AviUtlで動画を出力したのに音が出ない――このトラブルの9割は、原因が「編集画面」「出力設定」「書き出し後のコーデック」のどのレイヤーで起きているかを切り分けずに、片っ端から設定をいじって時間を溶かしています。結論から言うと、編集中に音が聞こえているかどうかで最初の分岐が決まります。編集中も無音なら「編集時レイヤー」の問題、編集中は聞こえるのに出力後だけ無音なら「出力設定レイヤー」か「コーデックレイヤー」の問題です。この記事では、この3層フレームワークで原因を切り分けたうえで、拡張編集の音声オブジェクトの扱い、保存ダイアログの「音声無し」チェック、サンプリングレート、x264guiExのエンコードエラー、書き出し後の再生環境まで、実際に効く対処法だけを手順化してまとめます。
なお、AviUtlを使う前段の工程(台本と音声)でつまずいている場合は、ずんだもん動画の作り方:台本・音声・立ち絵・編集の順番のほうが先に読むべき内容です。
結論――「音が出ない」原因は3層のどこかに必ずある
AviUtlは映像と音声を完全に別のパイプラインで処理しています。だからこそ、「音が出ない」という一言の症状でも、原因が起きている場所によって直し方がまったく変わります。この記事では原因を次の3層に分けて扱います。
- 編集時レイヤー: タイムライン上に音声オブジェクトが正しく配置・表示されているか。プレビュー画面ですでに無音なら、ここが原因です
- 出力設定レイヤー: 保存ダイアログの設定・出力プラグインの音声対応状況・サンプリングレートなど、「編集画面では鳴るのに書き出すと消える」ケースの大半はここです
- コーデックレイヤー: 書き出し自体は成功していて音声トラックも入っているのに、再生環境側のコーデック非対応で「音が出ていないように見える」ケース。ファイルそのものは壊れていないのに、原因を出力設定側だと誤診してしまう人が非常に多いポイントです
多くの解説記事は「音声無しチェックを外す」「サンプリングレートを直す」という個別の対処法を羅列するだけで終わっていますが、それだと自分の症状がどの層に属するのか判断できません。まず自分の症状がどの層かを特定してから、該当する見出しだけを読む使い方をおすすめします。
原因別 切り分けチェック表
まず下の表で自分の症状に一致する行を探してください。「プレビューで音が聞こえるか」「出力後のファイルで音が聞こえるか」の2つの質問に答えるだけで、どの層を疑えばいいかが一目でわかります。
| 症状 | プレビューで音が聞こえるか | 出力後に音が聞こえるか | 疑うべきレイヤー | 主な原因候補 |
|---|---|---|---|---|
| 編集中から一切無音 | 聞こえない | 聞こえない | 編集時 | 音声オブジェクト未配置/非表示レイヤー/ミュート設定 |
| 編集中は鳴るが出力後は完全無音 | 聞こえる | 聞こえない | 出力設定 | 「音声無し」チェック/拡張編集AVI出力(RGBA)の仕様制限 |
| 出力は成功するが音声だけ失敗する | 聞こえる | 聞こえない(エラー表示あり) | 出力設定 | サンプリングレート非対応/音声エンコーダ(qaac等)未検出 |
| 出力ファイルの音量が異常に小さい・割れる | 聞こえる(正常) | 聞こえるが異常 | 出力設定 | 音声のビットレート設定/複数音声オブジェクトの重なり過多 |
| 出力ファイルはできるが特定の再生ソフトだけ無音 | 聞こえる | 一部の再生ソフトだけ聞こえない | コーデック | 特殊音声コーデックへの非対応・コーデックパック未導入 |
| 動画と音声がズレていく | 聞こえる | 聞こえるがズレる | 編集時/コーデック | 「動画ファイルと連携」チェックのフレームずれ/可変フレームレート(VFR)素材 |
| 出力途中で音声だけ短く切れる | 聞こえる | 途中から無音になる | 出力設定 | 圧縮音声(mp3等)をソースにした際の長さ不一致 |
この表で「出力設定」に複数該当する場合でも、上から順に確認すれば大半は数分で解決します。次の見出しからレイヤーごとに詳しく見ていきます。
