ランキング動画の作り方は、結論から言うと次の8工程です。①テーマを決める → ②順位の基準を決める → ③順位表(順位・名前・数値・根拠)を作る → ④素材を集めて権利を確認する → ⑤台本とテロップ原稿を書く → ⑥編集ソフトで下位から並べる → ⑦BGM・効果音・ナレーションを入れる → ⑧書き出して投稿し、数字を見て直す。 スマホの無料アプリでもPCの編集ソフトでも作れます。形式は大きく「縦型ショート(TOP3〜10を30〜60秒)」「横に流れる比較型(画像を並べてスクロール)」「長尺の解説型(TOP10を6〜10分)」の3つで、どれを作るかで使う道具と尺が変わります。
作業のうち、台本の下書き・ナレーション・テロップの配置はAIやツールでかなりの部分を自動化できます(後半の「自動化・時短できる工程」で整理します)。ただし順位の根拠と素材の権利確認は、どの方法で作っても人がやる工程です。
ランキング動画で詰むのは、編集作業よりも素材の権利処理と「独自性」の担保です。順位を付ける対象は、たいてい他人の商品、他人が撮った写真、他人が集計したデータです。ここを雑にしたまま本数だけ積むと、収益化申請で「再利用されたコンテンツ」として弾かれたり、著作権侵害の申し立てで動画が非公開になったりします。この記事では作り方の手順に加えて、その対策も具体的に書きます。
(最終更新:2026年11月3日/Shorty編集部。アプリの料金・仕様は2026年7月に公開情報で確認したもので、最終判断は必ず公式ページで確認してください)
ランキング動画とは?比較動画との違いと全体像
ランキング動画とは、一定の基準にもとづいて順位を付け、下位から上位(またはその逆)へ順番に紹介していく形式の動画です。似た形式に「比較動画」がありますが、比較動画は横並びで違いを示すのに対し、ランキング動画は順位という結論があるため、視聴者に「1位は何か」という引きが生まれる点が決定的に違います。この「続きが気になる」構造こそが、ランキング形式がショート動画で視聴完了率を稼ぎやすい理由です。
工程と所要時間の目安
| 工程 | やること | 所要時間の目安(1本目) | 2本目以降 | 無料でできるか |
|---|---|---|---|---|
| 1. 企画・順位決め | テーマ設定、順位の根拠集め | 30〜60分 | 15〜30分 | 可(公開データ活用) |
| 2. 素材集め | 画像・動画クリップの収集と権利確認 | 30〜90分 | 20〜40分 | 可(商用可素材サイト) |
| 3. 台本・テロップ原稿 | 順位ごとの説明文、冒頭フック | 20〜40分 | 10〜20分 | 可 |
| 4. 編集 | 並べ替え・テロップ・トランジション | 40〜90分 | 15〜30分 | 可(テンプレ利用時) |
| 5. 音声・BGM | ナレーション、BGM、効果音 | 20〜40分 | 10分 | 可(無料BGM・無料TTS) |
| 6. 書き出し・投稿 | エンコード、サムネ、概要欄 | 15〜30分 | 10分 | 可 |
1本目は合計で3〜5時間かかると見ておくのが現実的です。テンプレートを使い、素材の集め方が固まった2本目以降は、1.5〜2時間程度まで縮みます。「15分で作れる」と紹介されるのは工程4だけを指しているケースがほとんどで、実際は工程1と2に時間の大半を持っていかれます。ここを最初から認識しておくと、量産の設計を間違えません。
ランキング動画の3つの形式
| 形式 | 見た目 | 尺の目安 | 比率 | 作りやすい道具 | 向く場面 |
|---|---|---|---|---|---|
| 縦型ショート | 1画面に1順位ずつ、カウントダウンで切り替える | 30〜60秒(TOP3〜10) | 9:16 | スマホアプリ・自動生成ツール | YouTubeショート・TikTok・リール |
| 横に流れる比較型 | 縦長の画像パネルを横に並べ、右から左へスクロールさせる | 1〜10分(TOP10〜100) | 16:9 | PCの編集ソフト・CapCutテンプレート | 「人気〇〇TOP50」など項目数の多いもの |
| 長尺の解説型 | 1順位ごとに画像+ナレーションで30秒前後ずつ解説する | 6〜10分(TOP10) | 16:9 | PCの編集ソフト | 商品・サービスの比較、レビュー |
知恵袋などでよく質問されている「横から流れてくるランキング動画」は2つ目の形式です。作り方は後述の「PCで作る手順」で扱います。どの形式でも、順位表を先に作ってから編集に入るという順番は同じです。
用意するもの(スマホのみ構成)
- スマホ本体:iPhone / Android どちらでも可。テンプレート編集は動作が重くなりやすいため、ストレージ空き容量5GB以上を確保しておく
- 動画編集アプリ:後述の比較表から1つ。まずはテンプレートが豊富なものが無難
- 画像素材の置き場:スマホのアルバム内に「案件名フォルダ」を作り、順位番号でファイル名を付ける(例:
01_1位.jpg)。この命名だけで編集時の並べ替え事故がほぼ消えます - 素材の出所メモ:素材ごとにURL・ライセンス・取得日を残すメモアプリ。あとで説明する著作権対応の中核になります
ランキング動画を作れる無料アプリ(スマホ)を比較する
結論として、「テンプレートで最速」ならCapCut、「透かしを絶対に入れたくない」ならVLLO、「ランキング機能そのものが欲しい」ならRankingFishという住み分けになります。以下は2026年7月時点で公開情報を確認した内容です。
