AviUtl のプラグインの入れ方は、使っているのが「無印AviUtl(1.10系)」か「AviUtl2(AviUtl ExEdit2)」かで、入れるフォルダがまったく違います。無印は aviutl.exe と同じフォルダか、その中に自分で作る plugins フォルダ。AviUtl2 は本体の場所に関係なく C:\ProgramData\aviutl2\Plugin(隠しフォルダ)です。どちらも、ファイルを置いたあとに本体を再起動しないと認識されません。
「解説記事どおりに入れたのに出てこない」という相談の大半は、実はプラグインの問題ではなく解説記事と自分の AviUtl の世代が食い違っていることが原因です。2025年7月に AviUtl2 のテスト版が公開され、2026年7月の version 2.0.54 でベータ表記が外れて正式版になりました。その結果、検索上位には無印向けの記事と AviUtl2 向けの記事が混在していて、「plugins フォルダを作れ」という無印の手順を AviUtl2 に当てはめてしまう事故が頻発しています。
この記事では、最初に世代ごとの分岐表で「自分はどこに入れるべきか」を確定させ、そのあと手順、拡張子と互換性の一覧、「入れたのに認識されない」ときの切り分け表、そしてゆっくり解説や雑学ショートを作るのに本当に必要な最小構成の順に解説します。情報は2026年9月時点で公開されている配布元・解説ページで確認したものです。仕様は更新で変わるので、最終的には各プラグインの配布ページ(readme)を優先してください。
結論:AviUtl のプラグインを入れるフォルダは世代で違う
先に自分の AviUtl がどちらかを確認し、下の表の「入れる場所」に置いて再起動する。これが入れ方のすべてです。 見分け方は簡単で、実行ファイルが aviutl.exe なら無印(1.10系)、aviutl2.exe なら AviUtl2 です。
| 項目 | 無印 AviUtl(1.10系) | AviUtl2(AviUtl ExEdit2) |
|---|---|---|
| 実行ファイル | aviutl.exe | aviutl2.exe |
| 動作 | 32bit アプリ | 64bit アプリ |
| 拡張編集 | 別配布の拡張編集Plugin(exedit.auf)を自分で入れる | 本体に統合済み |
| プラグインを入れる場所 | aviutl.exe と同じフォルダ、または自分で作った plugins フォルダ |
C:\ProgramData\aviutl2\Plugin(またはその1階層下) |
| スクリプトを入れる場所 | script フォルダ(exedit.auf と同じ階層に作る) |
C:\ProgramData\aviutl2\Script |
| 主な拡張子 | .auf / .aui / .auo / .auc / .aul | .auf2 / .aui2 / .auo2 / .aux2 / .mod2 |
| ポータブル運用 | フォルダごとコピーで持ち運べる | exe と同じ場所に data\Plugin を作る |
| 互換性 | AviUtl2 用(〜2)は使えない | 無印用(2が付かない)は使えない |
ここで押さえておきたいのは、拡張子の末尾に「2」が付くかどうかで世代が完全に分かれていることです。L-SMASH Works のように両方の版を配布しているプラグインもありますが、ファイルは別物です。無印に .aui2 を入れても、AviUtl2 に .aui を入れても認識されません。
AviUtl2 本体の導入がまだの人は、先にAviUtl2の使い方とインストールで本体を動く状態にしてから、この記事に戻ってきてください。
無印AviUtl(1.10系)のプラグインの入れ方【5ステップ】
無印では「aviutl.exe があるフォルダの中に plugins フォルダを作り、解凍した中身(フォルダではなくファイル)をそこへ入れて再起動」が基本です。 ただし patch.aul のように「aviutl.exe と同じフォルダ」を指定しているプラグインもあるので、配布物の readme の指示が最優先です。
- AviUtl のフォルダの場所を確認する。
