「YouTube Studioに『著作権の申し立て』という通知が来た。でも著作権侵害の警告(ストライク)とは何が違うのか、放置していいのか、収益はどうなるのか分からない」——これがこのキーワードで検索している人の本当の悩みです。結論を先に言うと、コンテンツID申し立ては多くの場合すぐにチャンネルが止まる話ではありません。YouTube Studioの「コンテンツ」タブから該当動画の「制限」列を確認し、著作権アイコンにカーソルを合わせるだけで、申し立ての種類・権利者名・動画への影響が数十秒で分かります。まずはそこを確認し、慌てて動画を削除しないことが最初の一歩です。
このメディアでは「顔出しなしYouTube副業」を実践する人向けに、フリーBGMを多用する雑学系ショート動画のBGM起因トラブルを数多く見てきました。本記事では、単なる公式ヘルプの要約ではなく、フリーBGM利用者が実際にハマりやすい誤解を2箇所で具体的に指摘しながら、確認方法・異議申し立て手順・再発防止策までを2026年時点の最新情報で解説します。
コンテンツID申し立てとは何か。著作権侵害の警告との違い
まず前提を整理します。YouTubeにおける「著作権トラブル」には大きく分けて2種類あり、この2つを混同すると必要以上に不安になったり、逆に軽視して手遅れになったりします。
コンテンツID申し立て(Content ID claim)は、YouTubeの自動照合システムが、あなたの動画内の音声・映像と著作権者が登録した参照ファイルとの一致を検出したときに自動的に発生します。人間の目視は介さず、機械的なマッチングです。申し立てが発生しても、それ自体はペナルティ(違反)としてカウントされません。動画は基本的に公開したままにでき、チャンネルの状態(良好・警告など)にも直接影響しません。影響が及ぶのは主に「収益化」の扱いで、広告収益が権利者に渡る、動画の一部地域でブロックされる、といった形が中心です。
著作権侵害の警告(Copyright strike)は、これとはまったく別物です。著作権者がYouTubeに対して法的な削除リクエスト(DMCA申し立てに相当)を送り、YouTube側がそれを認めて動画を削除した場合に発生します。こちらは正真正銘の「違反」としてチャンネルに記録され、90日以内に3回の警告が累積すると、チャンネルとそれに紐づくアカウントごと停止され、アップロード済みの動画もすべて削除される可能性があります。コンテンツID申し立てとは重さがまったく違います。
| 項目 | コンテンツID申し立て | 著作権侵害の警告(ストライク) |
|---|---|---|
| 発生の仕組み | 自動照合システムによる自動検出 | 権利者による法的な削除リクエストをYouTubeが承認 |
| チャンネルへの影響 | 基本的になし(公開継続可) | 違反として記録される |
| 動画の扱い | 公開したまま(広告表示のみ制限される場合あり) | 動画は削除される |
| 収益への影響 | 広告収益が権利者側に配分されることが多い | 該当動画は削除済みのため収益自体が発生しない |
| 累積による危険度 | 累積してもチャンネル停止に直結しない | 90日で3回累積するとチャンネル停止・動画全削除 |
| 対応方法 | 音声を消す/差し替える/収益分配を受け入れる/異議申し立て | 削除申請の取り下げを依頼/異議申し立て/カウンター通知 |
つまり、通知が来た時点でまずやるべきは「これはコンテンツID申し立てなのか、著作権侵害の警告なのか」を切り分けることです。特にショート動画を毎日投稿するような量産型の運用をしている場合、1本ごとにBGMを使い回すことが多いため、同じ音源が原因で複数本の動画に同時に申し立てが付くケースも珍しくありません。この場合も落ち着いて「どのBGMが原因か」を1本ずつ確認し、原因のBGMを差し替えれば、以降の投稿分では同じ申し立てを防げます。次の章で、その具体的な確認手順を説明します。
申し立てが来たときの確認方法(4ステップ)
YouTube Studioを使えば、申し立ての詳細は数分で確認できます。以下の手順で進めてください。
- YouTube Studioにログインし「コンテンツ」タブを開く — パソコンのブラウザからYouTube Studio(studio.youtube.com)にアクセスし、左メニューの「コンテンツ」を選択します。動画一覧のうち、対象動画の「制限」列に著作権アイコン(◎マークや盾のようなアイコン)が表示されていれば、何らかの申し立てが発生しています。
- アイコンにカーソルを合わせて種類を確認する — アイコンの上にマウスを乗せると、ポップアップで「Content IDの申し立て」なのか「著作権侵害の警告」なのかが表示されます。ここで先ほどの表のどちらに該当するかが分かります。
