雑学ショートの声は、自分で録らなくても無料のAI音声で十分に作れます。よく聞く「渋い男性の声」の多くは無料ソフト VOICEVOX の「青山龍星」、テンポの速い元気な声は CapCut の読み上げ機能です。無料で始めるなら VOICEVOX(PC)か CapCut・音読さん(スマホ)、声質にこだわるなら AivisSpeech や VOICEPEAK、という選び方で外しません。声は作り方全体のうちの1工程なので、企画から投稿までの流れを先に知りたい人は雑学動画の作り方の全工程を先に読んでください。
ただ、ツールを決めただけでは聞きやすい声になりません。雑学ショートの声で差がつくのは、話速・間・誤読の3つの設定です。この記事では、当サイトで VOICEVOX を実際に鳴らして測った「キャラごとの話速の違い」と「数字・単位の誤読」の結果も載せています。同じ1.1倍速でも、キャラが違うと30秒の台本が2.6秒ずれました。
この記事で扱う手順(台本→声→字幕→BGM)をまとめて自動でやるのが、当サイトが開発・運営している Shorty です。テーマを入れると、VOICEVOX(青山龍星)のナレーション・字幕・BGM入りの縦型ショートを書き出します。無料プランは1本30秒まで・30日で3本まで・保存7日・ショート形式のみです。声を自分で細かく作り込みたい人は、以下の手順でそのまま手作業でも再現できます。
雑学ショートでよく聞く「あの声」の正体
「雑学ショートでよく流れてくるあの声は何?」という質問は、Q&Aサイトでも繰り返し出てきます。代表的なものを整理します。
| よく聞く声の特徴 | 正体として多いもの | 料金 | 使える端末 |
|---|---|---|---|
| 低くて渋い男性の声、断定調の雑学 | VOICEVOX の「青山龍星」 | 無料(クレジット表記が必要) | PC(Windows / Mac / Linux) |
| テンポが速く明るい、TikTok風の声 | CapCut のテキスト読み上げ | 無料機能あり | スマホアプリ・PC |
| 高めのキャラ声で掛け合い | VOICEVOX の「ずんだもん」「四国めたん」など | 無料(クレジット表記が必要) | PC |
| 「ゆっくりしていってね」の声 | AquesTalk 系(ゆっくりムービーメーカー等で使用) | 個人の非商用は無料、商用は条件あり | PC |
| 人間に近い自然な声 | VOICEPEAK、ElevenLabs、AivisSpeech など | 買い切り・サブスク・無料が混在 | PC・ブラウザ |
注意したいのは、「AIっぽい声だと思ったら実は人間のナレーター」というケースも普通にあることです。Q&Aサイトでも、質問された動画の声が合成音声ではなく本人の声だった、という回答が付いている例があります。同じ声を探すより、「低めで断定調」「高めで速い」といった声のタイプを決めて、それに近い合成音声を選ぶほうが早く進みます。
なお当サイトの Shorty の既定の声も、この「青山龍星」です(設定上の話者ID 13、話速1.05倍)。雑学の断定調と相性がよく、スマホのスピーカーでも聞き取りやすいため既定にしています。
雑学ショートで声が担う3つの仕事
声の選び方の前に、雑学ショートで声が何をしているかを押さえておくと、判断がぶれません。
- 最初の2秒でスクロールを止める:ショートは音が出る状態で流れてくることが多く、1文目の声の勢いで「見るか飛ばすか」が決まります。冒頭の一文が聞き取れない声は、その後の内容がどれだけ良くても回収できません
- 字幕を読む負担を下げる:ショートは全画面で見られるので、ながら聞きはほぼ起きません。声の役割は「画面を見なくても伝わること」ではなく、字幕と二重に情報を渡して理解を速めることです。だから声を入れても字幕は外さないのが基本です
- チャンネルの目印になる:フィードでは、チャンネル名を見る前に声が耳に入ります。同じ声が続くと「またこのチャンネルだ」と認識され、それ自体がブランドになります
雑学ショートの中身は「前提 → 意外な事実 → 補足」の3つでできています。視聴者の「へえ」は、意外な事実を理解した瞬間にしか起きません。聞き取れない単語が1つあると理解が止まり、その間に指が動きます。雑学ショートの声は「聞き心地」より「聞き逃しが起きないこと」で選ぶ、というのがこの記事の軸です。