C:\Program Filesの中に置いていると、Windows の保護機能で設定保存やプラグインの読み込みがうまくいかないことがあります。デスクトップ直下やC:\aviutl、D ドライブなど、ユーザー権限で書き込める場所に置き直しておくのが無難です。 pluginsフォルダを作る。aviutl.exe と同じ階層に、半角でpluginsという名前のフォルダを作ります。末尾の「s」を忘れてpluginにしてしまうミスが多いので注意してください。- ダウンロードした zip を解凍する。zip のまま中身を覗いてドラッグするのではなく、必ず一度解凍します。
- 解凍した「中身のファイル」を plugins に入れる。解凍してできたフォルダごと放り込むと、plugins の下にさらにフォルダができて、ファイルによっては読み込まれません。
- AviUtl を再起動して確認する。プラグインの検索は起動時にしか行われません。Windows の再起動は不要で、AviUtl を閉じて開き直せば十分です。
無印の「階層ルール」は拡張子で違う
無印 AviUtl で一番つまずきやすいのが階層です。解説サイトでよく説明されている原則は次のとおりです。
- 本体フォルダ(aviutl.exe の場所)と
pluginsフォルダの直下なら、.auf / .aui / .auo / .auc などのプラグインは読み込まれる pluginsの中にさらにサブフォルダを作った場合、.auf(フィルタプラグイン)だけはサブフォルダでも読み込まれるが、それ以外は読み込まれないと案内されている- 拡張編集用のスクリプト(.anm / .obj / .cam / .scn / .tra)は、
exedit.aufと同じ階層に作ったscriptフォルダへ入れる - 拡張編集の関連ファイルの多くは
exedit.aufと同じ階層にないと機能しない
つまり「整理したいから plugins の中を作者ごとにフォルダ分けする」という一見きれいな運用が、.aui(入力)や .auo(出力)では裏目に出ます。整理したくなったら、フォルダを分けるのではなく、どのファイルを何のために入れたかをメモ帳に書いておく方が安全です(後述の管理術で詳しく書きます)。
入ったかどうかの確認場所
入れたプラグインが認識されているかは、種類ごとに見る場所が違います。
| 種類 | 確認する場所(無印) |
|---|---|
| 入力プラグイン(.aui) | ファイル → 環境設定 → 入力プラグイン優先度の設定 |
| 出力プラグイン(.auo) | ファイル → プラグイン出力 |
| フィルタプラグイン(.auf) | 「フィルタ」メニュー、または「設定」メニュー |
| 全体の一覧 | ヘルプ(?)→ バージョン情報 などでプラグイン情報を表示 |
| patch.aul | 「その他」メニューに patch.aul が出ていれば導入成功 |
「入れたのに出てこない」と感じたら、まずこの表の場所を見てください。フィルタのつもりで入れたものが、実は設定メニュー側に項目を追加するタイプだった、というケースも珍しくありません。
AviUtl2のプラグインの入れ方【ProgramData配下】
AviUtl2 では、本体をどこに置いていてもプラグインの置き場所は C:\ProgramData\aviutl2\Plugin です。 「Program Files」ではなく「ProgramData」である点、そして ProgramData が初期状態では隠しフォルダである点が、ほぼすべての「入らない」の原因です。
手順
- aviutl2.exe を一度起動する。初回起動時に
C:\ProgramData\aviutl2\Pluginなどのフォルダが作られます。起動前にフォルダを探しても見つからないのはこのためです。 - プラグインフォルダを開く。一番確実なのは、AviUtl2 のメニューから「その他」→「アプリケーションデータ」→「プラグインフォルダ」を選ぶ方法です。エクスプローラーのアドレスバーに
C:\ProgramData\aviutl2\Pluginと直接打ち込んでも開けます。隠しフォルダを常に見たい場合は、エクスプローラーの「表示」→「表示」→「隠しファイル」にチェックを入れます。 - AviUtl2 用のファイルを入れる。拡張子の末尾に「2」が付いているか(.aui2 / .auo2 / .auf2 / .aux2)を必ず確認します。Plugin フォルダの直下か、その1階層下のフォルダまでが読み込み対象とされています。
- スクリプトモジュール(.mod2)とスクリプトは Script フォルダへ。Lua から呼び出す関数を追加する .mod2 は Plugin ではなく