- 「詳細を表示」から著作権者・使用箇所・動画への影響を確認する — アイコンをクリックするか動画タイトルをクリックして「著作権」タブに進むと、「著作権者」「使用されたコンテンツ(曲名・アーティスト名など)」「動画への影響(収益化オフ/一部地域でブロック/広告表示のまま等)」が具体的に表示されます。ここに表示される音源名が、実際に自分が使ったBGMと一致しているかを必ず確認してください。心当たりのない曲名が出てくる場合、動画編集ソフトのテンプレート内に無断で別のBGMが混入していた、というケースも実際にあります。
- 動画への影響のタイプを確認し、対応方針を決める — 「収益化のみ制限」であれば急いで対応しなくても動画自体は残ります。「全世界でブロック」となっている場合は視聴者にも動画が表示されなくなるため、優先度を上げて対応します。
スマートフォンアプリからも、YouTube Studioアプリの「コンテンツ」→対象動画→「詳細」で同様の情報を確認できますが、ライセンス証明書などの添付が必要な異議申し立て作業は、パソコンのブラウザで行うほうが確実です。
なお、確認画面には「一致した音源の種類」も表示されます。大きく分けると、原盤(実際の録音データ)そのものが一致する「音源一致」と、演奏や歌唱が違っても楽曲の旋律・構成が一致すると判定される「メロディ一致(組成著作物の一致)」の2パターンがあり、後者はフリーBGMをアレンジ・別演奏したつもりでも申し立ての対象になることがあります。「音源自体は自分で録り直したから大丈夫」と思っていても、原曲のメロディラインが権利者の登録データと一致していれば申し立ては発生する、という点は覚えておいてください。
YouTube Studioの「著作権の概要とステータス」画面の見方
もう一段詳しく確認したい場合は、YouTube Studioの左メニューから「コンテンツ」ではなく、動画個別の編集画面に入り、「著作権の詳細」を開く方法もあります。ここでは以下の3つの情報がまとまって表示されます。
- 著作権者:申し立てを行った音楽レーベルや配信代理店の名前。聞いたことのない会社名が出てくることも多く、これはBGM制作者が自分の楽曲をディストリビューター経由で音楽配信サービスに登録した際、その代理店が自動でコンテンツID登録も行ったケースが典型です。
- 使用されたコンテンツ:検出された音源のタイムスタンプ(動画の何分何秒から何分何秒まで一致したか)。BGMを一部だけ使っている場合でも、一致した区間だけが対象になります。
- 動画への影響:収益化・視聴地域・広告表示への具体的な影響。ここに「異議申し立て」ボタンが表示されている場合は、その場から手続きに進めます。
なお、申し立て内容によっては「異議申し立て」ボタンがグレーアウトしていることがあります。これは権利者側が異議申し立てを受け付けない設定にしている場合や、申し立てから一定期間が経過していない場合に起こります。この場合は後述する「著作権者に直接連絡する」ルートを検討します。
フリーBGM利用者が誤解しやすいポイント(1) — 「フリー」は「未来永劫クレームなし」の保証ではない
ここが多くの副業系YouTuberが最初にハマる誤解です。「フリーBGM素材サイトからダウンロードした=著作権フリー=コンテンツID申し立ては絶対に来ない」と思い込んでいる人が非常に多いのですが、これは正確ではありません。
フリーBGM素材の多くは「利用は無料・商用利用も可・クレジット表記は任意または必須」という条件で提供されていますが、これは著作権自体を放棄しているわけではないという点が重要です。作曲者は著作権を保持したまま、利用条件を緩く設定して配布しているにすぎません。そのため、後になって作曲者本人が音楽配信ディストリビューター(TuneCoreやDistroKidのようなサービス)を通じてSpotifyやApple Musicに同じ楽曲を配信登録すると、ディストリビューター側が自動でYouTubeのコンテンツID登録も行うことがあります。この結果、以前から合法的に使っていたはずのフリーBGMに、ある日突然コンテンツID申し立てが付く、という現象が起きます。これは規約違反でも不正利用でもなく、「後から著作権者側の事情でコンテンツID登録が追加された」ために起きる正当な申し立てです。
この場合、動画を削除する必要はありません。ライセンス条件(ダウンロード時の利用規約ページ、購入・登録メールなど)を保管しておき、異議申し立て時にその証拠を提示すれば、多くのケースで申し立ては取り下げられます。逆に言えば、フリーBGMを使う段階で「配布元のライセンス条件のスクリーンショットや利用規約URLを保存しておく」ことが、後日のトラブル対応を大きく左右します。これを怠っている人が非常に多い、というのが実務上の実感です。