【編集時レイヤー】プレビュー画面ですでに無音なパターン
編集中のプレビューですでに音が聞こえない場合、出力設定をいくら見直しても無駄です。まずここを疑ってください。
独自視点として、ここでもう一つ意識してほしいのが「症状が起きたタイミングを思い出す」ことです。昨日まで鳴っていたのに今日だけ鳴らないのか、最初からこのプロジェクトでは一度も鳴っていないのかで、疑うべき箇所がまったく変わります。前者ならプロジェクトファイル内のオブジェクト設定が何かの操作で崩れた可能性が高く、後者ならそもそも音声オブジェクトの配置手順そのものを見直す必要があります。この一手間を飛ばして闇雲に設定を触ると、直った理由も再発した理由も分からなくなるので、まず「いつから」を自分に問いかけてください。
音声オブジェクトがタイムラインに存在しない
AviUtlの拡張編集は、映像オブジェクトと音声オブジェクトが完全に独立しています。動画ファイルを読み込んだだけでは、映像用のオブジェクトしか自動生成されないケースがあり、その場合は音声オブジェクトを別途タイムラインに追加しないと最初から音が存在しません。動画ファイルを右クリックしてメニューを確認し、「音声」レイヤーが別トラックとして生成されているか、あるいは動画オブジェクトのプロパティで音声が有効になっているかを確認してください。
レイヤーが非表示(目のアイコンがオフ)になっている
タイムライン左側のレイヤー一覧で、音声オブジェクトが乗っているレイヤーの表示切り替えアイコンがオフになっていないか確認します。映像だけ確認するために一時的に音声レイヤーを非表示にしたまま、そのことを忘れて出力してしまうミスは非常によくあります。
音声オブジェクトの音量が0になっている
音声オブジェクトのプロパティ内にある音量パラメータが0、あるいはフェードイン・フェードアウトの制御オブジェクトによって全区間が0dB以下に潰されていないか確認してください。特に複数の制御オブジェクトを重ねて音量を管理している場合、意図せず全体をミュートしてしまう設定ミスが起きやすいです。
「動画ファイルと連携」チェックが原因で音声が切れている
拡張編集の動画オブジェクトには「動画ファイルと連携」というチェックボックスがあります。これをオンにしていると、音声は動画オブジェクトの位置に完全に同期して再生される仕組みになるため、動画オブジェクトと音声オブジェクトの左端をわずか1フレームでもずらしただけで、音声全体が途切れたり出なくなったりします。トリミングやコピー&ペーストの際にオブジェクトの開始位置がずれていないか、タイムラインを拡大して確認してください。
【出力設定レイヤー】保存ダイアログと出力プラグインを疑う
プレビューでは音が聞こえるのに、出力したファイルだけ無音になる場合はここが本命です。上から順に、番号付きで確認してください。
出力前チェック手順(上から順に実施)
- 保存ダイアログ右下の「音声無し」チェックを確認する — ファイル出力の保存先を指定する画面の右下に「音声無し」というチェックボックスがあります。何かの拍子にオンになっていないか、まずここを確認します。オンになっている場合は外すだけで解決します
- 使っている出力プラグインが音声出力に対応しているか確認する — 「拡張編集 AVI/BMP出力(RGBA)」は仕様上、音声データを出力できません。透過用にRGBA出力を使っている場合は、動画と音声を別ファイルとして出す前提で設計されているため、音声が欲しいなら別プラグインに切り替える必要があります
- 音声のサンプリングレートを44.1kHzか48kHzに揃える — 「かんたんMP4出力」やx264guiExなど主要な出力プラグインは、44.1kHzまたは48kHz以外のサンプリングレートの音声データをうまく扱えず、エラーや無音の原因になります。読み込んだ音声ファイル・動画ファイルのサンプリングレートが混在している場合は、出力設定側で明示的に指定し直してください