C:\ProgramData\aviutl2\Script側に置く、と整理されています。 - AviUtl2 を再起動する。初回読み込み時に確認ダイアログが出た場合は、配布元を信頼できるものだけ「信頼して使用する」を選びます。
- 認識を確認する。「その他」→「プラグイン情報」で一覧に出ているかを見ます。入力プラグインなら「設定」→「入力プラグインの設定」でも確認できます。
ドラッグ&ドロップでも入れられる(単一ファイルの場合)
AviUtl2 の Beta18 以降では、.aui2 や .auo2 などの単一ファイルのプラグインなら、プレビュー画面へドラッグ&ドロップするだけでインストールできるようになったと解説されています。ただし、補助ファイル(exe や dll、設定ファイル)が同梱されているプラグインは、ドラッグ&ドロップではなくフォルダに手で置く必要があります。「ドラッグしたら禁止マークが出る」というケースは、この対象外のファイルを落としている可能性があります。
ポータブル運用の場合
USB メモリなどで持ち運びたい、あるいは複数バージョンを並べて検証したい場合は、aviutl2.exe と同じ場所に data フォルダを作り、その中に Plugin フォルダを作ってそこへ入れる方式が案内されています。この方式にすると ProgramData 側ではなく exe 横の data フォルダが使われるので、「ProgramData に入れたのに反映されない」ときは、自分の環境がポータブル構成になっていないかも疑ってください。
プラグインの種類と拡張子一覧(互換性の早見表)
拡張子を見ればそのプラグインの役割と、どちらの AviUtl 用かが分かります。 配布 zip の中に複数のファイルが入っていて、どれを入れればいいか迷ったら、この表で「自分の世代の拡張子」だけを拾ってください。
| 役割 | 無印(1.10系) | AviUtl2 | 何をするか |
|---|---|---|---|
| 入力プラグイン | .aui | .aui2 | 読み込める動画・音声の形式を増やす |
| 出力プラグイン | .auo | .auo2 | mp4 などの形式で書き出せるようにする |
| フィルタプラグイン | .auf | .auf2 | 効果・フィルタ・オブジェクトを追加する |
| 色変換プラグイン | .auc | — | 色空間の変換を担う |
| 言語拡張 | .aul | — | 表示言語などを差し替える(patch.aul もこの拡張子) |
| 汎用プラグイン | — | .aux2 | UI や右クリックメニューなどの拡張 |
| スクリプトモジュール | (Lua 用の dll) | .mod2 | スクリプトから呼べる関数を追加する |
| スクリプト | .anm / .obj / .cam / .scn / .tra | Script フォルダへ | アニメーション効果やカスタムオブジェクト |
互換性で誤解されやすい3点
- 「AviUtl2 は無印のプラグインがそのまま使える」は誤り。AviUtl2 は64bit で作り直されているため、32bit の無印用プラグインは動きません。人気プラグインでも、AviUtl2 版が別途出ているかどうかは作者ごとに違います。
- patch.aul の拡張子が .aul なのは「言語拡張の仕組みを利用して読み込ませている」ためで、patch.aul 自体は無印専用です。AviUtl2 には入れません。
- L-SMASH Works は同じ名前でも中身が別。無印用は lwinput.aui などの5ファイル、AviUtl2 用は lwinput.aui2 の1ファイルです。AviUtl2 へ移行するときは、配布元の注意書きで「無印用のファイルを削除してから入れる」よう案内されています。
入れたのに認識されない時の切り分け表
認識されない原因は「場所」「世代」「ブロック」「重複」の4系統にほぼ収まります。 上から順に潰していけば、どこで詰まっているかが特定できます。
| 症状 | よくある原因 | 確認・対処 |
|---|---|---|
| 無印でどこにも表示されない | plugins の下にフォルダごと入れた(階層が1段深い) | 解凍後の中身のファイルを plugins 直下に移す |
| 無印でどこにも表示されない | フォルダ名が plugin(s なし)や全角になっている |
半角の plugins に直す |