フリーBGM利用者が誤解しやすいポイント(2) — 申し立て=即収益ゼロ、ではない
もう一つの誤解は、「コンテンツID申し立てが付いた瞬間に、その動画の収益は全部消える」という思い込みです。実際には、申し立てが発生すると広告収益はいったん保留され、およそ5日間はチャンネル側の対応を待つ猶予期間が設けられます。この間に異議申し立てを行い、それが認められれば収益は通常どおりチャンネルに入ります。何も対応しないまま保留期間が過ぎると、保留分を含めて権利者側に収益が配分される、という流れです。
つまり「申し立てが来た=収益は永久に失われた」ではなく、「対応するかどうかで結果が変わる、猶予のある状態」というのが正確な理解です。放置してしまうのが最も損な選択肢であり、まずは中身を確認して動くことが大切です。
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内容を確認した結果、「このBGMは正規に権利を得て使っている」「フリー素材のライセンス範囲内で使っている」と判断できる場合は、異議申し立てを行います。手順は以下のとおりです。
- YouTube Studioの「コンテンツ」タブから対象動画を開き、「著作権」タブの申し立て詳細を表示する。
- 「異議を申し立てる」ボタンをクリックする(表示されない場合は後述の代替ルートへ)。
- 異議申し立ての理由を選択肢から選ぶ。フリーBGMの場合は「このコンテンツを使用するライセンスを持っている」を選ぶのが基本です。
- 具体的な説明欄に、ライセンス取得元(サイト名・URL)、ダウンロード日、利用規約上どの条件を満たしているかを簡潔に記入する。
- ライセンス証明書やダウンロード時の確認メール、利用規約ページのスクリーンショットなど、根拠となる資料があれば添付する。
- 送信すると、著作権者側に通知が行き、最大30日間の審査期間が発生する。期間内に著作権者が対応しなければ申し立ては自動的に解除される。
異議申し立て文面の一例としては、「本動画で使用しているBGM『(曲名)』は、(配布サイト名/URL)にて商用利用可・著作権表記任意の条件で公式に配布されているフリー素材を、規約に沿って使用しております。ライセンス条件のスクリーンショットを添付いたします。ご確認のほどよろしくお願いいたします。」のように、事実と根拠を淡々と記載する形が基本です。感情的な反論や、権利者を批判するような文面は審査上プラスにならないため避けてください。
異議申し立て中も動画は基本的に公開されたままです。ただし、権利者が「異議あり」の判断をすると、収益化が完全に停止されるケースもあるため、収益化を優先したい場合はBGMを差し替えて申し立てそのものを解消する選択肢も検討する価値があります。
異議申し立てが却下された場合の対応
異議申し立てを送っても、権利者側が「申し立ては正当」と判断すれば、申し立ては維持されたまま通知が来ます。ここで諦める前に、以下のチェックリストで次の一手を確認してください。
- [ ] 却下理由の説明文(あれば)を著作権詳細ページで再確認したか
- [ ] ライセンス証明書・購入履歴・利用規約のURLを、より具体的な形で用意できているか
- [ ] 著作権者名で検索し、公式な問い合わせ窓口(メールやWebフォーム)が存在するか確認したか
- [ ] YouTubeのヘルプセンターにある「再審査請求」の条件(却下から一定期間内であること等)を満たしているか
- [ ] それでも解決しない場合、該当BGMをカット・差し替えて動画自体を作り直す選択肢を検討したか
却下後も、正当な理由があると考えられる場合はYouTube側に再審査を求めることができますが、これは最終手段です。実務上は、フリーBGM素材のライセンス保存が不十分だったケースで却下されることが多く、次の動画制作からはBGMごとにライセンス根拠を保存しておく運用に切り替えるのが、時間対効果として最も割に合う対応です。BGMそのものが原因で消耗するくらいなら、著作権表記が明確でトラブル報告の少ない配布元に絞る方が、長期的には作業時間を守れます。
また、却下が続く場合は「その配布元自体が、後からコンテンツID登録されやすい傾向にある」というシグナルとして扱うのも一つの判断材料です。同じ配布元のBGMで複数回申し立てが来ている場合、その配布元を今後の候補から外し、権利処理済みの音源へ切り替えたほうが、1本あたりの制作コストは結果的に下がります。「気に入っているBGMだから」という理由だけで使い続けると、収益化停止のリスクを毎回抱えることになる点は理解しておいてください。
