AviUtlの拡張編集が表示されないときは、まず「何が見えないのか」を3つに切り分けるのが最短ルートです。タイムラインが消えたなら「設定」→「拡張編集の設定」にチェック、または「ファイル」→「環境設定」→「ウィンドウの位置を初期化」。設定ダイアログだけが出ないならオブジェクトをダブルクリックし、それでも駄目なら aviutl.ini の座標を直します。メニューに「拡張編集の設定」自体が無いなら、拡張編集プラグイン(exedit.auf)が読み込まれていません。
この記事は2026年9月26日時点の情報で、旧AviUtl(本体1.10+拡張編集0.92)を中心に、2026年7月に正式版になったAviUtl2(AviUtl ExEdit2)との違いまで整理しています。多くの解説記事は「ウィンドウの位置を初期化すれば直る」で終わりますが、実はこの機能は環境によって設定ダイアログには効かないことがあります。この「効かない条件」まで含めて、どの順番で試せば遠回りしないかを具体的に書きます。
結論:拡張編集が表示されない原因は3分岐で判定できる
結論から言うと、症状は次の3パターンのどれかに必ず当てはまります。最初にこの表で自分の分岐を決めてから、該当する見出しだけ読めば十分です。
| 分岐 | 見えている状態 | 主な原因 | 最初に試すこと |
|---|---|---|---|
| A:タイムラインが消えた | メニューに「拡張編集の設定」はあるが、タイムラインのウィンドウが見当たらない | 表示チェックが外れた/ウィンドウが画面外に出た/マルチモニタ構成の変更 | 「設定」→「拡張編集の設定」にチェック → 「ファイル」→「環境設定」→「ウィンドウの位置を初期化」 |
| B:設定ダイアログが出ない | タイムラインはあるが、オブジェクトの数値(座標・拡大率など)を触る小窓が出ない | オブジェクト未選択/ダイアログが画面外/他プラグインの干渉 | オブジェクトをダブルクリック → aviutl.ini の config_x・config_y を修正 |
| C:「拡張編集」自体が無い | 「設定」メニューを開いても「拡張編集の設定」という項目が存在しない | exedit.auf の未導入・配置ミス・セキュリティソフトによる削除・AviUtl2を使っている | ファイル構成の確認 → 拡張編集0.92の入れ直し(AviUtl2ならそもそも別UI) |
判定のコツは「メインウィンドウの設定メニューを開く」ことです。ここに「拡張編集の設定」があればAかB、無ければCです。AかBかは、タイムラインが見えているかどうかで決まります。
独自視点として強調したいのは、「再インストール」を最初にやらないことです。分岐AとBはウィンドウ位置の問題であり、プログラムは正常に動いています。慌ててフォルダごと消すと、aviutl.ini に保存されていた出力設定・プロファイル・プラグインの設定まで失い、元の症状より大きな損害になります。再インストールが意味を持つのは分岐Cだけです。
最初の30秒で確認するチェックリスト
どの分岐か迷う場合や、とにかく早く直したい場合は、次のチェックリストを上から順に試してください。上ほど手軽で、下ほど手間がかかる順に並べています。
- [ ] メインウィンドウの「設定」メニューに「拡張編集の設定」があるか(無ければ分岐Cへ)
- [ ] 「拡張編集の設定」の左にチェックが付いているか(外れていれば付ける)
- [ ] タスクバーのAviUtlアイコンにマウスを乗せ、サムネイルに拡張編集ウィンドウが出ていないか
- [ ] 「ファイル」→「環境設定」→「ウィンドウの位置を初期化」を実行したか
- [ ] タイムライン上のオブジェクトをダブルクリックしたか(設定ダイアログ用)
- [ ] 最近モニタを外した・解像度や表示スケールを変えた・ノートPCをドッキングから外したか
- [ ] AviUtlを終了した状態で aviutl.ini の [拡張編集] の座標を確認したか
- [ ] 使っているのが旧AviUtl(aviutl.exe)かAviUtl2(aviutl2.exe)か