| AviUtl2 で表示されない | Program Files 側や aviutl2.exe の横に入れた | C:\ProgramData\aviutl2\Plugin に入れ直す |
| AviUtl2 で表示されない | 無印用(.aui / .auf)を入れた | 末尾に「2」が付いた AviUtl2 版を入手する |
| 無印で表示されない | AviUtl2 用(.aui2 等)や 64bit 版を入れた | 無印用の 32bit 版を入れる |
| 入れた直後から出てこない | 本体を再起動していない | AviUtl を完全に閉じて開き直す |
| ファイル自体が消えている | ウイルス対策ソフトが隔離した | 隔離履歴を確認し、配布元が確かなら除外設定 |
| ダウンロード直後から挙動が不安定 | zip にインターネット由来の「ブロック」情報が付いている | 解凍前に zip のプロパティで「許可する」にチェックしてから解凍し直す |
| 起動時にエラーや警告が出る | 同名ファイルが本体フォルダと plugins の両方にある | 古い方を削除して1か所にまとめる |
| 起動はするが動作がおかしい | 同じ機能のプラグインが競合している | 最後に入れたものから外して1つずつ戻す |
| 起動時に dll がないと言われる | Visual C++ ランタイム未導入 | 配布元が指定するランタイムを入れる |
| 無印で設定が保存されない | Program Files 配下に本体を置いている | ユーザー権限で書ける場所へ本体ごと移動 |
ブロック解除は「効くこともある」程度に考える
「ブロック解除をすれば直る」とだけ書いている記事もありますが、これは万能薬ではありません。インターネットから落とした zip には「別のコンピューターから取得したファイル」という印が付き、そのまま解凍すると中身にも引き継がれることがあります。これが原因で動かないケースもある一方、ブロック解除をしても何も変わらないケースの方が多いのが実感です。
それでもこの手順を最初にやるべき理由は、切り分けの材料を1つ減らせるからです。ブロック解除 → 再解凍 → 再起動をやっても直らなければ、原因は場所・世代・重複のどれかに絞り込めます。逆に、ウイルス対策ソフトによる隔離は「ファイル自体が消える」ので症状がはっきりしています。patch.aul の配布ページでも、ブラウザやセキュリティソフトがダウンロード時に検知することがあると注意書きがあります。除外設定をするのは、配布元が作者本人の公式ページや GitHub であることを確認できたファイルだけにしてください。
同名ファイルの重複は最近の方がよく起きる
見落とされがちなのが「重複」です。昔の解説記事は「aviutl.exe と同じフォルダに入れる」、最近の記事は「plugins に入れる」と書いていることが多く、両方の記事を読みながら何度か入れ直した結果、同じ lwinput.aui が本体フォルダと plugins の両方に存在する状態になりがちです。どちらが読まれているか分からないので、更新したのに古い版の挙動のまま、といった不可解な症状になります。
patch.aul(謎さうな版)には「同じ名前のプラグインファイルが複数フォルダにあるときに警告を出す」機能が入っているので、起動時にこの警告が出たら、それが答えです。
32bit と 64bit の混同
無印 AviUtl は 32bit アプリなので、4GB 程度までしかメモリを扱えません。一方 AviUtl2 は 64bit です。この違いから、プラグインにも 32bit 用・64bit 用が存在します。ここで混乱しやすいのが、無印用 L-SMASH Works に含まれる lwinput64.aui です。名前に「64」が付いていますが、これは無印 AviUtl 用のファイルで、読み込み処理を別プロセスで動かしてメモリ不足を避ける仕組み(InputPipePlugin 併用時など)に使われるものです。AviUtl2 用ではないので、AviUtl2 に入れても意味がありません。
ゆっくり・雑学ショート制作に必要な最小プラグイン構成
顔出しなしのゆっくり解説や雑学ショートを作るだけなら、プラグインは「読み込み」「書き出し」「安定化」の3役がそろえば足ります。 おすすめプラグイン一覧を見ると数十個並んでいることがありますが、最初から全部入れる必要はありません。むしろ入れすぎが不具合の最大の原因になります。