声の入れ方は3通り:AI音声・自分の声・外注
| 方法 | 費用 | 手間 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| AI音声(合成音声) | 無料〜月数千円 | 小(台本を貼るだけ) | 顔出し・声出しをしない人、本数を出したい人 | ツールごとに商用利用とクレジット表記の条件が違う |
| 自分の声で録音 | マイク代(数千円〜) | 大(収録・ノイズ除去・撮り直し) | 声そのものを個性にしたい人 | 滑舌・録音環境で品質がぶれる。毎日の量産は続きにくい |
| プロのナレーターに外注 | 相場は500字で1万2,000〜2万5,000円前後 | 中(発注と修正のやり取り) | 1本の完成度を上げたい企業・案件動画 | 1本30秒の雑学を毎日出すには費用が合わない |
雑学ショートは1本の尺が短く、本数で勝負するジャンルです。1本ごとに録音や外注をしていると続かないので、AI音声が現実的な第一候補になります。自分の声で録る場合は、単一指向性のUSBマイクとヘッドホンを用意し、部屋の反響を抑える(カーテンのある部屋で録る、布団をかぶる)だけでも聞きやすさがかなり変わります。
雑学ショートに使える音声ツール比較【2026年版】
雑学ショートで使われる主なツールを、「雑学に使えるか」の観点で比べます。料金と商用条件は2026年9月時点の各社の案内をもとにしていますが、規約はよく変わるので、収益化する動画に使う前に必ず公式の規約を確認してください。

| ツール | 料金 | 収益化動画での利用 | クレジット表記 | 雑学での使いやすさ | 端末 |
|---|---|---|---|---|---|
| VOICEVOX | 無料 | 可(キャラごとに規約あり) | 必要(例:VOICEVOX:青山龍星) | ◎ 話速・抑揚・間を細かく調整できる | PC |
| AivisSpeech | 無料 | 音声モデルごとに条件が違う | モデルによる | ◎ 抑揚が自然。感情の強さも調整できる | PC |
| CapCut 読み上げ | 無料機能あり | 「商用利用可」と表示された音声・素材に限る | 表示条件に従う | ○ 編集アプリの中で完結する | スマホ・PC |
| 音読さん | 無料会員で月5,000文字 | 無料でも可(クレジット表記が条件) | 無料版は必要(音声:音読さん) | ○ ブラウザで動くのでスマホでも使える | ブラウザ |
| VOICEPEAK | 買い切り(製品版) | 商用可能と明記された製品版なら可 | 製品の規約による | ○ 人間に近く、感情の調整ができる | PC |
| ElevenLabs | 無料枠あり/有料は月5ドル〜 | 有料プラン(Starter以上)のみ | 無料版は帰属表記が必要 | ○ 音質は高いが日本語の読みは要確認 | ブラウザ |
| CoeFont | 無料枠あり/有料プラン | 有料プランで可 | 有料プランは不要 | ○ 声の種類が非常に多い | ブラウザ・アプリ |
| OpenAI TTS(API) | 1,000文字あたり約0.015ドル | 可(AI音声であることの開示が規約で求められる) | 開示が必要 | △ 声は6種類ほど。日本語のイントネーションが崩れやすい | API(プログラム) |
選び方の基準は3つです。
- 自分の声か AI 音声か:顔出し・声出しなしで本数を出すなら AI 音声
- 無料か有料か:まずは VOICEVOX・音読さん・CapCut の無料で始め、チャンネルが伸びてから有料の声を検討する。無料で100本作って伸びなかったチャンネルが、有料の声に変えて伸びることは考えにくいです
- PC かスマホか:細かく作り込むなら PC の VOICEVOX / AivisSpeech、スマホ完結なら CapCut か音読さん
各ツールを雑学ショートで使うときのポイント