| ツール | 対応 | 無料でできること | 無料時の透かし | 有料プラン | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| CapCut | iOS / Android / PC / Web | テンプレート適用、テロップ、トランジション、書き出し | Pro限定(王冠アイコン付き)のテンプレ・エフェクト・楽曲を使った場合に付く | Pro(月額プランあり。金額は改定されるため公式要確認) | テンプレで最短完成させたい人 |
| VLLO | iOS / Android | カット、テロップ、BGM、書き出し | 各種レビュー記事では無料版でも透かしなしと紹介されている(公式で必ず確認) | Premium買い切り/サブスク | 透かしを避けたい人 |
| InShot | iOS / Android | カット、テロップ、フィルター | 無料版は透かしが付く(除去は有料) | サブスク | 短尺の手直し中心の人 |
| RankingFish | iOS(iOS 14.1以降・iPhone) | ランキング項目を最大30件、画像・タイトル・説明・BGM設定、速度3段階 | アプリロゴが入る。広告視聴で除去する仕組み(アプリ内課金あり) | アプリ内課金 | ランキング専用の型が欲しい人 |
| 9VAeきゅうべえ | iOS / Android / PC | ランキング・スライド動画作成。作業時間の目安は約20分と紹介されている | 公開情報では透かしの記載を確認できず | 無料 | PCとスマホを行き来したい人 |
透かしより大事なのは「内蔵素材を商用で使えるか」
CapCutは、王冠アイコン付きのPro限定素材を使わなければ透かしが入らないという説明が主流で、VLLOも無料版で透かしなしと紹介されています。2026年時点では「無料=透かし必須」ではありません。
つまり、無料アプリ選びで本当に効いてくるのは透かしの有無ではなく、「その無料枠に含まれる素材(テンプレ・BGM・エフェクト)を商用利用してよいか」という点です。CapCutの内蔵素材については、無料版に含まれる音楽・テンプレート・エフェクトの多くが商用利用を許可されていないという指摘があります。広告収益を得るYouTube投稿は商用利用に該当し得るため、内蔵素材に頼り切った作り方は避け、BGMは後述の外部の商用可素材に差し替えるのが安全側の運用です。
テンプレートを使うときに知っておくべき制約
CapCutの公式テンプレート一覧を見ると、「ランキング動画」系のテンプレートは複数存在し、たとえば人気テンプレートには必要クリップ数6枚・縦横比9:16といった条件が明記されています。「TOP15/ランキング動画」「18枚でできるランキング動画」のように、扱える枚数が名前に入っているものもあります。
ここで見落とされがちな条件が3つあります。
- 枚数が固定されている:6枚テンプレに10位分の画像は入りません。TOP10を作りたいなら10枚以上に対応したテンプレを選ぶ必要があります
- 縦横比が固定されている:9:16テンプレは基本的にショート向けです。YouTubeの長尺(16:9)に流用すると左右に黒帯が出ます
- 尺と速度が固定されている:テンプレのテンポは変えにくく、説明文が長い企画には向きません。50位・100位まで作りたい場合は、テンプレを複製して分割し、後で連結する運用が現実的です
テンプレは「早い」代わりに「型に企画を合わせる」道具です。企画が先にあるなら、テンプレを使わずタイムラインで自分で組んだ方が結果的に早いこともあります。
スマホで作るランキング動画の8ステップ
結論として、以下の8ステップを順に踏めば、スマホだけで書き出しまで到達します。1本目はステップ1と2に時間をかけ、3本目以降はステップ1で作った「順位表」を使い回す設計にすると量産できます。
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順位表をメモアプリで先に完成させる 編集アプリを開く前に、テキストで「順位/対象名/数値/根拠URL」の4列を作り切ります。動画編集を始めてから順位を悩むと、素材の入れ替えが発生して倍の時間がかかります。数値は必ず入れてください(売上、再生数、支持率、価格など)。数値がないランキングは「個人の感想」になり、視聴者にとっての情報価値も、独自性の主張材料も失われます。
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素材を集め、フォルダと命名を整える 画像・動画を集め、
01_10位_〇〇.jpgのように「表示順_順位_対象名」で命名します。同時に、素材ごとに取得元URL・ライセンス名・取得日をメモへ記録します。この記録は、あとで概要欄のクレジット表記にそのまま流用できます。素材の探し先は無料 動画素材 サイト 商用可にまとめている商用可サイトを軸にすると、権利確認の手間が大きく減ります。 -
プロジェクトを作り、比率とフレームレートを決める 長尺(YouTube通常動画)なら16:9、ショート(YouTube Shorts / TikTok / Reels)なら9:16です。ここを後から変えると全レイアウトが崩れるため、最初に確定させます。フレームレートは30fpsで十分ですが、テンプレのアニメーションを滑らかに見せたい場合は60fpsで書き出すと質感が上がります。