無印 AviUtl(1.10系)の最小構成
| 役割 | プラグイン | 入れる場所 | 必要度 |
|---|---|---|---|
| 編集の土台 | 拡張編集Plugin 0.92(exedit.auf ほか) | aviutl.exe と同じフォルダ | 必須 |
| 読み込み | L-SMASH Works(Mr-Ojii 版:lwinput.aui など5ファイル) | plugins | 必須 |
| 書き出し | x264guiEx(拡張 x264 出力(GUI) Ex) | 配布物の指示どおり(plugins 等) | 必須 |
| 安定化・高速化 | patch.aul(謎さうな版) | aviutl.exe と同じフォルダ | 強く推奨 |
| メモリ対策 | InputPipePlugin | plugins | 長尺や素材が多い場合 |
| 立ち絵・字幕 | PSDToolKit | 配布物の指示どおり | ゆっくり・ずんだもん系なら |
それぞれの最新状況は次のとおりです(2026年9月時点で配布ページを確認)。
- L-SMASH Works:本家の開発は止まっており、現在は Mr-Ojii 氏による非公式ビルドが事実上の標準です。無印用は
lwcolor.auclwdumper.auflwinput.auilwinput64.auilwmuxer.aufの5ファイルを plugins に入れ、「ファイル → 環境設定 → 入力プラグイン優先度の設定」に「L-SMASH Works File Reader」が出ていれば成功です。旧版から更新する場合、設定を引き継ぐならlsmash.iniを新しい lwinput.aui と同じ場所へ移すよう案内されています。 - patch.aul:オリジナル(ePi 氏)の最終版は r42 で、現在はバグ修正を続けている「謎さうな版」(r43 系、確認時点で r43_ss_73)が使われています。前提は AviUtl 1.10・拡張編集 0.92・Visual C++ 2015-2022 ランタイムです。導入後に「やり直す」のショートカット(初期値 Ctrl+Y)を割り当てること、キャッシュサイズを見直すことも推奨されています。
- x264guiEx:rigaya 氏が GitHub で配布している mp4 出力プラグインです。zip の中身をまとめて AviUtl フォルダへ展開する方式で、付属の x264 エンコーダーも一緒に配置されます。
PSDToolKit は立ち絵の口パク・目パチや字幕の自動配置に使う定番ですが、導入手順と設定が長く、さらに AviUtl のバージョンや音声ソフトとの組み合わせで分岐するので、この記事では扱いません。ずんだもんの立ち絵や口パクを含めた全体の流れはずんだもん動画の作り方で、雑学ネタの台本から完成までの流れは雑学動画の作り方で解説しています。
AviUtl2 の最小構成
AviUtl2 は拡張編集が統合されており、mp4 の読み込みも標準で対応したと解説されています。そのため最小構成はさらに少なくなります。
| 役割 | プラグイン | 入れる場所 | 必要度 |
|---|---|---|---|
| 読み込みの安定化 | L-SMASH Works for AviUtl2(lwinput.aui2) | C:\ProgramData\aviutl2\Plugin | 推奨 |
| 書き出し(mp4) | MP4 Exporter などの mp4 出力プラグイン、または x264guiEx の AviUtl2 版 | C:\ProgramData\aviutl2\Plugin | 必要に応じて |
| 音声出力 | WAV ファイル出力(.auo2)など | C:\ProgramData\aviutl2\Plugin | 任意 |
AviUtl2 に L-SMASH Works を入れたら、「設定」→「入力プラグインの設定」で「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」と表示されるかを確認してください。「for AviUtl2」が付いていなければ無印用が紛れ込んでいます。また、mp4 や mov を読み込むなら Media Foundation より L-SMASH Works の優先度を上げておくことが配布元で推奨されています。
