンツの場合は、動画プレーヤーにラベルが表示されることもあります。
写真のようにリアルではない AI コンテンツやアニメーションの AI コンテンツについては、説明欄を開いたときにラベルが表示されることがあります。
(YouTube ヘルプ「生成 AI コンテンツの使用に関する開示」、2026-10-12 確認)
さらに2026年5月27日(米国時間)、YouTubeはAIラベルの表示を変更しました。Impress Watch(2026年5月28日)の報道によると、写実的なコンテンツを大きく変えたり生成したりした場合、ショートではラベルが動画そのものに重ねて表示され、長尺の動画ではプレーヤーのすぐ下・説明文の上に表示されます。アニメ調・非現実的な内容・軽微な修正は、これまでどおり概要欄での表示です。
ヘルプの原文には、開示しても視聴の制限や収益化の資格には影響しないことも書かれています。
注: AI コンテンツについて開示を行っても、動画の視聴者に制限が設けられることはなく、収益化の資格にも影響はありません。
(同上)
YouTubeが自動でラベルを付けるケース
自分で「いいえ」を選んでも、YouTubeが自動でラベルを付けることがあります。原文では次の3つです。
YouTube の生成 AI ツールを使用して作成されたコンテンツ C2PA メタデータを含むコンテンツ YouTube の内部システムが AI で生成または改変されたと検出したコンテンツ
(同上)
C2PAは、画像や動画に「どのツールで作ったか」を記録する業界共通の仕組みです。生成AIのサービスによっては、書き出したファイルにこの情報が入っています。自動でラベルが付くとYouTube Studioに通知が届き、誤りなら「属性」のアンケートで「いいえ」を選べば、ほとんどの場合は変更できます。ただし原文には次の例外があります。
YouTube の AI ツールで作成されたコンテンツ、C2PA メタデータを含むコンテンツ、手動審査後にラベルが付けられたコンテンツについては、AI 使用の開示を変更することはできません。
(同上)
YouTube Studioでの設定手順
設定はアップロードの途中で行います。ヘルプの手順は次のとおりです。
- YouTube Studioを開き、動画をアップロードする
- 詳細の画面を進め、「属性」の中の「AIの使用」を開く
- 開示の条件に当てはまれば「はい」、当てはまらなければ「いいえ」を選ぶ
- 公開設定など、ほかの項目を続けて入力する
スマホのYouTube Studioアプリでも、アップロード時の詳細の画面から同じ項目を選べます。公開した後に変える場合は、Studioの「コンテンツ」から動画を開き、同じ項目を選び直して保存します。
迷ったときの考え方は、「その場面を見た人が、現実に起きたこと・本人の発言だと信じるか」です。信じる可能性があるなら「はい」にします。開示は視聴の制限や収益化の資格に影響しないと原文に書かれているので、写実的な素材で迷ったら「はい」に倒す方が安全です。
開示しなかった場合のリスク
開示が必要な動画で開示しなかった場合について、原文は次のように書いています。
クリエイターがこの情報開示を繰り返し意図的に怠る場合は、YouTube によるラベルの手動適用やペナルティ(コンテンツの削除や YouTube パートナー プログラムへの参加停止など)が発生する可能性があります。
(YouTube ヘルプ「生成 AI コンテンツの使用に関する開示」、2026-10-12 確認)
1本の付け忘れですぐ処分されるというより、「繰り返し」「意図的に」怠った場合が対象です。気づいた時点で直せば問題になりにくいと読めます。
ここで混同しやすいのが、AIラベルと収益化の審査は別の決まりだということです。AIラベルは「視聴者をだましていないか」の決まり、収益化ポリシーは「動画に独自の価値があるか」の決まりです。収益化ポリシーでは、2026年10月12日に確認した原文で、収益化が許可されない例として次のものを挙げています。
クリエイターならではの、率直な洞察や視点が追加されておらず、汎用的または独創性のないテンプレートを使用して作成され、大量生産されたような印象を与える AI 生成コンテンツ
(YouTube ヘルプ「YouTube のチャンネル収益化ポリシー」、2026-10-12 確認)