- VOICEVOX:無料で商用利用でき、話速・音高・抑揚・音の長さまで細かく変えられるので、雑学ショートの第一候補です。キャラクター数は30以上。キャラごとに規約が違い、たとえば「青山龍星」は個人なら「VOICEVOX:青山龍星」の表記で商用・非商用とも使えますが、企業が関わる利用は事前確認が必要とされています。規約の細かい落とし穴は VOICEVOX 商用利用 youtube 注意点 にまとめています
- AivisSpeech:VOICEVOX より抑揚が自然に出やすい無料ソフトです。改行ごとにセリフを分けて読ませられ、感情の強さも調整できます。ただし音声モデル(話者)ごとにライセンスが違うため、使うモデルの条件を必ず読んでください。雑学では感情を強くしすぎると抑揚が波打って情報が入りにくくなるので、控えめが無難です
- CapCut 読み上げ:スマホだけで声・字幕・BGMまで完結します。ショートでよく聞く元気な声はここにあります。収益化するチャンネルで使うなら、商用利用可の表示がある音声かどうかを定期的に確認してください
- 音読さん:未登録で月1,000文字、無料会員で月5,000文字まで。30秒の雑学台本は約200字なので、無料会員なら月20本強ぶんです。有料のベーシックプラン(月1,078円)なら月20万文字まで、クレジット表記なしで使えます
- ElevenLabs:音質は高いものの、無料プランで作った音声は収益化する動画に使えません。商用利用は月5ドルの Starter プラン以上が条件です
- OpenAI TTS:API で呼び出す仕組みなので、自動化したい人向けです。1,000文字あたり約0.015ドルと安い一方、日本語の読み間違いが出やすく、「放った」を正しく読ませるためにひらがなに開くといった手直しが必要になります
無料ツールをもっと広く比べたい場合は AI音声 読み上げ 無料 おすすめ 比較 を参照してください。
声のタイプ別の向き不向き:男性・女性・キャラ声・無音
声の好みで選びがちですが、雑学ショートでは向き不向きがはっきり出ます。
| 声のタイプ | 雑学での向き | 強み | 弱み | 合う題材 |
|---|---|---|---|---|
| 男性・低め・断定調(青山龍星など) | 高い | 意外な事実を言い切ったときに説得力が出る | 低い音はスマホの小さいスピーカーや小音量で先に消える | 歴史・科学・事件・数字もの |
| 女性・標準〜やや速め | 高い | 高めの声はスマホのスピーカーで抜けやすく、子音がはっきりする | 明るすぎる設定だと軽く聞こえ、事実の重みが落ちる | 生活・食・体・言葉の由来 |
| キャラ声(ずんだもん等) | 中 | 目立つ。掛け合い形式にしやすい | 同じ声の競合が多い。速くすると聞き取りにくくなる | 軽い雑学・ネタ寄り |
| 人間に近い高品質AI音声 | 中 | 1本の完成度が高い | 抑揚が大きく音量差が出やすい。費用がかかる | ストーリー寄りの雑学 |
| 無音(字幕とBGMだけ) | 条件付き | 規約リスクと制作の手間が最小 | 情報量が字幕を読む速さに縛られる | 15秒以内・事実1つだけの雑学 |
男性か女性かより効くのは、「速くしても子音が潰れないか」です。雑学ショートは尺が短いので、標準よりやや速く読ませることが多くなります。速くしたときにカ行・サ行・タ行がつぶれる声は、素の音質が良くても使いにくくなります。
低い男性の声を使うなら、書き出し後に音量をそろえる(ノーマライズ)処理をセットにしてください。「機械的な声はもう飽きられている」という意見も見かけますが、伸びている雑学ショートには今も合成音声が多く、飽きられているのは声より中身が同じ動画のほうです。声で差別化しようとするのは、いちばん効果の薄い差別化だと考えています。
2つの声を掛け合わせる形式(ボケ役と解説役)は、平坦な合成音声の弱点を構成で補えます。ただし台本の文字数が増えて同じ尺に入る情報が減るので、30秒以上の枠で検討するのが現実的です。
無音にするかどうかは、次の目安で決めます。
- 伝える事実が1つだけ、15秒以内 → 無音でも成り立つ
- 前提の説明が要る、または30秒以上 → 声ありが有利
- 数字や固有名詞が多い → 声と字幕の二重表示が有利(聞き逃しを字幕が拾う)
- ランキングや複数ネタの列挙 → 声ありが有利(テンポを声で作れる)