mp4 出力が標準で付いているかどうかは、2026年9月更新の解説記事でも「標準ではついていない」とされていますが、AviUtl2 は更新頻度が高く、2026年9月時点では 2.1 系まで進んでいます。自分のバージョンで「ファイル」→「ファイル出力」のメニューに mp4 の選択肢があるかを先に確認し、無い場合だけ出力プラグインを入れるのが確実です。
ツール選びそのものを見直す選択肢
ここまで読んで「プラグインを揃えるだけで一苦労」と感じた人もいるはずです。ショート動画の制作手段は AviUtl だけではないので、工程ごとに向き不向きを並べておきます。
| 手段 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 無印 AviUtl + プラグイン | 既存の素材・スクリプト資産を使い回したい人 | 32bit のメモリ制約、開発が AviUtl2 に移っている |
| AviUtl2 + プラグイン | 64bit で重い編集をしたい、今から AviUtl を始める人 | 無印用プラグインが使えない、対応プラグインがまだ少ない分野がある |
| YMM4(ゆっくりMovieMaker4) | ゆっくり・ずんだもんの掛け合い中心の人 | 独自のプラグイン体系で、入れ方は AviUtl と別 |
| Shorty | 台本から縦型ショートを短時間で試作したい人 | 無料プランは1本30秒まで・30日で5本まで・保存7日・ショート形式のみ |
Shorty は当サイトが開発・運営している、ショート動画をブラウザ上で作るツールです。プラグインの導入が不要な代わりに、細かい演出の自由度は AviUtl の方が上ですし、無料プランには上記の制約があります。「まずネタが伸びるか試したい段階」と「作り込みたい段階」で使い分けるのが現実的です。YMM4 を使う場合のプラグインの入れ方はYMM4プラグインの入れ方で別に解説しています。
プラグインを入れすぎて失敗しないための管理術
「おすすめプラグイン一覧」を上から全部入れるのが、AviUtl が不安定になる一番の近道です。 ここは一般的な解説記事と逆のことを言いますが、ショート動画の制作ではプラグインは少ないほど得をします。
なぜ「少ないほど得」なのか
- 切り分けが効かなくなる:20個入れた状態で落ちるようになると、どれが原因か特定するのに何時間もかかります。3〜5個なら数分です。
- 起動と読み込みが遅くなる:フィルタプラグインは起動時にすべて読み込まれます。1本数十秒のショートを毎日量産する運用では、起動の数秒の差が積み重なります。
- 共同作業・外注で再現できない:プロジェクトファイル(.aup)は、使ったプラグインが相手の環境に無いと正しく開けません。台本や編集を外注するなら、構成が少ないほど引き継ぎが楽になります。
- メモリを食う:無印 AviUtl は 32bit なので、使えるメモリに上限があります。プラグインを増やすほど、長尺編集時のメモリ不足に近づきます。
実際に「重い」「落ちる」と感じたときの対処はAviUtlが重い時の対処法にまとめていますが、その多くは「足す」より「減らす」方向の対処です。
導入記録チェックリスト
新しいプラグインを入れるたびに、次の項目をテキストファイル1枚に書き残しておくと、トラブル時の切り分けが一気に楽になります。
- [ ] プラグイン名とバージョン(ファイル名に入っていなければ配布ページの版数)
- [ ] 入手元の URL(作者本人のページか GitHub か)
- [ ] 入れたファイル名と入れた場所(本体フォルダ / plugins / ProgramData\aviutl2\Plugin)
- [ ] 入れた日付
- [ ] 何のために入れたか(1行)
- [ ] 入れた直後に動作確認したか(プロジェクトを開いて出力まで通したか)
- [ ] 同じ機能の別プラグインを既に入れていないか
特に最後の「同じ機能の重複」は見落とされがちです。たとえば入力プラグインを複数入れていると、どのプラグインがどの形式を読んでいるかは優先度の設定次第になり、「昨日まで読めていた動画が急に読めない」原因になります。
更新するときは「上書き」ではなく「入れ替え」
プラグインを最新版にするときは、古いファイルに上書きするのではなく、古いファイルを一度別フォルダに退避してから新しいファイルを入れるのが安全です。L-SMASH Works の配布元も、AviUtl2 へ移行する際は無印用ファイルと InputPipePlugin 関連ファイルを削除してから入れるよう案内しています。退避しておけば、新版で不具合が出たときにすぐ戻せます。