ラベルを正しく付けても、同じ型の動画を量産していれば収益化は止まり得ます。逆に、アニメ調でラベルが不要な動画でも、中身が毎回同じなら収益化の審査で引っかかります。自分のチャンネルが収益化できるかの点検はAIで作ったショートは収益化できるか(自己点検リスト)、AIナレーションの収益化の条件はAIナレーションの収益化で詳しく扱っています。AIで生成から投稿までを自動で回す場合に、どこで人の確認を挟むべきかはAI副業の自動化で、当サイトが自動で動かした記録と一緒に書いています。AIで副業を始める前に確認しておく決まりごと(AIラベル・収益化ポリシー・声の規約・税金)の全体は、AI副業の始め方で一覧にしています。
公開前のチェックリスト
- [ ] AIで作った曲を、動画の中心の音楽として使っていないか
- [ ] 実在の人物が言っていないこと・していないことを、したように見せていないか
- [ ] 実在の街・出来事の映像をAIで変えていないか
- [ ] 起きていない場面を、写真のようにリアルな画像・映像で作っていないか
- [ ] 他人や有名人の声に似せたAI音声を使っていないか
- [ ] 声のツールのクレジット表記などの条件を守っているか
上の5つのどれかに当てはまれば「はい」、どれにも当てはまらなければ「いいえ」です。AI動画が「AIっぽい」と見抜かれて嫌われる原因と対策は、AI動画がバレる原因と対策にまとめています。
よくある質問
ずんだもんやVOICEVOXの動画にAIラベルは必要ですか?
声だけなら必要ありません。キャラクターの声は、実在の人物の発言に見せているわけではないためです。ただし、写真のようにリアルなAI画像や実在の人物の映像と組み合わせる場合は、映像側の判断で「はい」になります。VOICEVOXのクレジット表記など、ツールの利用規約は別に守ってください。
ショート動画にもAIラベルは必要ですか?
必要な条件は長尺と同じです。違うのは表示の場所で、2026年5月の変更以降、写実的なAIコンテンツのラベルはショートでは動画の上に重ねて表示されると報じられています。アニメ調や非現実的な内容は、概要欄での表示です。
AIラベルを付けると再生数や収益は減りますか?
YouTubeヘルプの原文には「開示を行っても、動画の視聴者に制限が設けられることはなく、収益化の資格にも影響はありません」と書かれています。2026年5月の変更についても、おすすめ表示や収益化に影響しないと報じられています。視聴者の受け取り方が変わる可能性はありますが、それを示す公式のデータはありません。
台本やサムネイルをAIで作っただけでも開示が必要ですか?
必要ありません。原文で「動画案のアウトライン、スクリプト、サムネイル、タイトル、インフォグラフィックの作成や改善」は「軽微な制作支援」として開示不要の例に挙がっています。字幕の作成やアイデア出しも同じです。
自分の声をAIでクローンしてナレーションにした場合は?
開示は不要です。原文の開示不要の例に「自分の声をクローニングしたナレーションや吹き替え」と明記されています。他人の声をクローンした場合は、開示が必要です。
開示せずに公開した動画は、あとから直せますか?
直せます。YouTube Studioの「コンテンツ」から動画を開き、「AIの使用」を選び直して保存します。開示を怠った場合のペナルティは「繰り返し意図的に怠る場合」が対象なので、気づいた時点で直すのが一番です。
AIで作曲したBGMを使うと開示が必要ですか?
動画の中心となる音楽をAIで作った場合は必要です。原文の開示が必要な例に「AI 生成の音楽」が入っています。小さく流すだけの背景の曲がどこまで「中心」に当たるかは原文に線引きがないので、AIで作った曲を使うなら「はい」に倒すのが安全です。
まとめ
- AIラベルが必要なのは、実在の人物・場所・出来事を本物のように見せる場合、起きていない場面を写真のようにリアルに作った場合、動画の中心の音楽をAIで作った場合
- AI音声のナレーション、AIで書いた台本・字幕・サムネイル、アニメ調の絵だけなら、原則「いいえ」
- Shortyの出力は、アニメ調・イラスト調なら「いいえ」、リアル調なら「はい」に倒す
- 2026年5月から、写実的なAIコンテンツにはYouTubeが自動でラベルを付け、ショートでは動画の上に表示される
- AIラベルと収益化の審査は別の決まり。ラベルを正しく付けても、同じ型の量産は収益化で止まり得る