【実測】VOICEVOXの話速と文字数:同じ倍速でもキャラで尺が変わる
「話速は1.1〜1.3倍がおすすめ」とよく書かれていますが、当サイトで実際に VOICEVOX を鳴らして測ると、同じ倍速でもキャラクターによって読み上げ時間がかなり違うことが分かりました。
測定条件:キリンの睡眠についての雑学台本(句読点込み114字)を、VOICEVOX(当サイトの制作環境と同じエンジン)で、話者と速度を変えて書き出し、WAV の長さを計測(2026年9月29日)。前後の無音は各0.1秒の既定値のまま。

| 話速 | 青山龍星 | 四国めたん(ノーマル) | ずんだもん(ノーマル) |
|---|---|---|---|
| 1.00 | 18.3秒(6.2字/秒) | 18.8秒(6.1字/秒) | 21.3秒(5.4字/秒) |
| 1.05 | 17.4秒(6.6字/秒) | 17.9秒(6.4字/秒) | 20.3秒(5.6字/秒) |
| 1.10 | 16.7秒(6.8字/秒) | 17.1秒(6.7字/秒) | 19.4秒(5.9字/秒) |
| 1.20 | 15.3秒(7.5字/秒) | 15.7秒(7.3字/秒) | 17.8秒(6.4字/秒) |
| 1.30 | 14.1秒(8.1字/秒) | 14.4秒(7.9字/秒) | 16.4秒(6.9字/秒) |
ここから分かることは3つです。
- ずんだもんは同じ倍速でも青山龍星より約16%遅い。1.1倍同士で比べると、114字で2.6秒の差です。「話速1.15がおすすめ」という数字を別のキャラにそのまま使うと、尺が大きくずれます
- 話速の数字ではなく「1秒あたりの文字数」で合わせる。雑学ショートで聞き取りやすいのは、おおむね1秒6〜7字(句読点込み)です。青山龍星なら1.05〜1.1倍、ずんだもんなら1.2〜1.3倍でこの帯に入ります
- 尺から台本の文字数を逆算できる。1秒6.5字として、15秒なら約95字、30秒なら約195字、60秒なら約390字が上限の目安です。実際は冒頭の間やオチの後の余白が要るので、この85〜90%に収めると詰め込み感が出ません
| 尺 | 文字数の上限目安(6.5字/秒) | 余白を取った実用値(85〜90%) | 入る内容 |
|---|---|---|---|
| 15秒 | 約95字 | 80〜85字 | フックと事実1つ |
| 30秒 | 約195字 | 165〜175字 | 前提・事実・補足の3段 |
| 45秒 | 約290字 | 250〜260字 | 補足や別の視点を1つ追加 |
| 60秒 | 約390字 | 330〜350字 | 複数ネタの列挙 |
順番は必ず「尺 → 文字数 → 台本」です。先に台本を書いてから尺に合わせようとすると、話速を上げるしかなくなって聞き取りにくい声になります。収まらないときは話速を上げるのではなく、台本を削ってください。 台本の作り方は 雑学ショート プロンプト 例 で扱っています。
声の設定に迷ったらAIに自動で任せる話速やキャラ選びを自分で調整する時間がない人向け。テーマを入れるとナレーション・字幕・画像まで自動生成。無料は1本30秒・30日3本まで。登録不要で台本を見る雑学ナレーション向けの設定値と「間」の作り方
VOICEVOX を例に、雑学ショートで使いやすい出発点の設定を挙げます。キャラクターとチャンネルの視聴維持率を見ながら微調整する前提の「初期値」です。
| パラメータ | 出発点 | 理由 |
|---|---|---|
| 話速 | 1秒6〜7字になる値(青山龍星なら1.05〜1.1、ずんだもんなら1.2前後) | キャラごとに基準の速さが違うため、倍率ではなく字数で合わせる |
| 音高 | 0(変えない) | 上げると軽く、下げるとこもって聞こえやすい |
| 抑揚 | 0.9〜1.0 | 上げすぎると芝居がかり、雑学の淡々とした信頼感が消える |
| 音量 | 1.0 | 音量は編集ソフト側で一度だけそろえる |
| 開始無音 | 0.1秒(既定) | 冒頭の無音は離脱につながるので伸ばさない |
| 終了無音 | 0.1〜0.3秒 | 文と文の切れ目の基本の間になる |