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下位から順に配置し、表示時間を統一する 10位→1位のカウントダウン形式が基本です。1項目あたりの表示時間は、ショートなら2〜4秒、長尺なら7〜10秒が目安。ここで重要なのは、1位だけ表示時間を1.5倍に伸ばすことです。全部同じ尺だと1位が「ただの最後の1枚」になり、盛り上がりが作れません。
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台本を型に流し込む(ショートの場合) 縦型ショートは「冒頭(何のランキングか・何位まで・基準)→5位→4位→3位→2位→1位→締め(次の動画やコメントへの誘導)」の型に固定すると、テーマを替えるだけで2本目以降が作れます。1項目は「順位→名前→理由1つ」の1メッセージに絞ります。日本語の読み上げは1秒あたり5〜6字ほどなので、30秒なら150〜180字、60秒なら300〜360字が台本の上限です。冒頭で1位を言ってしまうと最後まで見る理由が消えるので、1位は必ず最後に置きます。
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テロップとナレーションを入れる テロップは「順位」「対象名」「数値」の3点セットを固定位置に置きます。特に順位の数字は画面の同じ場所に大きく出し続けてください。視聴者は途中から見始めるため、常時表示の順位表示が離脱を抑えます。ナレーションは、無料の音声合成を使う場合は規約の確認が必要です。VOICEVOXは、クレジット表記をすれば商用・非商用問わず利用でき、広告収益を得る動画への使用も原則可能とされていますが、キャラクター(音声ライブラリ)ごとに規約が異なるため、使うキャラの規約を個別に確認してください。
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BGMと効果音を、外部の商用可素材で入れる YouTubeのオーディオライブラリや、DOVA-SYNDROMEのような商用利用可のフリーBGMサイトから調達します。DOVA-SYNDROMEは商用利用可でクレジット表記も原則不要とされていますが、作曲者が個別に条件を設定している場合はそちらが優先されるため、楽曲ページの記載を必ず読んでください。順位が切り替わる瞬間に効果音を1つ置くだけで、体感のテンポが目に見えて上がります。
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書き出し前チェックを通してから投稿する 下のチェックリストを全項目確認してから書き出します。書き出し後に気づくと、再エンコードで時間を溶かします。
書き出し前チェックリスト
- [ ] 使用した画像・動画・BGMすべてについて、出所URLとライセンスをメモに記録した
- [ ] 商用利用不可の内蔵素材(王冠マーク等)を使っていない
- [ ] 透かしが入っていないことを、プレビューではなく書き出し後のファイルで確認した
- [ ] 順位の根拠(データ出典・集計期間・集計方法)を動画内または概要欄に明記した
- [ ] 引用にあたる素材には、出所(著作者名・作品名・URL)を表示した
- [ ] テロップが安全領域(上下の UI に隠れる範囲)にかかっていない
- [ ] 冒頭2秒で「何のランキングか」が分かる
- [ ] 音量:BGMがナレーションを潰していない
- [ ] サムネイルの文字が、スマホサイズに縮小しても読める
- [ ] 概要欄にクレジットと出典を記載した
PCで作る手順(横に流れるランキング・長尺)
結論として、項目数が10を超えるランキングや、横に流れる比較型・長尺の解説型はPCで作るほうが早く、失敗も少なくなります。画面が広いので順位ごとのテロップ位置をそろえやすく、1枚目のレイアウトを複製して使い回せるからです。
PCで使える主な編集ソフト
| ソフト | 料金の目安 | 向いている作り方 |
|---|---|---|
| CapCut(PC版) | 無料(一部Pro素材は有料) | スマホ版と同じ感覚で、キーフレームやテキストのアニメーションを付ける |
| VideoProc Vlogger | 無料 | 初めてのPC編集。画像を並べてトランジションを付ける |
| Filmora | 有料(体験版あり) | 画面分割やテンプレートで比較型を作る |
| DaVinci Resolve | 無料版あり | 色や音まで作り込む長尺 |
| AviUtl | 無料 | 動作が軽く、プラグインで拡張する中級者向け(Windowsのみ) |
料金や機能は改定されるので、使う前に公式サイトで確認してください。最初の1本は無料のもので十分です。
横に流れるランキング動画の作り方
- 順位パネルを画像で作る:画像編集ソフト(Canva・Photoshopなど)で、1順位につき縦長のパネルを1枚作ります。1920×1080の画面に4枚並べるなら1枚480×1080、3枚なら640×1080です。パネルには「順位・画像・名前・特徴(数値)」を同じ位置に入れます
- パネルを横につなげる:10位から1位までのパネルを横一列につなげた1枚の長い画像にするか、編集ソフト上で横に並べて配置します
- プロジェクトを1920×1080・30fpsで作る:横に流れる形式は16:9が基本です
- キーフレームで右から左へ動かす:先頭と末尾に位置のキーフレームを打ち、一定の速さでスクロールさせます。1枚あたりの表示時間は5〜10秒が目安で、速すぎると文字が読めません