動作確認は「読み込み → 出力」まで通す
プラグインを入れたら、メニューに出たことを確認して終わりにしがちですが、本当に確認すべきは実際に使う素材を読み込み、最後まで出力できるかです。読み込みで問題が出るならAviUtlで再生できない原因、出力で0秒のファイルになるならAviUtlで出力できない(0秒になる)原因、配布素材の .exo が開けないならAviUtlでexoが読み込めない原因で、症状別の対処を確認できます。
うまくいかない条件とリスク
プラグインは本体の作者とは別の個人が作っているもので、動作保証も更新の継続も約束されていません。 入れ方が正しくても解決しない、あるいは入れることでリスクが増えるケースを知っておくと、無駄な時間を減らせます。
- 作者の更新停止:L-SMASH Works の本家や patch.aul のオリジナル版のように、開発が止まって有志のフォーク版に引き継がれる例は珍しくありません。フォーク版が常に存在するとは限らないので、重要な制作環境ほど依存するプラグインを減らしておくべきです。
- AviUtl2 の更新で動かなくなる可能性:AviUtl2 は正式版になった後も頻繁に更新されています。本体の更新でプラグイン側の対応が必要になる場合もあるため、締め切り前の本体更新は避けるのが無難です。
- 非公式配布物のリスク:まとめサイトや動画の概要欄にある再配布リンクから落としたファイルは、改変されていないことを確認できません。必ず作者本人のページや GitHub から入手してください。
- プロジェクトの互換性:無印で作ったプロジェクトを AviUtl2 でそのまま開けるとは限りません。無印で進行中の案件があるなら、途中で AviUtl2 に乗り換えず、区切りのいいところで移行するのが安全です。
- PC 側の制約:無印 AviUtl の 32bit という制約は、プラグインを入れても根本的には解消しません。4K 素材や長尺の編集が中心なら、プラグインで粘るより AviUtl2 への移行を検討する方が早い場面もあります。
よくある質問
AviUtl のプラグインはどこに入れればいいですか?
無印は aviutl.exe と同じフォルダか自作の plugins フォルダ、AviUtl2 は C:\ProgramData\aviutl2\Plugin です。実行ファイル名で世代を確認してください。
無印でも patch.aul のように「aviutl.exe と同じフォルダ」を指定しているものがあるので、最終的には配布物の readme の指示に従ってください。AviUtl2 の場合はメニューの「その他」→「アプリケーションデータ」→「プラグインフォルダ」から開くと、場所を間違えません。
plugins フォルダが見当たりません。
無印の plugins フォルダは最初から存在しないので、aviutl.exe と同じ階層に半角で「plugins」と自分で作ります。AviUtl2 には plugins はありません。
AviUtl2 の場合は C:\ProgramData\aviutl2\Plugin(s なし)で、しかも ProgramData は隠しフォルダです。一度も aviutl2.exe を起動していないとフォルダ自体が作られていないので、先に本体を起動してください。
無印 AviUtl 用のプラグインは AviUtl2 で使えますか?
使えません。AviUtl2 は64bit で作り直されており、拡張子の末尾に「2」が付いた AviUtl2 専用版(.aui2 / .auf2 など)が必要です。
同じ名前のプラグインでも、AviUtl2 版が配布されているかは作者次第です。L-SMASH Works や x264guiEx のように両対応しているものもあれば、無印専用のまま更新が止まっているものもあります。patch.aul は無印専用です。
プラグインを入れたのに認識されないのはなぜですか?
多い順に「本体を再起動していない」「フォルダの階層が1段深い」「世代違いの拡張子」「同名ファイルの重複」です。
この記事の切り分け表を上から順に確認してください。フォルダごと放り込んで plugins の下にもう1段フォルダができているケースと、AviUtl2 なのに Program Files 側に入れているケースが特に多いです。ウイルス対策ソフトによる隔離も、ファイルが消えているかどうかで判別できます。
L-SMASH Works の入れ方は?