- 音声エンコーダが正しく認識されているか確認する — x264guiExで「出力音声ファイルが見つかりません。qaacでの音声のエンコードに失敗しました」というエラーが出る場合、qaac.exeが依存しているAppleのドライバー(QuickTime/iTunes由来)が入っていないことが原因です。QuickTimeまたはiTunesの音声コンポーネントを導入したうえでAviUtlを再起動すると解決するケースが多く報告されています
- 拡張編集プラグイン・出力プラグイン・x264などの実行ファイルのパスが通っているか確認する — インストール後にファイルを移動した、フォルダ名に日本語や記号を含んでいる、などの理由でエンコーダー本体や関連DLLへのパスが切れていると、音声だけでなく出力全体が失敗します。プラグイン導入ガイドの手順どおりにフォルダ構成が保たれているか見直してください
- タイムラインをexoファイルでエクスポートし、新規プロジェクトで読み込み直す — 特定のオブジェクトやプラグインの組み合わせが編集ファイル側で壊れている場合、上記1〜5をすべて確認しても直らないことがあります。タイムライン上で右クリック→「ファイル」→「オブジェクトファイルのエクスポート」でexoファイルを書き出し、新規プロジェクトにインポートし直すと、内部的な不整合がリセットされて解決することがあります
- 音声だけWAV/MP3で別出力し、動画と後から合成する — RGBA出力など音声非対応のプラグインを使わざるを得ない場合は、「音声ファイルの出力」機能で音声だけを別ファイルとして書き出し、動画編集ソフトや無料の結合ツールで映像と合成する方法が確実です。手間はかかりますが、原因不明のまま設定を触り続けるより早く解決できます
- ffmpegOutプラグインへの切り替えを検討する — 上記を一通り試しても改善しない場合、出力プラグインをffmpegOutに変更すると、音声・映像を一括で安定して出力できることが多く、サンプリングレート起因のエラーも起きにくくなります。プラグインの追加導入が必要ですが、繰り返しトラブルが起きる環境では乗り換える価値があります
主要な出力プラグインの音声対応早見表
「そもそも今使っているプラグインが音声出力に対応しているか」を確認するだけで、原因の半分は切り分けられます。代表的なプラグインの対応状況を一覧にしました。
| 出力プラグイン | 音声出力への対応 | 備考 |
|---|---|---|
| 拡張編集 AVI/BMP出力(RGBA) | 非対応 | 透過映像専用。音声は別出力が前提の仕様 |
| かんたんMP4出力 | 対応(条件あり) | 音声サンプリングレートが44.1kHz/48kHz以外だとエラー・無音の原因になりやすい |
| x264guiEx | 対応(要エンコーダ導入) | qaac/fdkaacなど音声エンコーダの導入・パス設定が必須。未導入だとエラーで止まる |
| UtVideo(無圧縮系) | 対応 | 音声自体は通るが、ファイルサイズが非常に大きくなるため中間ファイル用途向け |
| ffmpegOut | 対応(安定) | 映像・音声を一括処理でき、サンプリングレート起因のエラーが起きにくい |
| 音声ファイルの出力(WAV単体出力) | 音声のみ | 映像プラグインが音声非対応の場合の代替手段。後で映像と合成する前提 |
この表で「非対応」または「条件あり」のプラグインを使っている場合は、それだけで無音の説明がついてしまうので、他の設定を疑う前にまずここを確認してください。
AviUtl2(Beta版)を使っている場合の注意点
2026年時点でベータ提供が続いているAviUtl2は、旧AviUtl(無印)にあった標準のWAV出力機能が搭載されていません。音声だけを単体で出力したい場合は、旧版と同様にWAVファイル出力用のプラグインかx264guiExなどの導入が必要になります。「無印では出せていたのにAviUtl2に移行したら音が出ない」という場合は、バージョン差による機能不足が原因である可能性を先に疑ってください。