- BGMを入れて書き出す:ナレーションを入れないことが多い形式なので、BGMの選び方で印象が決まります。書き出し後に全体を通して見て、文字が読める速さか確認します
スマホで同じ形式を作りたい場合は、CapCutの「比較動画」「ランキング」系テンプレートを使う方法があります。ただしテンプレートは枚数と速さが固定されているので、50位・100位まで作るならテンプレートを複製して後でつなぐ必要があります。
長尺の解説型を作るときの注意
長尺のランキングは、1順位あたり30〜45秒の解説が入るぶん、台本の比重が大きくなります。画像1枚を長く映し続けると単調になるので、1順位の中でも数値カードや比較表を挟んで画面を切り替えます。1本の中で何度も同じ画像を使い回すと、視聴維持率が落ちるだけでなく、量産の印象も強くなります。
素材の集め方と著作権|ランキング動画で最も事故が起きる工程
結論を先に言います。「ネットで拾った商品画像を並べる」という作り方は、原則としてアウトです。ランキング動画は、この一点で他ジャンルより難易度が高くなります。ここは曖昧な理解のまま進めると、あとでチャンネルごと失う工程なので、素材タイプ別に整理します。
| 素材タイプ | 典型的な入手先 | 判断 | 満たすべき条件 |
|---|---|---|---|
| 自分で撮影した写真・動画 | 自分のスマホ | 原則OK | 写り込んだ人物の同意、他人の作品の写り込みに注意 |
| 商用可のフリー素材 | Pexels、Pixabay等 | 条件付きOK | 素材そのものの再販・再配布は禁止。人物・商標の扱いは別途判断 |
| メーカー公式が配布する画像 | 各社の報道関係者向けページ等 | 条件付き | 配布ページの利用条件に従う。用途制限が付くことが多い |
| ECサイトの商品画像 | Amazon等 | 要注意 | Amazonアソシエイトでは画像のダウンロード利用や画面キャプチャの使用は認められておらず、Amazon提供の画像URLを指定する形での利用が案内されている |
| 他人の動画のキャプチャ | YouTube等 | 原則NG(引用要件を満たす場合を除く) | 著作権法32条の引用要件を全て満たす必要がある |
| 有名ブランドのロゴ | 各社サイト | 要注意 | 商標権の問題。Pixabayライセンスでは著名ブランド・商標が写り込んだ素材の商業的使用は禁止とされている |
| 芸能人・一般人の写真 | 各所 | 原則NG | 著作権に加えて肖像権・パブリシティ権。素材サイトが商用可でも人物の権利は別 |
| 公的統計のデータ・グラフ | e-Stat等 | OK(条件あり) | 出典(府省名・統計調査名・URL・利用日)を明記。編集・加工した場合はその旨も記載 |
「引用」で押し切れる範囲はどこまでか
著作権法32条1項は「公表された著作物は、引用して利用することができる」と定めていますが、無条件ではありません。一般に、公表済みであること・公正な慣行に合うこと・目的上正当な範囲であること・出所を明示すること(48条1項1号)に加えて、判例を踏まえた実務上の基準として引用の必然性・明瞭な区分・主従関係が求められると整理されています。
ランキング動画で引っかかりやすいのは主従関係です。「他人の画像を10枚並べ、その上にテロップを載せただけ」の動画は、引用される側が主になっていると判断されるリスクが高い構成です。回避するには、素材を自分で用意する(自分で撮る、商用可素材やイラストで置き換える)か、自分の解説・分析・独自集計を主にする構成に変えます。後者は次の章の「独自性」の話と直結します。
具体的にどうやって素材を確保するか
- 商用可のフリー素材サイトを主軸にする:PexelsとPixabayはいずれも商用利用可で、クレジット表記は必須ではないとされています(Pexelsは推奨)。ただし、素材そのものやわずかに改変しただけのものの販売・再配布は禁止、素材に写る人物やブランドを誤解を招く形で見せることも禁止です。Pixabayでは著名ブランド・商標が写り込んだ素材の商業的使用も禁じられています。「商用OK」は「何でもOK」ではありません
- 公式のプレス素材を探す:多くのメーカーが報道関係者向けに画像を配布しています。使用条件が明記されているため、判断がしやすい素材源です
- 数値とグラフを主役にする:商品写真の代わりに、自分で作ったグラフや数値カードを見せる構成に切り替えると、権利問題の大半が消えます。しかも数値が主役になるぶん、情報動画としての説得力が上がります
- 公的データを使う:e-Statで公開されている情報は、利用ルールに従うことで引用・転載等が可能とされ、出典(府省名、統計調査名)の記載が求められます。政府標準利用規約2.0の解説では、出典表記に加え、編集・加工して利用する場合はその旨の記載も求められています
素材収集の型そのものは、テロップ中心・素材中心のジャンル全般で共通です。同じ考え方は雑学動画 作り方 スマホでも詳しく扱っているので、量産の型を作るときに合わせて読むと理解が早まります。
ECサイトの商品画像は使えるのか
ランキング動画で最も需要があり、最も危ういのがこれです。Amazonアソシエイトのヘルプでは、商品画像をダウンロードして利用することはできず、Amazonが提供する画像URLを指定する形で利用するよう案内されており、Amazon.co.jpでキャプチャした画像の使用も認められていません。動画ファイルに焼き込む用途を明示的に許可する記述は、公開情報の範囲では確認できませんでした。商品ランキングを作るなら、(a) 自分で購入して撮影する、(b) メーカーの公式配布素材の条件を確認して使う、(c) 商品写真を使わず数値・グラフ・イラストで表現する、のいずれかが現実的です。