特に見落とされがちなのが6番目です。デュアルモニタで右側の画面にタイムラインを置いていた人が、ノートPC単体で起動すると、タイムラインは「存在しない右側の画面」に表示されます。AviUtl上は正常に表示しているつもりなので、エラーも出ません。これが「急に消えた」の典型パターンです。
分岐A:タイムラインウィンドウが消えた・画面外に行ったときの出し方
分岐Aの結論は、「表示チェック」→「ウィンドウの位置を初期化」→「キーボードで移動」→「iniで座標指定」の順に試すことです。ほとんどのケースは最初の2つで直ります。
手順1:「拡張編集の設定」のチェックを確認する
- AviUtlのメインウィンドウを開く
- メニューバーの「設定」をクリックする
- 「拡張編集の設定」の左にチェックが付いているか確認する
- 付いていなければクリックしてチェックを付ける(付いていたら一度外して付け直す)
タイムラインの×ボタンで閉じた場合、このチェックが外れた状態になります。「×で閉じた=消えた」と思い込んでいる人は、ここで一発で戻ります。付け直しても出てこない場合は、ウィンドウが画面外にある可能性が高いので手順2へ進みます。
手順2:「ウィンドウの位置を初期化」を実行する
- メインウィンドウの「ファイル」をクリックする
- 「環境設定」にカーソルを合わせる
- 「ウィンドウの位置を初期化」をクリックする
これで各プラグインウィンドウの位置が導入時の初期位置へ戻ります。タイムライン(拡張編集ウィンドウ)はプラグインウィンドウの一種なので、画面外に出ていた場合はこれで画面内に戻ってきます。
手順3:キーボード操作で画面内へ引き戻す
初期化で戻らない、あるいはメインウィンドウ自体が画面外にある場合は、Windowsのウィンドウ移動機能を使います。
- タスクバーのAviUtlアイコンをクリックして、対象ウィンドウをアクティブにする
Alt+Spaceを押す(ウィンドウメニューが開く。画面外なので見えなくても構わない)Mを押す(「移動」を選んだ状態になる)- 矢印キーを何度か押してウィンドウを画面内に移動させる
- 見えたら
Enterで確定する
見えない状態で操作するので、手順2〜3は「押したつもり」でも進んでいることがあります。矢印キーを押した後にマウスを少し動かすと、ウィンドウがマウスに追従してくる場合もあります。タスクバーのアイコンを Shift+右クリックして「移動」を選ぶ方法も同じ効果です。
注意点として、AviUtlはメインウィンドウとタイムラインが別ウィンドウなので、どちらがアクティブになっているかで動くウィンドウが変わります。メインウィンドウを動かしたいのにタイムラインが動いた、という逆転はよく起きます。
手順4:aviutl.ini の座標を直接書き換える
上の方法がすべて駄目なときの最終手段が、設定ファイルの直接編集です。
- AviUtlを完全に終了する(ここが最重要)
- aviutl.exe と同じフォルダにある
aviutl.iniをコピーしてバックアップを取る aviutl.iniをメモ帳で開く[拡張編集]という見出しを探す- その下の
x=とy=の数値を0に書き換える - 同じセクションの
disp=が0なら1にする(1が表示、0が非表示) - 上書き保存してAviUtlを起動する
ここで見落とされがちな独自の注意点があります。AviUtlは終了時に現在のウィンドウ位置をiniへ書き戻します。つまり、AviUtlを起動したままiniを編集して保存しても、AviUtlを閉じた瞬間に元の(画面外の)座標で上書きされ、編集が無かったことになります。「iniを直したのに直らない」という相談の多くはこれが原因です。必ず終了してから編集してください。
マルチモニタ・表示スケール変更が原因のとき
マルチモニタが原因の場合、もう一つの簡単な解決策は「元のモニタ構成に一度戻して起動する」ことです。サブモニタを繋いだ状態で起動すれば、タイムラインはそのモニタ上に見えるので、メイン画面側へドラッグしてから終了すれば位置が保存されます。