無印は Mr-Ojii 版の5ファイル(lwinput.aui など)を plugins へ、AviUtl2 は lwinput.aui2 を C:\ProgramData\aviutl2\Plugin へ入れて再起動します。
無印では「ファイル → 環境設定 → 入力プラグイン優先度の設定」、AviUtl2 では「設定 → 入力プラグインの設定」に L-SMASH Works File Reader が出れば成功です。AviUtl2 で「for AviUtl2」の表記がなければ無印用が入っています。
おすすめのプラグインはどれですか?
ショート制作なら、無印は L-SMASH Works・x264guiEx・patch.aul の3つが基本です。AviUtl2 は L-SMASH Works と必要に応じて mp4 出力系から始めてください。
ゆっくり解説やずんだもん動画で立ち絵を動かしたい場合は PSDToolKit が加わります。それ以外は「困ったときに、その困りごとを解決するものだけ足す」方針で十分です。最初から大量に入れると、不具合の原因特定が難しくなります。
プラグインに入れられる数の上限はありますか?
公開情報では明確な上限値は確認できませんでした。ただ、無印は32bit でメモリに限りがあり、数が増えるほど不安定になりやすいです。
上限を気にするより、同じ機能のプラグインを重複させないこと、使っていないプラグインを外すことの方が効果があります。外すときは削除せず、別フォルダへ移動しておけば元に戻せます。
ブロック解除はしないといけませんか?
必須ではありませんが、ダウンロードした zip のプロパティで「許可する」にチェックしてから解凍しておくと、原因の候補を1つ減らせます。
ブロック解除だけで直るケースは多くありません。直らなければ、場所・世代・重複の確認に進んでください。セキュリティソフトの除外設定は、作者本人のページや GitHub から入手したファイルに限って行いましょう。
Program Files に AviUtl を入れても大丈夫ですか?
無印は避けた方が無難です。Windows の保護機能で設定保存やプラグインの読み込みが妨げられることがあります。
デスクトップや C:\aviutl、D ドライブなど、ユーザー権限で書き込める場所に置いてください。AviUtl2 はプラグインを ProgramData 側に置く設計なので、この問題とは切り分けて考えます。
プラグインを削除・無効化したいときは?
該当ファイルを本体を閉じた状態で別フォルダへ移動し、再起動すれば無効化できます。完全に消すのは動作確認が済んでからにしましょう。
設定ファイル(.ini)を残しておくと、再導入したときに設定を引き継げる場合があります。L-SMASH Works の lsmash.ini がその例です。
まとめ
AviUtl のプラグインの入れ方は、手順そのものより「自分の AviUtl がどの世代か」を最初に確定させることが9割です。
- 無印(aviutl.exe)は、本体フォルダか自作の
pluginsフォルダへ。中身のファイルを入れ、フォルダごとは入れない - AviUtl2(aviutl2.exe)は、
C:\ProgramData\aviutl2\Pluginへ。隠しフォルダなのでメニューから開くのが確実 - 拡張子の末尾に「2」が付くかどうかで世代が分かれ、互換性はない
- 入れたら必ず本体を再起動し、種類ごとの確認場所で認識をチェックする
- 認識されないときは「場所」「世代」「ブロック」「重複」の順に切り分ける
- ショート制作の最小構成は、読み込み(L-SMASH Works)・書き出し(x264guiEx など)・安定化(patch.aul、無印のみ)の3役から始める
プラグインは入れるほど便利になるのではなく、入れるほど原因の特定が難しくなります。必要になった分だけ、記録を残しながら1つずつ足していくのが、毎日動画を出し続けるための一番の近道です。プラグインが揃ったら、読み込みでつまずいたときはAviUtlで再生できない原因を、動画全体の作り方はずんだもん動画の作り方や雑学動画の作り方を参考にしてください。