顔出しなしのショート動画を、テーマ入力だけで1本作る台本・AI音声・字幕・BGMまで自動生成。無料プランは30日3本まで(1本30秒)。登録不要で台本を見る「再利用されたコンテンツ」で落ちないための独自性の作り方
結論として、ランキング動画で収益化が通らない最頻出パターンは「他所のランキングをそのままなぞった動画」です。ここを構造的に回避する設計を最初から入れておく必要があります。
YouTubeパートナープログラムは、登録者数・再生時間の条件をクリアしても、コンテンツ面の審査で「再利用されたコンテンツ」と判定されると通りません。他者のコンテンツを使う場合は大幅に変更して独自性を持たせることが求められます。既存のまとめサイトの順位をそのまま読み上げ、その商品画像を並べる作り方は、形式こそ動画ですが中身を何も足していない状態です。
独自性を作る5つの具体策
-
順位の算出方法を自分で定義して開示する 「Amazon売れ筋1位」ではなく、「価格・重量・実測バッテリー時間の3項目を各10点で採点し、合計点で順位付けした」と定義します。採点表を動画内に出せば、それ自体が独自の著作物になります。
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自分で計測・検証したデータを1つ以上入れる 全項目でなくて構いません。10項目のうち3項目でも実測値があれば、動画の中心が「自分の検証」に移ります。主従関係の観点でも有利です。
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母集団と集計期間を明示する 「2026年6月1日〜30日、公開データ◯件を対象に集計」と書くだけで、情報の性質が変わります。出典が公的統計ならe-Statのルールに従い、府省名・統計調査名・URL・利用日を記載します。
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ナレーション原稿を自分の言葉で書く AIを下書きに使うこと自体は問題になりませんが、生成された文章をそのまま読み上げに流すのは避けるべきという指摘があります。AIは補助に留め、最終的な判断と表現は自分で入れる。これは品質の問題であると同時に、独自性判定に直結します。
-
反対意見・デメリットを必ず入れる 「1位は◯◯。ただしこの用途には向かない」という留保を入れると、他所のランキングの丸写しでは書けない情報が乗ります。視聴者の信頼にも効きます。
再利用コンテンツの判定基準は、境界の理解が難しい領域です。どこからがアウトなのか、判断軸を具体例で押さえたい場合はyoutube 再利用コンテンツ 判断基準を先に読んでおくと、企画段階で危ない構成を弾けるようになります。
独自性セルフチェック(投稿前)
- [ ] この動画の順位は、既存のどのサイトとも異なる基準で並んでいるか
- [ ] 順位の算出方法を、視聴者が再現できる粒度で説明したか
- [ ] 自分が調べた・計測した情報が1つ以上入っているか
- [ ] ナレーション原稿を、他所の文章のコピーではなく自分の言葉で書いたか
- [ ] この動画から「自分の視点」を抜いたら、内容がほぼ残らない状態になっているか(残るならまだ他人依存)
ネタ選びと順位付けのロジック|出典まで含めて設計する
結論として、ランキング動画のネタは「順位の根拠が公開データで取れるか」で選ぶべきです。面白そうなテーマでも、順位の根拠が出せなければ作れません。逆に、根拠が取れるテーマなら地味でも成立します。
ネタの探し方:4つの型
| 型 | 内容 | 根拠データの出所 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 公的統計型 | 都道府県別・年代別の統計ランキング | e-Stat等の政府統計 | 低(出典が明確) |
| 公開実績型 | 興行収入、販売台数、来場者数など | 各社IR、業界団体の公表資料 | 低〜中 |
| 自己計測型 | 自分で測った数値でランキング化 | 自分の実測 | 中〜高(時間がかかる) |
| 独自集計型 | 複数の公開情報を自分の基準で再集計 | 複数ソース+自作の採点表 | 中(独自性は最も高い) |
ネタそのものの候補は、ランキング以外も含めて100個並べたショート動画のネタ一覧から拾うと早いです。2026年に伸びている型とランキング動画の相性はショート動画の流行り・トレンドにまとめています。ランキングは他のジャンルと組み合わせやすい型でもあります。たとえば性格タイプの順位付けは心理テスト ショート動画 作り方で、星座や血液型の運勢ランキングは占い動画 作り方で、それぞれの台本の型と注意点を扱っています。ランキング以外のジャンルも含めて何を作るか迷っている場合は、顔出しなし ジャンル 選び方で作りやすさと収益性を比べてから決めると遠回りしません。
初心者が最初にやるべきなのは公的統計型です。出典が明確で、権利処理が単純で、数値そのものが企画になります。慣れてきたら独自集計型に移行すると、独自性の問題が構造的に解決します。
順位付けで守るべき4つのルール