申し立てを未然に防ぐ安全なBGM運用
コンテンツID申し立てが来てから対応するより、そもそも申し立てが来にくい運用に変えるほうが、副業として動画投稿を続ける上では効率的です。特に雑学系・解説系のショート動画を量産している人ほど、BGM選びの「入口」を整えることが重要になります。
具体的には、YouTubeが公式に提供している音源ライブラリを使う方法が最も安全性が高い選択肢の一つです。YouTube公式のオーディオライブラリに収録されている楽曲・効果音は、YouTube自身が権利処理を行っているため、コンテンツID照合で誤検出されるリスクが構造的に低く、フリーBGM素材サイトのように「後から配信登録されて申し立てが発生する」といった事態も基本的に起きません。使い方や検索・フィルターの活用法はYouTubeオーディオライブラリの使い方にまとめているので、BGM選定の入口として押さえておくと安心です。
また、「顔出しなしYouTube副業」でよくある失敗として、動画編集の作業効率を優先するあまり、テンプレートに元から入っていたBGMをそのまま使い、後から出処不明の申し立てを受けるパターンがあります。雑学系ショート動画をゼロから安定して作る手順そのものを見直したい場合は、雑学ショート動画の作り方も合わせて確認してください。BGM選定を含めた制作フロー全体を型化しておくと、申し立てのリスクを構造的に減らせます。
動画制作・投稿の工程を自動化するツールを併用する場合、BGM込みでショート動画を素早く作れるShortyのようなサービスを試す選択肢もあります。ただし無料プランには「1本30秒まで・30日で5本まで・保存7日・ショート形式のみ」という制約があるため、量産体制の主軸にするというより、BGM運用や台本構成を試す入口として使うのが現実的です。
フリーBGM素材サイトを自分で選ぶ場合は、次のチェックリストを目安にすると、申し立てリスクの高い配布元を事前に避けやすくなります。
- [ ] 利用規約ページに「商用利用可」「改変可否」「クレジット表記の要否」が明記されているか
- [ ] 運営者・作曲者の情報(会社名や個人名)が明示されており、問い合わせ窓口があるか
- [ ] 「コンテンツID登録済み」「配信予定あり」といった注意書きが利用規約に無いか
- [ ] ダウンロード時にライセンスIDや購入証明が発行される、または利用規約ページのURLを保存できるか
- [ ] SNSや口コミで「コンテンツID申し立てが来た」という報告が多発していないか(サイト名+「コンテンツID」で検索して事前確認)
これらを毎回チェックするのは手間に感じるかもしれませんが、1本の動画が収益化停止になった際の対応コスト(異議申し立ての文面作成、証拠探し、審査待ちの数日〜数週間)を考えると、BGMを選ぶ数十秒の確認のほうが圧倒的に安く済みます。
なお、コンテンツID申し立てとは別に、YouTubeの利用規約全般に関わる警告(コミュニティガイドライン違反の警告)も、副業系チャンネルが受けやすいトラブルの一つです。両者は原因も対応方法もまったく異なるため、通知内容が「著作権」ではなく「コミュニティガイドライン」に関するものだった場合は、YouTubeコミュニティガイドライン警告の確認方法・対処法を別途参照してください。
よくある質問
Q1. コンテンツID申し立てが来たら、チャンネルは削除されますか?
A. されません。コンテンツID申し立ては自動照合による自動処理であり、それ自体はチャンネルの違反記録にはなりません。動画は基本的に公開されたままで、主に収益化への影響にとどまります。チャンネル削除のリスクがあるのは、著作権侵害の警告(ストライク)が90日以内に3回累積した場合です。
Q2. 申し立てを無視して放置したらどうなりますか?
A. 動画は多くの場合そのまま公開され続けますが、広告収益は権利者側に配分され続けます。また、収益化保留期間(約5日間)を過ぎると、保留分の収益も含めて権利者に渡ります。異議申し立ての権利自体が消えるわけではありませんが、対応が遅れるほど失う収益機会が増えるため、放置は推奨しません。
Q3. フリーBGMなのに申し立てが来るのはなぜですか?
A. 作曲者が著作権を保持したまま無料配布しているケースが大半で、後から音楽配信ディストリビューターを通じて楽曲を配信登録すると、代理店側が自動でコンテンツID登録を行うことがあります。これにより、以前から適法に使っていたBGMに突然申し立てが付くことがあります。ライセンス条件の証拠を保存しておけば異議申し立てで解決できる可能性が高いです。
Q4. 異議申し立てをするとチャンネルにペナルティが付きますか?