ここまでの手順、1本ぶんまるごと自動でやりますShorty はテーマを入力するだけで、台本・AI音声・字幕・BGMを揃えた雑学ショート動画を生成します。無料プランは30日5本まで。無料で作ってみる【コーデックレイヤー】ファイルはできているのに聞こえない場合
出力自体はエラーなく完了し、ファイルサイズも映像分より明らかに大きい(=音声データが含まれていそうな)のに、再生すると無音に感じるケースがあります。これは「音が入っていない」のではなく「再生環境が対応していない」ことがほとんどです。
特殊な音声コーデックが原因のケース
出力設定で一般的でない音声コーデックを選択していると、Windows標準のメディアプレイヤーや一部の動画プレイヤーでは音声トラックを認識できず、無音として再生されることがあります。この場合、ファイル自体は壊れていないので、対応コーデックが入っている別の再生ソフト(VLCメディアプレイヤーなど、対応コーデック内蔵率が高いプレイヤー)で開き直すだけで音が確認できることが多いです。
「本当に音声トラックが入っているか」を確認する方法
自己判断で「音声が消えた」と決めつける前に、無料のメディア情報解析ツール(MediaInfoなど)でファイルを解析し、Audioストリームがそもそも存在するかを確認するのが最短ルートです。Audioストリームが存在するのに聞こえない場合は完全にコーデックレイヤーの問題、Audioストリームごと存在しない場合は出力設定レイヤーの問題だったと確定できます。この一手間を飛ばして「編集をやり直す」「出力設定を全部リセットする」といった大掛かりな対処に走ると、原因を特定しないまま時間だけ失うことになるので注意してください。
VOICEVOXなど音声合成ソフトのナレーション音声を貼り付けている場合の注意
雑学系ショート動画の制作では、VOICEVOXやAIVISSpeechなどの音声合成ソフトで書き出したWAVファイルをAviUtlの拡張編集に貼り付けて使うケースが多いと思います。この場合、音声合成ソフト側の書き出し設定(サンプリングレートやビット深度)がAviUtl側の想定と食い違っていると、編集画面では正常に聞こえるのに出力すると音割れ・無音になることがあります。ナレーション音声だけが出ない、あるいは音割れする場合は、音声合成ソフトの書き出し設定を44.1kHzのWAV(16bit)など汎用的な形式に統一してから読み込み直すと安定します。
圧縮音声をソースにした場合の長さ不一致
mp3などの圧縮済み音声ファイルをそのまま編集ソースとして使っている場合、フォーマットの仕様上、映像の長さと音声データの実際の長さがわずかに食い違うことがあります。この誤差が原因で、出力時に音声だけが途中で切れる、あるいは末尾で無音になることがあります。可能であれば一度WAV形式に変換してから読み込み直すと、この種の不一致は解消されやすくなります。
出力後の最終確認チェックリスト
3層それぞれの対処を一通り試したら、次のチェックリストで再発防止のための最終確認を行ってください。
- [ ] 保存ダイアログの「音声無し」チェックが外れていることを確認した
- [ ] 使用している出力プラグインが音声出力に対応していることを確認した(RGBA出力など非対応プラグインを使っていない)
- [ ] 音声のサンプリングレートを44.1kHzまたは48kHzに統一した
- [ ] x264guiExでのエンコードエラーが出る場合、QuickTime/iTunesの音声コンポーネントを導入した
- [ ] タイムライン上の音声オブジェクトがすべて表示レイヤー・音量オンの状態になっている
- [ ] 「動画ファイルと連携」を使っているオブジェクトの左端が動画オブジェクトとずれていない
- [ ] 出力後のファイルをMediaInfo等で解析し、Audioストリームの有無を確認した
- [ ] 別の再生ソフト(VLC等)でも同様に無音か確認した
このチェックリストをすべて満たしても改善しない場合、編集プロジェクト自体に固有の不整合が起きている可能性が高いので、前述のexoファイルでの再構築を試してください。