Windowsの表示スケール(125%や150%など)や解像度を変えた直後も、保存されていた座標が新しい画面範囲の外にはみ出すことがあります。こちらもiniの座標を0にするか、初期化で直ります。構成を頻繁に変える人は、作業後にタイムラインをメイン画面の左上寄りに置いてから終了する習慣をつけると再発を防げます。
分岐B:設定ダイアログ(オブジェクト設定)が表示されないときの出し方
分岐Bの結論は、まずオブジェクトをダブルクリックし、それで出なければダイアログの座標(config_x・config_y)を直すことです。タイムラインとは別の座標で管理されているため、タイムラインの対処だけでは直らないのがポイントです。
そもそも設定ダイアログはいつ出るのか
設定ダイアログは、タイムライン上のオブジェクトを選択したときに出る窓です。具体的には次の操作で表示されます。
- タイムライン上の既存オブジェクト(動画・画像・テキストなど)をダブルクリックする
- タイムラインの空き部分を右クリック→「メディアオブジェクトの追加」から新しいオブジェクトを追加する
逆に言えば、タイムラインが空っぽの状態やオブジェクトを何も選択していない状態では、設定ダイアログは出なくて正常です。「新規プロジェクトを作っただけで設定ダイアログが無い」と焦る必要はありません。まずはテキストオブジェクトを1つ追加して、ダブルクリックしてみてください。
独自視点:「ウィンドウの位置を初期化」は設定ダイアログに効かないことがある
多くの記事で分岐Aと同じ「ウィンドウの位置を初期化」が勧められていますが、公開情報を確認すると、この機能の本来の対象はプラグインウィンドウです。有志の改善パッチである patch.aul を導入していると、初期化の対象に設定ダイアログも含まれるようになると説明されています。
つまり、patch.aul を入れていない素の環境では、初期化を実行してもタイムラインだけ戻って設定ダイアログは画面外のまま、ということが起こり得ます。「初期化したのに設定ダイアログだけ戻らない」なら、次のini編集に進むのが近道です。
手順:config_x・config_y を書き換えて画面内に戻す
- AviUtlを完全に終了する
aviutl.iniのバックアップを取る- メモ帳で
aviutl.iniを開き、[拡張編集]セクションを探す config_x=とconfig_y=の値を確認する- 値を
0にする(または同じセクション内のx=・y=と同じ値にする) - 上書き保存し、AviUtlを起動してオブジェクトをダブルクリックする
x・y がタイムライン、config_x・config_y が設定ダイアログの座標です。どちらか片方だけ直しても、もう片方は画面外のまま、という混同が起きやすいので、両方の値を見比べてください。マイナスの大きな値や、画面解像度を大きく超える値(例えば横幅1920pxの画面で3000以上)が入っていたら、ほぼ確実にそれが原因です。
それでも出ないときに疑うこと
- 「表示」→「常に手前に表示」を試す:ダイアログが他のウィンドウの裏に隠れているだけのケースがあります。
- ウィンドウ統合系・画面配置系のプラグインを外す:複数ウィンドウを1つにまとめるタイプのプラグインを使っていると、ダイアログの位置管理がそちらに移り、上記の手順が効かないことがあります。プラグインを一時的に plugins フォルダから外して起動し、切り分けてください。
- ダイアログが極端に小さくなっていないか:画面外ではなく、幅や高さが縮んで線のように見えているだけの場合もあります。タスクバーのサムネイルで確認できます。
設定ダイアログが出るようになったら、立ち絵の座標や拡大率を数値で調整できるようになります。立ち絵のアニメーションや移動の付け方はAviUtlで立ち絵を動かす方法で手順を解説しています。
ここまでの手順、1本ぶんまるごと自動でやりますShorty はテーマを入力するだけで、台本・AI音声・字幕・BGMを揃えた雑学ショート動画を生成します。無料プランは30日5本まで。無料で作ってみる分岐C:メニューに「拡張編集」自体が無いとき(未導入・配置ミス・バージョン違い)