合成音声が不自然に聞こえる一番の原因は、声質より間が均一なことです。雑学ショートでは次の3種類だけ使い分ければ足ります。
- 文中の間(読点):短めにしてテンポを保つ
- 文末の間(句点):少し短めにすると今のショートのテンポに合う
- 「引き」の間(0.5〜0.7秒):オチを言う直前か直後に1か所だけ。「実はこの習慣、逆効果なんです。」の後に一拍置くと、視聴者が「へえ」を処理する時間ができる
引きの間は1本に1〜2か所までにします。多用すると全体が間延びします。VOICEVOX ならテキストの行を分けて行ごとに無音の長さを変えるか、編集ソフト側でクリップを切って間を差し込みます。
台本を「耳で聞く日本語」に直すのも、設定と同じくらい効きます。
- 一文を40字以内に切る(長い複文は切れ目が聞き取れない)
- 「私立/市立」「科学/化学」のような、耳で区別できない言葉を言い換える
- 「摂取する」→「とる」のように漢語を和語に開く(字幕の文字数も減る)
- 「これ」「それ」を減らし、名詞をくり返す
誤読を潰す:数字・単位・固有名詞を実際に読ませた結果
雑学は数字と固有名詞のかたまりなので、誤読がいちばんの事故になります。1か所でも読み間違えると、内容が正しくても「適当に作った動画」に見え、コメント欄で指摘されます。
当サイトで、雑学台本によく出る表記を VOICEVOX(青山龍星)に読ませ、エンジンが返す読みを確認しました(2026年9月29日)。
| 表記 | VOICEVOX の読み | 判定 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 1,200年前 | センニヒャクネンマエ | ○ | そのままでよい |
| 紀元前300年 | キゲンゼンサンビャクネン | ○ | そのままでよい |
| 18世紀 | ジュウハッセイキ | ○ | そのままでよい |
| 3.14 | サンテンイチヨン | ○ | そのままでよい |
| 10km/時速120km | ジュッキロメートル/ジソクヒャクニジュッキロメートル | ○ | そのままでよい |
| DNA | ディーエヌエー | ○ | そのままでよい |
| 体長2m | タイチョウニエム | × | 「2メートル」と書く |
| 100g | ヒャクジー | × | 「100グラム」と書く |
| 5℃ | ゴドシー | × | 「5度」と書く |
| 1/3 | イチ、サン | × | 「3分の1」と書く |
| 行方/大和/日本橋 | ユクエ/ヤマト/ニホンバシ | ○ | 「ニッポンバシ(大阪)」の意味なら読みを指定 |
年号や「km」は正しく読めた一方で、アルファベット1文字の単位(m、g)・記号(℃、/)は崩れました。雑学台本では「体長〇m」「〇g」「〇℃」が頻出するので、単位はカタカナで書くルールにしておくと安全です。地名は同じ漢字で読みが違うものがあるので、題材の読みを確認してください。
誤読対策の手順はこうです。
- 台本を書いたら、単位・記号をカタカナに置き換える
- 全文を一度通しで聞き、読みが怪しい固有名詞を拾う
- チャンネルで何度も使う言葉は、VOICEVOX / AivisSpeech の単語辞書に登録する(2本目以降の修正がほぼ要らなくなる)
- 辞書で直せない言葉は、台本側をひらがなに開く
Shorty も読み辞書を持っていて、台本を VOICEVOX に渡す前に読みを置き換え、エンジンが返す読みを一覧で確認する仕組みを使っています。それでも新しい題材では単位や固有名詞の誤読が出るので、人の耳での確認は省けません。
手順:VOICEVOXで雑学ショートの声を作る(PC)
費用0円で、VOICEVOX と CapCut(PC版)を使う標準の流れです。
- 尺を決める:15秒・30秒・60秒のどれで作るかを先に決める
- 台本を書く:上の表の文字数に収める。構成は「結論のフック1文 → 理由・詳細 → 意外な補足 → 締め」。挨拶やチャンネル紹介は入れない
- 単位と記号をカタカナにする:m→メートル、g→グラム、℃→度
- VOICEVOX に貼り付ける:1文ずつ行を分けておくと、あとで間や読みを直しやすい
- 話者と話速を決める:1秒6〜7字に入る話速にする(青山龍星なら1.05〜1.1)