A. 付きません。異議申し立ては正当な権利行使であり、たとえ却下されたとしても、それ自体がチャンネルの評価やアカウントの状態を悪化させることはありません。乱用的に何度も不当な異議申し立てを繰り返した場合に制限がかかる可能性はありますが、通常利用の範囲では心配不要です。
Q5. 異議申し立ての審査にはどれくらい時間がかかりますか?
A. 著作権者側の対応期限は最大30日間です。期限内に著作権者が対応しなければ、申し立ては自動的に解除されます。早ければ数日で結果が出ることもありますが、権利者の対応速度に依存するため一律の日数は保証されていません。
Q6. 収益化が停止された動画は、後から収益を取り戻せますか?
A. 異議申し立てが認められれば、保留されていた収益が反映される場合があります。ただし、保留期間を過ぎて権利者側に配分が確定した分については、事後の異議申し立てで取り戻すことはできません。申し立てに気づいたら早めに動くことが、収益を守る唯一の方法です。
Q7. コンテンツID申し立てと著作権侵害の警告、どちらが危険ですか?
A. 明確に著作権侵害の警告のほうが危険です。コンテンツID申し立ては自動検出による収益面の調整にとどまりますが、著作権侵害の警告は権利者の法的な削除請求をYouTubeが認めたものであり、90日以内に3回累積するとチャンネルとアカウントが停止され、アップロード済みの動画もすべて削除されます。通知が来たら、まずどちらの種類かを確認することが最優先です。
Q8. 動画編集ソフトのテンプレートに入っていたBGMでも申し立ての対象になりますか?
A. なります。テンプレート内にプリセットとして組み込まれているBGMであっても、権利処理が済んでいない、あるいは条件付きライセンスの楽曲である場合はコンテンツID照合の対象になります。テンプレートを使う際も、収録されているBGMの出典とライセンス条件を個別に確認しておくことをおすすめします。
Q9. 異議申し立てのボタンが表示されない・押せない場合はどうすればいいですか?
A. 権利者側が異議申し立てを受け付けない設定にしている場合や、申し立てから間もない場合にこの状態になることがあります。この場合はYouTube Studioの著作権詳細ページに表示される著作権者情報を手がかりに、権利者へ直接問い合わせるか、該当箇所のBGMを差し替えて申し立てそのものを解消する対応が現実的です。
Q10. 1つの動画に複数のコンテンツID申し立てが同時に付くことはありますか?
A. あります。BGM・効果音・引用した映像素材など、複数の要素がそれぞれ別の権利者の登録データと一致した場合、1本の動画に対して複数件の申し立てが並行して表示されることがあります。この場合、YouTube Studioの著作権詳細ページには申し立てごとに個別の行が表示されるため、それぞれについて権利者・使用箇所・対応状況を個別に確認し、必要であれば申し立てごとに異議申し立てを行う必要があります。まとめて一括対応できるわけではない点に注意してください。
まとめ
コンテンツID申し立ては、通知だけを見ると不安になりがちですが、実態は「自動照合による収益面の調整」であることがほとんどで、著作権侵害の警告(ストライク)とは重さがまったく異なります。まずはYouTube Studioの「コンテンツ」タブと「著作権の詳細」画面で、申し立ての種類・著作権者・動画への影響を確認することが最初の一歩です。フリーBGM利用者は特に、「フリー=永久にクレームなしの保証」ではないこと、そして「申し立て=収益即ゼロ」ではなく約5日間の対応猶予があることの2点を正しく理解しておくと、必要以上に焦らず対応できます。
ライセンス条件の証拠を普段から保存しておく運用と、YouTube公式オーディオライブラリのような権利処理済みの音源を優先する運用の2つを組み合わせれば、そもそも申し立てを受けにくいチャンネル運営に近づけます。ただし、異議申し立てが必ず通るとは限らず、権利者側の判断に委ねられる部分がある以上、「絶対に収益を守れる」といった過信は禁物です。通知が来たら放置せず、期限内に事実ベースで淡々と対応する——これが、副業としてYouTube運営を長く続けるための現実的な立ち回りです。
最後にもう一度強調しておきたいのは、コンテンツID申し立ては「今すぐ動画を消さなければならない緊急事態」ではないという点です。焦って動画を非公開にしたり、チャンネルごと閉鎖を検討したりする前に、まずはYouTube Studioの画面を開いて事実を確認する。この順番さえ守れば、大半のケースは数日から数週間のうちに解決に向かいます。