- 基準を1つに絞る:「良さそうな順」ではなく「◯◯が多い順」。複数指標を使うなら重み付けを開示する
- 集計期間を明示する:ランキングは時点情報です。期間の記載がないランキングは、半年後に誤情報になります
- 同率・除外条件を書く:「同率の場合は五十音順」「非公表企業は除外」など。ここを書くと信頼度が跳ね上がります
- 更新日を動画内に入れる:冒頭かエンドカードに「2026年7月時点」と入れる。これは視聴者向けであると同時に、検索・推薦の鮮度シグナルとしても機能します
最後まで見られるかは「1位の意外性」で決まる
ランキング動画のテーマ選定を「人気ジャンルを選べ」と説明する記事が多いのですが、実際に最後まで見られるかどうかを分けるのは、1位が視聴者の予想とズレているかどうかです。予想通りの1位なら、視聴者は3位くらいで離脱します。「1位、たぶんアレだろうな」と思わせて外す構成が作れるテーマかどうか。企画段階でこれをチェックしてください。
具体的には、順位表を作った時点で「これ、5位のほうが1位より意外だな」と思ったら、5位と1位の紹介順を入れ替えるのではなく、タイトルとサムネイルの主役を5位側に寄せるという調整が効きます。順位そのものは動かさず、見せ方だけを意外性の側に寄せるのがポイントです。順位を都合よく動かすと、それは情報の捏造になります。
伸びるランキング動画の構成と数値の見せ方
結論として、ランキング動画の勝負は冒頭2秒と、順位が切り替わる瞬間の設計でほぼ決まります。編集の凝り具合ではありません。
尺配分の目安
| 形式 | 全体尺 | 冒頭フック | 1項目あたり | 1位の尺 | 締め |
|---|---|---|---|---|---|
| ショート(TOP5) | 30〜50秒 | 2〜3秒 | 4〜6秒 | 8〜10秒 | 3〜5秒 |
| ショート(TOP10) | 55〜60秒 | 2〜3秒 | 3〜4秒 | 6〜8秒 | 3秒 |
| 長尺(TOP10) | 6〜10分 | 15〜25秒 | 30〜45秒 | 60〜90秒 | 20〜30秒 |
| 長尺(TOP20) | 12〜18分 | 20〜30秒 | 25〜35秒 | 60〜90秒 | 30秒 |
冒頭2秒に入れるべきもの
- 何のランキングか(テーマ)
- 何位まであるか(TOP10 / TOP5)
- 順位の基準(「販売台数順」など短く)
この3点を2秒に詰め込むのは無理だと思われがちですが、テロップで同時に出せば足ります。ナレーションで全部読み上げようとするから収まらないのです。テロップ3行+ナレーションは1行、という分担にすると2秒に収まります。
数値の見せ方
ランキング動画の情報密度は、数値の出し方で決まります。守るべきは3点です。
- 絶対値と相対値をセットで出す:「販売台数12万台」だけでなく「2位の1.8倍」を添える。差の大きさが伝わると、順位に納得感が出ます
- 単位を省略しない:「12万」ではなく「12万台」。省略はテンポを上げますが、情報としては劣化します
- 数値の位置を固定する:画面内の同じ座標に出し続けると、視聴者は数値を追いやすくなり、離脱が減ります
カウントダウン形式が基本、ただし例外もある
10位→1位のカウントダウンが基本形なのは、1位への引きが最後まで残るからです。ただし、1位が明白でネタバレ済みのテーマ(誰でも1位が分かるもの)ではカウントダウンが機能しません。この場合は「1位から紹介し、後半で意外な下位を見せる」逆順構成、あるいは「1位を冒頭で明かし、なぜ1位なのかを解説する」構成に切り替えます。形式は目的の手段であって、目的ではありません。
テロップとBGMの実務
- テロップは縁取り(ストローク)または半透明の背景板を必ず付ける。背景画像が明るいと白文字が消えます
- フォントサイズは、スマホの実機で確認する。編集画面では読めても、実機の一覧表示では潰れます
- BGMは順位が上がるにつれて盛り上がる曲を選ぶ。1曲で通すなら、1位の直前で一度音量を落として無音を0.3秒入れると、体感の山が作れます
- 効果音は「順位切り替え」「1位発表」の2種類だけに絞る。増やすと安っぽくなります
CapCutのテンプレート運用に慣れると、この配分の調整はテンプレの複製だけで回せるようになります。テンプレを3〜5種類ストックしておき、企画に合わせて選ぶ運用にすると、編集時間は1本15分程度まで縮みます。
投稿後に見る数字と、複数のSNSに出すときの調整
結論として、ランキング動画は投稿して終わりではなく、どの順位で視聴者が離れたかを見て次の1本を直す工程までが作り方です。YouTube Studioで見るのは次の3つで足ります。
| 見る数字 | 分かること | 低いときに直す所 |
|---|---|---|
| 視聴維持率のグラフ | 何位の紹介で離れたか | 離脱が急に増える順位の説明の長さ・テンポ |
| 「視聴した」と「スワイプして離れた」の割合(ショート) | 冒頭で止められたか | 冒頭のテーマ・何位まで・基準の出し方 |
| 高評価・コメント・保存 | 順位に反応があったか | 1位の意外性と、締めの問いかけ |
ランキング動画はコメント欄で「自分なら〇〇が1位」と意見が集まりやすい形式です。締めで「あなたの1位は?」と問いかけると、コメントが次のネタ探しにも使えます。
同じ縦型ショートは、YouTubeショート・TikTok・Instagramリールにそのまま出せます。ただしタイトル・説明文・ハッシュタグは各SNSの検索のされ方に合わせて書き換え、他のSNSのロゴ(透かし)が入った書き出しファイルは使い回さないようにします。ショート全般の作り方と投稿後の改善の流れはショート動画の作り方にまとめています。