- 全文を聞いて誤読とアクセントを直す:オチの前後に「引きの間」を1か所入れる
- WAV で書き出す:VOICEVOX の書き出しは WAV。ショートは短いのでファイルサイズは気にしなくてよい
- CapCut に音声を先に置く:映像は音声に合わせて並べる。「音声が主、映像が従」で組むと編集が速い
- 自動字幕を付けて誤変換を直す:合成音声は発音が安定しているので自動字幕の精度が高い
- BGM を声の下に敷き、スマホで聞いて確認する:1080×1920で書き出し、スマホのスピーカー・小さめの音量で最後まで聞き取れるか確かめる
AivisSpeech を使う場合も、インストール → 台本の貼り付け → アクセントとイントネーションの確認 → 調整 → 書き出し → 編集ソフトへ取り込み、と流れは同じです。VOICEVOX 自体の操作は VOICEVOXの使い方と動画への組み込み手順 で詳しく解説しています。
スマホだけで作る場合:CapCut 読み上げ・音読さん
PC が無い場合は、次のどちらかで作れます。
CapCut だけで完結させる手順
- CapCut アプリで新規プロジェクトを作り、画像や動画素材を読み込む
- 「テキスト」から台本を入力する
- テキストを選んで「テキスト読み上げ」を開き、声を選んで適用する
- 読み上げのクリップを選び、速度を少し上げてテンポを整える
- 字幕と音声のタイミングを合わせ、BGM を声より小さく敷く
音読さん+CapCut で作る手順
- スマホのブラウザで音読さんを開き、台本を貼り付けて音声を作ってダウンロードする
- CapCut に音声を読み込み、素材を音声に合わせて並べる
- 自動字幕を付けて誤変換を直す
- 概要欄に「音声:音読さん」のクレジットを入れて投稿する
スマホでは話速や間の細かい調整が PC より粗くなります。まずスマホで10本ほど出して感触をつかみ、続けられそうなら PC の VOICEVOX に移る、という段階の踏み方が現実的です。スマホでの全体の作り方は 雑学動画 作り方 スマホ にまとめています。
声とBGM・字幕の合わせ方
- BGM は声よりはっきり下げる:雑学はナレーションの情報量が多く、BGM が声にかぶると致命的です。目安は「BGM が聞こえるか聞こえないか」程度。数値で言えば声より15〜20dBほど下、音量スライダーで言えば声の半分以下から試すと失敗しにくいです(「BGMは音声の60〜70%」という目安もありますが、雑学の早口ナレーションには大きすぎることが多いと感じています)
- 字幕は声と同じタイミングで切り替える:声が先に進んで字幕が遅れると、視聴者は読むのをやめます
- 冒頭の一文だけは字幕を大きく:フックの一文は、声と字幕の両方で最初の2秒に届ける
- 音量は最後に一度だけそろえる:ノーマライズを何度もかけると音がこもります
BGM の選び方と音量の決め方は 雑学ショート BGM で詳しく扱っています。
声はチャンネルで統一する:ジャンルで最適な声は変わる
当サイトの運営者は、雑学のチャンネルを運営しています(チャンネル名は伏せます)。2026年10月24日時点の数字は次のとおりで、どちらも Shorty と同じ VOICEVOX の制作パイプラインで作っています。
- 雑学チャンネル:動画118本、登録者1,120人、総再生約287万回
この差はジャンルの需要や競合の違いが大きく、声だけで説明できるものではありません。ただし、ジャンルが変わると最適な声の条件は大きく変わります。たとえば入眠用のように視聴者を起こしたくないジャンルでは、雑学とほぼ正反対の条件になります。
| 項目 | 雑学ショート |
|---|---|
| 話速 | 標準〜やや速め(1秒6〜7字) |
| 抑揚 | 事実の直前に少しだけ付ける |
| 音量 | 一定でやや大きめ |
| 声の高さ | 中〜やや高め(聞き取りやすさ優先) |
| 間 | オチの前後に一拍 |
| BGM との差 | 声をはっきり前に出す |
| 失敗したときの症状 | 聞き取れずにスワイプされる |
雑学は「起こす声」、睡眠は「起こさない声」が必要です。ここから言えるのは、チャンネルの中では声を統一し、ジャンルが変わるなら声を設計し直すということです。