また、再発防止の観点では、一度音声込みで正常に出力できた設定(出力プラグイン・サンプリングレート・音声エンコーダの組み合わせ)をメモとして残しておくことをおすすめします。AviUtlは出力プラグインごとに設定項目が独立しており、プロジェクトを切り替えるたびに毎回同じ設定を手作業で入れ直す必要があります。一度うまくいった設定値を控えておけば、次に同じ症状が出たときに「編集時レイヤー」「出力設定レイヤー」「コーデックレイヤー」のどれから疑うべきかを即座に判断できるようになり、切り分けにかかる時間を大幅に短縮できます。
それでも直らない時に試す代替ルート
ここまでの手順をすべて試しても解決しない場合、原因の切り分けそのものに時間がかかりすぎているサインです。そういうときは、出力プラグインをffmpegOutに変更して映像・音声を一括処理させる方法が、個別のエラーを深追いするより早く解決することが多いです。ffmpegOutは音声コーデックの扱いが比較的寛容で、サンプリングレートやエンコーダ周りのエラーが起きにくいという報告が多く見られます。
また、そもそも「ローカル編集ソフトの環境依存トラブルに時間を取られたくない」という人向けの選択肢として、AIでゼロから動画を自動生成するアプローチもあります。AviUtlのようなローカル編集ソフトは無料で細かい調整ができる反面、プラグインの導入・依存関係・出力設定の相性問題が今回のようなトラブルの温床になりがちです。当サイトが運営するShortyは、台本やナレーションからAIがショート動画を自動生成するツールで、出力プラグインやコーデックの相性を自分で管理する必要がありません。無料プランには「1本30秒まで」「30日で5本まで」「保存7日」「ショート形式のみ」という制約がありますが、AviUtlでの音声トラブルの切り分けに何時間も費やす前に、まったく別のアプローチとして試してみる価値はあります。編集の自由度を取るか、トラブルシューティングの手間をなくすかは目的次第なので、両方を知ったうえで使い分けるのが実務的です。
VOICEVOXなど音声合成ツール側で書き出しにつまずいている場合は、voicevox 書き出し できないも原因の切り分けパターンが近いので参考になります。また、音声トラブルの対処自体はゴールではなく、あくまで動画を完成させるための通過点です。ナレーション・BGM・字幕といった各パーツを実際にどう組み立てて1本の雑学ショート動画に仕上げるかは、雑学動画 作り方で工程全体を確認しておくと、今回のような個別トラブルに振り回されにくくなります。
よくある質問
Q1. 出力した動画の音がまったく出ません。まず何を確認すればいいですか?
まず保存ダイアログ右下の「音声無し」チェックボックスがオフになっているかを確認してください。次に、使用している出力プラグインが「拡張編集AVI/BMP出力(RGBA)」のように音声非対応のものでないかを確認します。この2点だけで解決するケースが最も多いです。
Q2. プレビュー画面では音が聞こえるのに、出力後だけ無音になります。なぜですか?
編集時レイヤーは正常なので、出力設定レイヤーかコーデックレイヤーを疑ってください。多くの場合、音声のサンプリングレートが44.1kHz/48kHz以外になっていることや、音声エンコーダ(qaacなど)が正しく認識されていないことが原因です。本文の「出力前チェック手順」を上から順に確認してください。
Q3. x264guiExで「qaacでの音声のエンコードに失敗しました」と出ます。どうすればいいですか?
qaac.exeはApple製品由来のドライバーに依存しています。QuickTimeまたはiTunesをインストールし、AviUtlを再起動してから再度出力を試してください。それでも解決しない場合は、x264guiExを再インストールし、エンコーダー・Muxer・x264.exeへのパスが正しく設定されているか確認します。
Q4. 音声のサンプリングレートはどこで確認・変更できますか?