分岐Cの結論は、拡張編集プラグイン(exedit.auf)がAviUtlに読み込まれていないということです。ウィンドウ位置の問題ではないので、分岐A・Bの手順はすべて無意味です。ファイル構成を確認して入れ直します。
原因1:拡張編集プラグインをそもそも入れていない
AviUtl本体(aviutl.exe)だけをダウンロードした状態では、タイムラインは存在しません。タイムラインや設定ダイアログは、本体とは別配布の「拡張編集Plugin」が提供する機能だからです。公式配布サイト(KENくんのAviUtlのお部屋)から、本体の aviutl110.zip と、拡張編集の exedit92.zip の2つを入手する必要があります。
導入の基本手順は次のとおりです。
- 任意の場所(例:
C:\AviUtl)にフォルダを作り、aviutl110.zip の中身を展開する - exedit92.zip を展開し、中身のファイルをすべて aviutl.exe と同じフォルダにコピーする
- AviUtlを起動し、「設定」メニューに「拡張編集の設定」が出ることを確認する
他のプラグインを含めた入れ方の全体像は、本日公開のAviUtlプラグインの入れ方で、フォルダ構成図つきで整理しています。
原因2:ファイルの置き場所・展開の仕方が間違っている
よくある配置ミスを表にまとめます。
| よくある状態 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| exedit92フォルダごとAviUtlフォルダに入れた(フォルダが1段深い) | exedit.auf が読み込まれない | 中身のファイルを aviutl.exe と同じ階層に出す |
| exedit.auf だけコピーし、同梱の他ファイル(exedit.anm などのスクリプト類、lua51.dll 等)を入れていない | 起動はするが一部機能でエラーになる | 同梱ファイルを全部コピーする |
| aviutl.exe の階層と plugins フォルダの両方に exedit.auf がある | 二重読み込みで挙動が不安定になる恐れ | どちらか1か所に統一する(迷ったら本体と同じ階層) |
C:\Program Files 配下に置いた |
設定ファイルの書き込みで権限の問題が出ることがある | ユーザーが書き込める場所(C:\AviUtl など)へ移す |
| ZIPを展開せずに中を開いたまま起動した | 一時フォルダから起動され、プラグインを認識しない | 必ず展開(すべて展開)してから起動する |
ファイル名が文字化けしている、展開したはずのファイルが足りない、という場合は、解凍ソフトを変えて展開し直すと解決したという報告が複数あります。Windows標準の展開機能や7-Zipなど、別の方法で試してください。
原因3:セキュリティソフトがプラグインを隔離・削除した
「昨日まで拡張編集があったのに、今日起動したら消えた」という場合はこれが有力です。セキュリティソフトがダウンロードしたプラグインを誤検知し、ブロックや削除をすることがあると報告されています。
- AviUtlフォルダに exedit.auf が残っているか確認する
- 無ければセキュリティソフトの隔離履歴(検疫)を確認する
- 公式配布元から入手したファイルであることを確認した上で、復元または除外設定に登録する
ここでの注意は、入手元が公式か確認できないファイルを安易に除外登録しないことです。非公式の再配布サイトから落としたファイルが本当に危険な場合もあります。拡張編集は公式サイトから入手し直すのが安全です。
原因4:バージョンの組み合わせが違う
旧AviUtlでは「本体1.10+拡張編集0.92」が現在の標準的な組み合わせとして広く案内されています。拡張編集には0.93rc1というテスト版もありますが、有志Wikiでは不具合があるため0.92への更新が推奨されています。古い入門記事の手順で古いバージョンを混ぜて入れた場合は、公式配布の最新版に揃え直してください。