つまずきやすい所と対策
ランキング動画は参入しやすいぶん、続ける途中で止まりやすい形式です。止まる場所はだいたい決まっています。
| つまずく所 | 起きること | 先にやっておく対策 |
|---|---|---|
| 素材集め | 1テーマに10項目×数枚の画像が要り、2本目以降で手が止まる | グラフ・数値カード・自作イラスト・自分の撮影など、自前で作れる素材のテーマを選ぶ |
| 収益化の審査 | 他所のランキングをなぞると「再利用されたコンテンツ」と判定される | 10本目の時点で独自性セルフチェックを全項目通せるか確認する |
| 著作権の申し立て | 商品画像や他人の動画のキャプチャで動画が消える | 素材ごとに出所URL・ライセンス・取得日を残す。記録できない素材は使わない |
| テンプレ頼り | 全部同じ見た目になり、チャンネルが覚えてもらえない | テンプレは3〜5種を回し、配色とフォントだけ統一する |
著作権の申し立てを一度でも受けたら、続ける前に素材の調達方法を見直してください。警告の種類と消え方の違いはYouTubeの違反警告の種類にまとめています。
ランキング動画の作業を自動化・時短する方法
1本目に3〜5時間かかる作業のうち、機械に任せられる工程と、人が残すべき工程ははっきり分かれます。
| 工程 | 自動化・時短の手段 | 人が残すこと |
|---|---|---|
| 順位表 | 公的統計のCSVを表計算ソフトで並べ替える | 基準・集計期間・除外条件の決定 |
| 順位パネル | 表計算の行から画像を一括作成する機能(Canvaの有料プランの一括作成など)でパネルをまとめて作る | 画像の権利確認 |
| 台本 | AIに「順位→名前→理由1つ」の型で下書きさせる | 数値と事実の確認、自分の言葉への書き直し |
| ナレーション | VOICEVOXなどの音声合成。YMM4ならCSVの台本から音声・字幕を一括で並べられる | 読み間違いの修正、キャラクターごとの規約確認 |
| 編集 | 枚数に合うテンプレートを複製して使い回す | 1位の尺と見せ方の調整 |
当サイトでは、テーマを1行入れると台本・画像・AI音声・字幕・BGMまで入った縦型ショートを作る Shorty を開発・運営しています。同じ生成エンジンを毎朝自動で動かした検証では、雑学ショート5本を1本あたり約4分(起動から投稿完了まで)で作って投稿し、5本の再生回数は計12,142回でした(2026年10月17日にYouTube Data APIで取得)。ただしShortyの台本は雑学(解説)形式で、5位から1位へのカウントダウンを指定どおりに組む機能はありません。ランキング動画は、上の表のように工程ごとに道具を組み合わせて時短するのが現実的です。
よくある質問
横から流れてくるランキング動画はどうやって作りますか?
順位ごとの縦長パネルを画像で作り、横につなげてキーフレームで右から左へ動かします。1枚あたり5〜10秒で流れる速さが目安です。
PCなら1920×1080の画面に480×1080のパネルを4枚並べる形が扱いやすく、CapCut(PC版)やFilmora、AviUtlなどでキーフレームを打って動かします。スマホならCapCutの比較動画テンプレートを使う方法がありますが、枚数と速さが固定されている点に注意してください。
スマホとPCはどちらで作るのがいいですか?
TOP3〜10の縦型ショートならスマホ、項目数の多い横に流れる形式や長尺の解説型ならPCが向いています。
スマホはテンプレートで手早く仕上げられ、撮影した素材をそのまま使えるのが強みです。PCは画面が広く、順位ごとのテロップ位置をそろえたり、1枚目のレイアウトを複製して使い回したりするのが楽です。迷ったら、最初の1本はスマホで縦型ショートを作り、項目数を増やしたくなったらPCに移るのが無理のない順番です。
スマホだけで本当にランキング動画は作れますか?
作れます。CapCutやVLLOのような汎用編集アプリでも、RankingFishのようなランキング特化アプリでも、書き出しまでスマホ内で完結します。作業前にストレージの空きを5GB以上確保しておくと、書き出しの失敗が減ります。
無料アプリだと動画に透かし(ウォーターマーク)が入りませんか?
アプリによります。VLLOは無料版でも透かしなしと紹介されており、CapCutもPro限定(王冠アイコン付き)の素材を避ければ透かしが入らないという説明が主流です。InShotは無料版に透かしが入り、RankingFishはアプリロゴを広告視聴で外す仕組みです。
Amazonの商品画像をランキング動画に使ってもいいですか?
推奨できません。Amazonアソシエイトのヘルプでは、商品画像のダウンロード利用や画面キャプチャの使用は認められておらず、画像URLを指定して表示する形が案内されています。商品を扱うなら、自分で購入して撮影するか、メーカーの公式配布素材の条件を確認して使うか、数値・グラフで表現します。
「引用」なら他人の画像を使っていいのでは?
引用の要件(公表済み・公正な慣行・正当な範囲・出所の明示、さらに必然性・明瞭区分・主従関係)をすべて満たせば可能です。ただし他人の画像を10枚並べてテロップを載せただけの構成は、引用される側が「主」と判断されるリスクが高く、自分の解説・分析・独自集計を主にする必要があります。
収益化はどのくらいで通りますか?