読み込んだ音声ファイルや動画ファイルのプロパティで元のサンプリングレートを確認できます。出力側では、使用している出力プラグインの音声設定画面でサンプリングレートを明示的に指定できるので、44.1kHzか48kHzのどちらかに統一してください。混在したまま出力すると、プラグインによってはエラーや無音の原因になります。
Q5. 拡張編集でタイムラインに音声オブジェクトが見当たりません。どうすればいいですか?
動画ファイルを読み込んだ際に音声用のオブジェクトが自動生成されていない場合があります。動画オブジェクトのプロパティを確認し、音声が別トラックとして存在するか、あるいは動画オブジェクト自体に音声が含まれる設定になっているかを確認してください。見当たらない場合は、音声だけを個別に読み込んでタイムラインに追加する必要があります。
Q6. 「動画ファイルと連携」にチェックを入れたら急に音が出なくなりました。原因は何ですか?
このチェックは、音声を動画オブジェクトの位置に完全同期させる機能です。動画オブジェクトと音声オブジェクトの開始位置が1フレームでもずれていると、音声が途切れる・出なくなるという症状が起きます。タイムラインを拡大表示して両オブジェクトの左端をぴったり揃えてください。
Q7. 出力したファイルはできているのに、特定の再生ソフトでだけ音が出ません。故障でしょうか?
故障ではなく、その再生ソフトが出力時の音声コーデックに対応していない可能性が高いです。まずMediaInfoなどの解析ツールでファイルにAudioストリームが存在するか確認し、存在する場合はVLCメディアプレイヤーなど対応コーデックの範囲が広い再生ソフトで開き直してみてください。
Q8. 音声と映像が徐々にズレていきます。音が出ない問題と原因は同じですか?
一部重なりますが別問題として扱ってください。音ズレの主な原因は、可変フレームレート(VFR)の動画素材を固定フレームレート前提で読み込んでいることや、「動画ファイルと連携」チェックの位置ズレです。L-SMASH Works File Readerなど入力プラグイン側でVFR→CFR変換の設定がある場合は、そちらを有効にすると改善することがあります。
Q9. 圧縮音声(mp3)をそのまま編集で使うと問題が起きやすいと聞きました。本当ですか?
はい。mp3などの圧縮音声はフォーマットの仕様上、実際の再生時間と映像の長さがわずかに一致しないことがあり、出力時に音声だけ途中で切れる原因になります。気になる場合は、一度WAV形式に変換してから編集に読み込み直すと、この種の誤差は起きにくくなります。
Q10. AviUtl2(ベータ版)に移行したら音声出力の挙動が変わりました。仕様ですか?
はい、仕様差です。AviUtl2は2026年時点のベータ版で、無印AviUtlにあった標準のWAV出力機能を搭載していません。音声を単体で出力したい場合は、WAV出力用プラグインやx264guiExなどを別途導入する必要があります。無印で問題なく出力できていた設定がAviUtl2で急に効かなくなった場合は、まずこのバージョン差を疑ってください。
ここまでの対処が済んだら、AviUtlでショート動画を正しいサイズで書き出す設定も一度確認しておくと、同じ工程で二度つまずかずに済みます。
まとめ
AviUtlで出力した動画の音が出ないトラブルは、「編集時」「出力設定」「コーデック」の3層のどこで起きているかを最初に切り分けることで、無駄な設定変更を大幅に減らせます。プレビュー画面で既に無音なら編集時レイヤー、編集中は聞こえるのに出力後だけ無音なら出力設定レイヤー、出力ファイル自体には音声が入っているのに聞こえないならコーデックレイヤーです。特に「音声無し」チェック、サンプリングレートの不一致、x264guiExの音声エンコーダエラー、「動画ファイルと連携」のフレームずれの4つは頻出パターンなので、この記事のチェック表と手順を上から順に確認すれば、多くのケースは短時間で解決できます。それでも解決しない、あるいはローカル編集の環境依存トラブルにこれ以上時間を割きたくない場合は、出力プラグインをffmpegOutに切り替える、もしくはAIで動画を自動生成するツールに切り替えるという選択肢も含めて検討してみてください。