なお、バージョン違いが原因で「拡張編集の設定」自体が消えるかどうかは、組み合わせごとの挙動が公開情報では網羅的に確認できません。消えている場合はまず原因1〜3を確認し、それでも駄目なら本体と拡張編集をまとめて入れ直すのが確実です。入れ直すときは、既存の aviutl.ini と plugins フォルダを別の場所に退避しておけば、後から設定を戻せます。
AviUtl2(AviUtl ExEdit2)では「拡張編集」を探さなくていい
結論として、AviUtl2を使っているなら、「拡張編集の設定」が無いのは故障ではなく仕様です。AviUtl2では、旧AviUtlで拡張編集Pluginが担っていた編集機能が本体に統合されているため、別途プラグインを入れる必要も、メニューから呼び出す必要もありません。
AviUtl2(正式名称AviUtl ExEdit2)は2025年7月にテスト版が公開され、ベータ版を重ねた後、2026年7月にベータ表記が外れました。対応OSは64bit版Windows 10以降です。旧版とはウィンドウ構成が大きく変わっています。
| 項目 | 旧AviUtl(1.10+拡張編集0.92) | AviUtl2(AviUtl ExEdit2) |
|---|---|---|
| タイムライン | exedit.auf が提供する別ウィンドウ | 本体に統合されたパネル |
| 表示の切り替え | 「設定」→「拡張編集の設定」 | 「表示」メニューから各ウィンドウの表示・非表示 |
| オブジェクトの数値調整 | 設定ダイアログ(別ウィンドウ) | 画面内のパネル(プロパティ表示) |
| 画面外に消えたとき | 初期化・Alt+Space・aviutl.ini | 右クリック「ウィンドウ配置」で表示エリアを変更、分離したウィンドウは移動操作 |
| 設定ファイル | aviutl.exe と同じ場所の aviutl.ini | ProgramData\aviutl2 配下(ポータブル運用時は data フォルダ) |
| プラグイン互換 | 32bitプラグイン資産が豊富 | 32bit DLLのプラグインは基本的に使えない |
AviUtl2で「タイムラインが消えた」ように見えるときは、公式に近いドキュメントで案内されている「表示」メニューから該当ウィンドウの表示を確認するのが第一手です。また、各ウィンドウの右クリックメニューにある「ウィンドウを分離」で別ウィンドウにした後、そのウィンドウが画面外に出たケースでは、分岐Aと同じ Alt+Space→M の移動操作が使えます。
逆に、旧AviUtl向けの記事を読みながらAviUtl2を触っていると、「設定メニューに拡張編集が無い」「exedit.aufをどこに入れても認識しない」と感じて分岐Cと誤診しがちです。AviUtl2にexedit.aufを入れても意味はありません。導入から基本操作まではAviUtl2の使い方とインストールにまとめています。
どちらを使うべきかについては、旧AviUtlは32bitのためメモリ上限が厳しく、長尺や高解像度で動作が重くなりやすい一方、プラグインや配布スクリプトの蓄積が圧倒的です。すでに旧AviUtlで作業環境ができているなら無理に移行する必要はなく、これから始めるなら両方の特徴を比べて選ぶのが現実的です。旧AviUtlの動作が重いと感じる場合の設定見直しはAviUtlが重い時の対処法を参考にしてください。
表示できた後に起きやすい次のトラブルと、編集環境の選び方
拡張編集が表示できても、動画制作ではすぐ次の壁が来ます。ここでは、表示トラブルとセットで相談が多いものと、そもそもの制作手段の選び方を整理します。
タイムラインに素材を置いても何も起きない・再生できない
タイムラインは出たのに、動画を置くとプレビューが真っ黒、音が出ない、再生ボタンが反応しないといった症状は、表示の問題ではなく入力プラグインや読み込み設定の問題です。L-SMASH Worksなどの入力プラグインが入っていない、ファイル形式に対応していない、といった原因が典型です。症状別の切り分けはAviUtlで再生できない原因で詳しく扱っています。