声を変えてよいのは、掛け合い形式にするとき、シリーズを明確に分けるとき、20本単位など比べられる単位で検証するとき、使っている音声サービスの提供終了や規約変更があったとき、の4つです。「作っている自分が飽きたから」は変える理由になりません。作り手は自分の動画を何十回も聞くので、視聴者より先に飽きます。
長く運用するなら、話速・音高・辞書登録などの設定値をテキストで残しておいてください。設定を記録していないと、PC を替えたときに同じ声を再現できなくなります。
商用利用・クレジット表記・収益化の注意点
AI 音声を使ったこと自体で収益化できなくなる、ということはありません。 YouTube が問題にしているのは声の作り方ではなく、中身の独自性です。YouTube は「繰り返しの多いコンテンツ」と呼んでいたポリシーを「量産型のコンテンツ」に改め、大量生産された動画が対象になることをはっきりさせました。固定の背景に合成音声を載せただけで誰が作っても同じになる動画、ネット上の文章をそのまま読み上げた動画は、声が人間でも AI でも危うくなります。詳しくは 合成音声 収益化 禁止 例外 を参照してください。
規約の面で、声を選ぶときに確認する順番は次のとおりです。
- 商用利用の条件が公式の規約に書かれているか(あいまいなツールは量産に使わない)
- クレジット表記が必要か、必要ならどんな文言か(VOICEVOX はキャラ名入り、音読さんは「音声:音読さん」)
- 無料プランで作った音声を収益化動画に使ってよいか(ElevenLabs の無料版は不可)
- 実在の人物の声をまねた音声ではないか
YouTube の「改変または合成されたコンテンツ」の開示が求められるのは、実在の人物・場所・出来事と見間違えるようなリアルな合成コンテンツです。一般的な合成音声のナレーションはこれに当たらないと読めますが、最終判断は YouTube 側にあります。迷ったら開示しておくほうが安全です。この論点は AI音声 使用 表示 必要か で扱っています。
視聴維持率を落とす声の失敗パターン
- 誤読を放置する:最も致命的。単位と記号は特に崩れやすい
- 話速を倍率だけで決める:キャラが違うと同じ倍率でも速さが変わる。1秒あたりの字数で確認する
- 間が均一、またはゼロ:息継ぎのない声は圧迫感で、均一な間は単調さで離脱を招く
- BGM が声を食っている:雑学は声の情報量が多いので、BGM の音量ミスが他ジャンルより響く
- 抑揚を強くしすぎる:感情豊かにしようとして、かえって聞き取りにくくなる
- 冒頭に挨拶を入れる:最初の2秒で本題に入らないと、維持率のグラフの頭に崖ができる
- パソコンのスピーカーやヘッドホンだけで確認する:スマホの小さいスピーカーで聞くと、低い声やこもった音が想像以上に聞き取れない
注意しておくと、これらを全部直しても伸びないなら、原因は声ではなく題材か冒頭の見せ方にあります。声は「マイナスを消す」要素で、「プラスを作る」要素ではありません。 聞き取れない声は再生を落としますが、聞き取りやすい声だけで再生が伸びるわけではありません。
声を決めるための最終チェックリスト
- [ ] 使う声の商用利用の条件を公式の規約で確認した
- [ ] クレジット表記の要否と文言を控えた
- [ ] 無料プランの音声を収益化動画に使っていない
- [ ] 1秒あたり6〜7字に入る話速にした(倍率ではなく字数で確認)
- [ ] 単位・記号をカタカナにして、全文の読みを聞いて確認した
- [ ] スマホのスピーカー・小さめの音量で最後まで聞き取れた
- [ ] BGM が声にかぶっていない
- [ ] 話速・音高・辞書などの設定値をメモに残した
よくある質問
雑学ショートでよく聞く男性の声は何のソフト?
多いのは無料ソフト VOICEVOX の「青山龍星」です。低めで断定調の声なので、雑学の「実は〜」と相性が良く、ショートでよく使われています。
使う場合は動画の概要欄などに「VOICEVOX:青山龍星」とクレジットを入れます。個人なら商用・非商用とも使えますが、企業が関わる利用は事前確認が必要とされています。なお、よく似た声でも実は人間のナレーターが読んでいる動画もあります。
雑学ショートの声は無料だけで作れる?