条件は2026年時点で、登録者1,000人以上かつ過去12か月の総再生時間4,000時間以上、またはショート中心なら登録者1,000人以上かつ直近90日で有効な視聴回数1,000万回以上とされています。
到達までの期間は投稿頻度とテーマ次第で、断言できません。重要なのは、この数値をクリアしてもコンテンツ面の審査があるという点です。ランキング動画は「再利用されたコンテンツ」と判定されやすいジャンルなので、数値を追う前に独自性の設計を済ませておくほうが結果的に早く到達します。
フリー素材サイトの画像なら何にでも使えますか?
使えません。PexelsやPixabayは商用利用可ですが、写っている人物の肖像権やブランドロゴの商標権は別に残ります。Pixabayでは著名ブランド・商標が写り込んだ素材の商業的使用も禁じられています。
BGMとナレーションは無料で用意できますか?
できます。BGMはYouTubeのオーディオライブラリやDOVA-SYNDROMEなどの商用可サイト、ナレーションはVOICEVOXなどの無料音声合成が選択肢になります。
DOVA-SYNDROMEは商用利用可で、クレジット表記も原則不要とされています(作曲者が個別に条件を設定している場合はそちらが優先)。VOICEVOXはクレジット表記をすれば商用・非商用問わず利用でき、広告収益を得る動画への使用も原則可能とされていますが、キャラクター(音声ライブラリ)ごとに規約が異なるため、使うキャラの規約を個別に確認してください。なお、編集アプリの内蔵BGMは商用利用が許可されていない場合があるため、外部の商用可素材に差し替えるのが安全です。
ランキング動画はAIで自動で作れますか?
順位表の並べ替え、台本の下書き、ナレーション、テロップの配置までは自動化できます。順位の根拠を決めることと、素材の権利確認は人がやる工程です。
AIに台本を書かせる場合は、数値と事実を必ず元の資料で確かめてください。生成された文章をそのまま読み上げると、他所のランキングと似た内容になりやすく、収益化の審査でも不利になります。
何位まで作るのが正解ですか?
ショートならTOP5〜10、長尺ならTOP10〜20が扱いやすい範囲です。項目数より、1位に十分な尺を割けているかのほうが重要です。
60秒のショートにTOP20を詰め込むと1項目3秒未満になり、情報が頭に残りません。逆にTOP3では引きが弱く、最後まで見る理由が作りにくくなります。テンプレートを使う場合は、必要クリップ数が固定されている点にも注意してください。CapCutの人気ランキングテンプレートには「必要クリップ数6枚・9:16」といった条件が明記されているものがあり、TOP10を作るには10枚以上に対応したテンプレを選ぶ必要があります。50位・100位まで作るなら、テンプレを複製して分割し、あとで連結する運用が現実的です。
順位の根拠がないランキングを作ってもいいですか?
技術的には作れますが、推奨しません。根拠のないランキングは情報価値が低く、独自性の主張材料にもならないためです。
「個人の好み」であることを明示したうえで作るなら問題はありませんが、その場合でも「私の◯年の使用経験にもとづく」といった判断軸の説明は入れるべきです。公的統計を使うなら、e-Statでは出典(府省名、統計調査名)の記載が求められており、政府標準利用規約2.0の解説では編集・加工した場合はその旨の記載も求められています。出典を書く習慣は、視聴者の信頼にも、独自性の説明にも効きます。
スマホの容量が足りず書き出しに失敗します。どうすればいいですか?
書き出し前に、動画の想定サイズの3倍の空き容量を確保してください。編集アプリは中間ファイルを生成するため、完成ファイルのサイズだけでは足りません。
10分・1080pの動画なら1GB前後になることが多く、その3倍で3GB程度が目安です。加えて、テンプレート編集は端末負荷が高く、動作が重くなったりクラッシュしたりする報告もあります。長尺を作る場合は、5分ずつ2本に分けて書き出し、最後に結合すると失敗率が下がります。
まとめ
- ランキング動画の作り方は8工程:テーマ→基準→順位表→素材と権利確認→台本→編集→BGM・ナレーション→投稿と改善。順位表を先に作り切ってから編集に入る
- 形式は3つ:縦型ショート(30〜60秒・スマホ向き)、横に流れる比較型(パネルを横スクロール・PC向き)、長尺の解説型(6〜10分・PC向き)
- 2026年時点で、無料アプリ=透かし必須ではない。ただし内蔵素材(テンプレ・BGM・エフェクト)の商用利用可否は別問題なので、BGMは外部の商用可素材に差し替えるのが安全
- 本当の難所は編集ではなく素材の権利処理。EC商品画像のダウンロード利用は規約上認められておらず、フリー素材も人物・商標の権利は別に残る。素材ごとに出所URL・ライセンス・取得日を記録する
- 収益化の壁は数値条件よりコンテンツ審査。他所のランキングをなぞる作り方は「再利用されたコンテンツ」と判定されやすい。順位の算出方法を自分で定義し、自分で調べた情報を1つ以上入れる
- 伸びを決めるのは冒頭と1位の意外性。投稿後は視聴維持率のグラフで「何位で離れたか」を見て、1か所ずつ直す
最初の1本は、公的統計を使ったランキングから始めるのが最短です。出典が明確で、権利処理が単純で、数値そのものが企画になります。参入しやすいぶん似た動画が多い形式ですが、順位という構造が持つ「続きが気になる」引きは強く、素材と独自性の設計を最初に済ませておけば、顔出しなしで続けられる型のひとつになります。