ゆっくりMovieMaker等から書き出したexoが読み込めない
YMM4などで作ったプロジェクトをexo形式で持ち込む場合、タイムラインへのドラッグ&ドロップで読み込みます。拡張編集が表示されていないとドロップ先そのものが無いので、まず本記事の手順で表示を回復させてください。表示できているのに読み込めない場合は、文字コードや解像度設定の不一致が疑われます。詳しくはAviUtlでexoが読み込めないときの対処法を確認してください。
目的別に見た編集手段の比較
AviUtlの表示トラブルで何時間も詰まった人ほど、「そもそもこの動画を作るのにAviUtlが最適か」を一度考える価値があります。作りたい動画の形式によって、向いている手段が違うからです。
| 手段 | 向いている動画 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 旧AviUtl(拡張編集) | 立ち絵つき解説、細かい演出の長尺 | 無料、スクリプト・プラグイン資産が豊富 | 導入と初期設定に手間、32bitで重くなりやすい |
| AviUtl2 | 旧AviUtlの操作感で高解像度・長尺 | 64bit化、編集機能が本体統合 | 旧プラグイン・スクリプトの多くは流用不可 |
| YMM4(ゆっくりMovieMaker4) | ずんだもん・ゆっくりの会話劇 | 字幕・音声・立ち絵の同期が簡単 | 自由な演出はAviUtlより制約がある |
| Shorty(当サイトが開発・運営) | テキストからのショート動画 | 台本入力から縦型動画の生成までブラウザで完結 | 無料プランは1本30秒まで・30日で5本まで・保存7日・ショート形式のみ |
どれか1つが絶対に優れているわけではありません。たとえば、ずんだもんの掛け合い動画を作るなら、YMM4で音声と字幕を作ってからAviUtlで演出を足す、という組み合わせも一般的です。全体の流れはずんだもん動画の作り方で、雑学系チャンネルの企画から編集までは雑学動画の作り方で解説しています。
うまくいかない条件も正直に書いておくと、AviUtl系は「環境構築に強い人」ほど自由度の恩恵を受けられる一方、PC操作に不慣れな人は本記事のような表示トラブルで制作前に挫折しやすい道具です。制作本数を増やしたい時期に環境構築で止まっているなら、一部の工程だけ別の手段に置き換えるのも立派な選択です。
再発を防ぐための習慣
- 作業終了前に、タイムラインと設定ダイアログをメインモニタの内側に戻してからAviUtlを閉じる
- 安定して動いている状態の aviutl.ini と plugins フォルダを定期的にバックアップする
- 新しいプラグインは1つずつ追加し、入れるたびに起動確認する(どれが原因か切り分けられる)
- 公式配布元以外からプラグインや本体を入手しない
- 旧AviUtl用の解説とAviUtl2用の解説を混同しない(記事の対象バージョンを最初に確認する)
よくある質問
AviUtlの拡張編集が表示されないとき、最初に何をすればいい?
「設定」メニューに「拡張編集の設定」があるか確認してください。あればチェックを付け直し、無ければ拡張編集プラグインが未導入です。
この1ステップで分岐が決まります。項目があるのに表示されない場合は、続けて「ファイル」→「環境設定」→「ウィンドウの位置を初期化」を試してください。項目が無い場合は、ウィンドウの操作では直らないので、exedit.auf の配置を確認します。
タイムラインを×で閉じてしまいました。どうやって出しますか?
「設定」→「拡張編集の設定」をクリックしてチェックを付ければ再表示されます。×で閉じるとチェックが外れるだけで、データは消えていません。
編集中のプロジェクトも、閉じる前の状態のまま残っています。ただし、AviUtl自体を終了して保存していなかった場合は別の話なので、作業中はこまめに「ファイル」→「編集プロジェクトの上書き」で保存する習慣をつけてください。
「ウィンドウの位置を初期化」を押しても設定ダイアログだけ戻らないのはなぜ?