作れます。VOICEVOX や AivisSpeech は無料で、クレジット表記などの条件を守れば収益化する動画にも使えます。スマホなら CapCut の読み上げや音読さんの無料枠で足ります。
ただし「無料=制約なし」ではありません。VOICEVOX はキャラごとに規約が違い、ElevenLabs の無料プランは収益化動画に使えません。使う声の規約を一度は読んでください。
話速は何倍に設定すればいい?
倍率ではなく「1秒あたり6〜7字」になるように合わせてください。当サイトの実測では、青山龍星なら1.05〜1.1倍、ずんだもんなら1.2〜1.3倍がこの帯に入りました。
同じ1.1倍でも、ずんだもんは青山龍星より約16%ゆっくり読みます。他人のおすすめ倍率をそのまま使うと尺がずれるので、自分の台本で一度書き出して秒数を測るのが確実です。
30秒の雑学ショートは何文字にすればいい?
1秒6.5字で計算すると約195字が上限で、余白を取って165〜175字くらいが使いやすい長さです。15秒なら80〜85字、60秒なら330〜350字が目安です。
収まらないときは話速を上げるのではなく台本を削ってください。速くしすぎると、視聴者が「へえ」と感じる前に次の文が始まってしまいます。
VOICEVOXは危険と言われるのはなぜ?
インストール時に Windows のセキュリティ(Microsoft Defender など)が警告を出すことがあるためです。公式サイトから入手したものであれば、ソフト自体に問題があるわけではありません。
警告は、配布元の認知度が低いソフトに一般的に出るものです。入手先は必ず VOICEVOX の公式サイトにし、配布サイトを名乗る別のページからはダウンロードしないでください。
読み間違いはどう直す?
単位や記号はカタカナで書き(2m→2メートル、℃→度)、固有名詞は単語辞書に登録します。辞書で直らない言葉は台本をひらがなに開きます。
当サイトの実測では、年号や「km」は正しく読めた一方、「m」「g」「℃」「1/3」は崩れました。雑学台本は単位が多いので、書く段階でカタカナにするルールにしておくと手戻りが減ります。
AI音声だと収益化できない?
AI音声を使ったこと自体は収益化の妨げになりません。問題になるのは中身の独自性で、誰が作っても同じになる動画は声に関係なく危うくなります。
題材の選び方、切り口、構成、映像のどこかに自分の判断が入っていれば、合成音声であることは障害になりません。ネットの文章をそのまま読み上げる作り方は避けてください。
自分の声で録ったほうが伸びる?
雑学ではそうとは限りません。雑学の視聴者は情報を受け取りに来ているので、滑舌や録音環境でぶれる生声より、明瞭で品質が一定の合成音声のほうが安定しやすい面があります。
自分の声が強いのは、話し手の人柄そのものが見どころになるジャンルです。顔出しも声出しもしない前提なら、合成音声で始めて問題ありません。
声はチャンネルで統一すべき?
統一すべきです。視聴者はフィードでチャンネル名より先に声を聞くので、同じ声が続くことがチャンネルの目印になります。
変えてよいのは、掛け合い形式にするとき、シリーズを分けるとき、比べられる単位で検証するとき、音声サービスの終了や規約変更があったときです。ジャンルが違うチャンネル(雑学と睡眠など)では、声を使い回さず設計し直してください。
まとめ
- 雑学ショートでよく聞く渋い男性の声は VOICEVOX の「青山龍星」、元気な声は CapCut の読み上げが多い。無料で十分に作れる
- 選ぶ基準は「聞き心地」より「聞き逃しが起きないこと」。男女より、速くしても子音が潰れないかが効く
- 話速は倍率ではなく1秒6〜7字で合わせる。同じ倍率でもキャラで速さが違う(実測でずんだもんは青山龍星より約16%遅い)
- 尺 → 文字数 → 台本の順で作る。30秒なら165〜175字
- 単位・記号は誤読しやすい。m・g・℃・分数はカタカナや言葉で書く
- 声はチャンネル内で統一し、ジャンルが変われば設計し直す
- 商用条件とクレジット表記は、ツールごと・キャラごとに公式の規約で確認する
- 声はマイナスを消す要素。伸びない原因を声だけに探さない
声が決まったら、次は BGM の音量と選曲です。雑学ショート BGM に進んでください。