素の環境では初期化の対象に設定ダイアログが含まれないことがあります。aviutl.ini の config_x・config_y を修正してください。
有志の改善パッチ patch.aul を導入していると、初期化で設定ダイアログも戻るようになると説明されています。patch.aul を入れていない場合は、AviUtlを終了してから iniの [拡張編集] セクションで config_x と config_y を0にするのが確実です。
aviutl.ini を書き換えたのに、起動すると元に戻るのはなぜ?
AviUtlを起動したまま編集した可能性が高いです。終了時に現在の座標がiniへ書き戻されるため、必ずAviUtlを閉じてから編集してください。
タスクマネージャーでaviutl.exeが残っていないかも確認しましょう。フリーズ気味に終了した場合、見た目上は閉じていてもプロセスが残っていることがあります。
外部モニタを外したらタイムラインが消えたのはなぜ?
タイムラインが「今は無いモニタ」の座標に表示されています。外部モニタを再接続して手前に移動するか、「ウィンドウの位置を初期化」で戻してください。
再接続できない環境なら、Alt+Space→M→矢印キーでの移動、またはiniの x・y を0にする方法が使えます。ノートPCで外出先と自宅を行き来する人は、作業後にメイン画面側へ戻してから終了すると再発しません。
「設定」メニューに「拡張編集の設定」が無いのはなぜ?
拡張編集プラグイン(exedit.auf)が未読込です。exedit92.zip の中身を aviutl.exe と同じフォルダへ全部コピーし再起動します。
フォルダが1段深くなっていないか、セキュリティソフトに削除されていないか、plugins フォルダと本体フォルダの両方に置いていないかも確認します。AviUtl2を使っている場合は、この項目が無いのが正常です。
AviUtl2でも拡張編集プラグインを入れる必要がありますか?
不要です。AviUtl2は拡張編集の機能が本体に統合されており、タイムラインや数値調整のパネルは最初から画面内にあります。
パネルが見当たらない場合は「表示」メニューから該当ウィンドウの表示を確認してください。旧AviUtl用のexedit.aufや32bitプラグインは、AviUtl2では基本的に使えません。
再インストールすれば確実に直りますか?
分岐A・B(ウィンドウ位置の問題)では、aviutl.ini を残して再インストールしても直りません。再インストールが効くのは分岐Cの未導入・破損時だけです。
逆にiniごと消せば位置はリセットされますが、出力設定やプラグイン設定も初期化されます。やるなら必ず aviutl.ini と plugins フォルダを退避してから行い、まずは本記事の手順を試すことをおすすめします。
タイムラインは出たのに、動画を置いても再生できないのはなぜ?
表示の問題ではなく、入力プラグインや読み込み設定の問題です。L-SMASH Worksなどの入力プラグインの有無と、読み込みたいファイル形式を確認してください。
特にスマホで撮影した動画や一部の形式は、標準の入力プラグインだけでは読み込めないことがあります。症状別の切り分けを順に試すと原因を絞り込みやすくなります。
まとめ
AviUtlの拡張編集が表示されないときは、次の3分岐で考えれば迷いません。
- メニューに「拡張編集の設定」があり、タイムラインが見えない(分岐A):チェックを付け直す→「ウィンドウの位置を初期化」→Alt+Space→M→矢印キー→aviutl.ini の x・y を0に
- タイムラインはあるが設定ダイアログが出ない(分岐B):オブジェクトをダブルクリック→「常に手前に表示」→aviutl.ini の config_x・config_y を修正。patch.aul が無い環境では初期化が効かないことがある
- メニューに「拡張編集の設定」自体が無い(分岐C):exedit92.zip の中身を aviutl.exe と同じ階層へ。フォルダの深さ・二重配置・セキュリティソフトの隔離・バージョンの組み合わせを確認
加えて、iniはAviUtlを終了してから編集すること、AviUtl2では「拡張編集」という項目が無いのが正常であること、再インストールは分岐Cのときだけ意味があることを覚えておけば、同じトラブルで時間を失うことはなくなります。表示が戻ったら、あとは作品づくりに集中しましょう。