結論から書くと、AIを使った副業そのものは詐欺ではありません。危ないのは「AIで自動」「スマホだけ」という言葉で関心を引き、マニュアルや高額なサポート契約を売る勧誘のほうです。国民生活センターや消費者庁が公表している事例は、AIの部分が新しいだけで、流れは昔からある副業トラブルとほぼ同じでした。この記事では、公的機関の発表を原文と日付つきで確認し(確認日:2026年10月16日)、動画系の勧誘でよく見る言葉を、当サイトが実際に全自動で回した数字と並べて見分けます。
当サイトは、テーマを入れると台本・AI音声・字幕・BGM付きの縦型ショートを作るツール「Shorty」を開発・運営しています。宣伝する側の立場でもあるので、この記事では「Shortyを使えば収益が出る」とは書きません。無料プランは1本30秒まで・30日で3本まで・保存7日・ショート形式のみで、お金を払う前に「自動生成で何ができて、何ができないか」を自分の目で確かめる用途に向いています。
AI副業の詐欺は「AI」より「サポート契約」と「借金」に注目する
検索で「ai 副業 詐欺」「ai 副業 怪しい」と調べる人の多くは、SNSの広告やDMで勧誘を受けたあとか、受けそうになっている段階だと思います。最初に押さえたいのは、公的機関が問題にしているのはAIという技術ではなく、勧誘の流れとお金の払わせ方だという点です。

国民生活センターは、情報商材について次のように説明しています(「情報商材」2026年7月31日更新)。
情報商材そのものだけでなく、情報商材をきっかけに、電話やWeb会議で高額な副業コンサルティングやサポート契約、ビジネスセミナー等を勧誘されるケースが目立ちます。
つまり、最初の数千円のマニュアルは入口で、本題はその後の「サポート契約」です。AIの副業をうたう勧誘も、この形にそのまま乗っています。
公的機関が公表している手口(原文と日付)
ここでは、2025〜2026年に公表された3つの資料を見ます。どれも「AI副業」専用の注意喚起ではありませんが、AIをうたう勧誘が入る事例を含んでいます。
国民生活センター:副業サポートの名目で借金させる業者(2026年5月20日)
国民生活センターは2026年5月20日、「副業サポートや投資の名目で借金させる業者に注意!」を公表しました。相談事例には、AIの名前が出てくるものがあります。
インターネットでアルバイトを検索して出てきた業者から、AIで作成した競馬予想ソフトで儲けるための代金を消費者金融で借り入れるよう案内され、インターネット上で合計100万円を借りて、個人名義の口座に振り込んだ。
同じ発表では、アフィリエイトのサポートコースのために「その日のうちに合計450万円を借り入れた」事例も挙がっています。問題点としては次の3つが示されています。
| 国民生活センターが挙げた問題点(要約) | 見分けるときの言い換え |
|---|---|
| 「簡単に稼げる」「すぐに元が取れる」と言われて借金をしても、収入が得られず借金だけが残る | 「すぐ返せる」と言われたら、返すのは業者ではなく自分 |
| 複数の貸金業者から短期間に次々と借り入れさせ、年収を大幅に超える借金をさせる | 借入先を業者が指定したら、その時点で止める |
| 説明のためと言って遠隔操作アプリを入れさせたり、画面を共有させたりする | 画面共有を求められたら応じない |
消費者へのアドバイスには「借金をしてまで契約しないようにしましょう」「絶対に虚偽の申告はしないでください」とあります。業者に「収入欄は多めに書いて」と言われても、借りた本人が返済義務を負います。
消費者庁:簡単な副業をうたうサポートプラン(2025年6月26日)
消費者庁は2025年6月26日、「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」を公表しました。勧誘の言葉として、次のような例が原文に並んでいます。
「アフィリエイトは、初心者でも簡単に稼ぐことができる」、「このプランなら、月50万が当たり前になる」、「儲けが出なければ返金保証がある」
消費者庁は、この事業者が消費者安全法でいう「断定的判断の提供」を行っていたと確認して公表しています。「初心者でも」「当たり前」「返金保証」の3点セットは、商品がAIでも同じ形で出てきます。
情報商材の相談件数(PIO-NET)

件数は2023年度の6,256件から2025年度の2,623件へ減っています。ただ、同じページの「最近の事例」には、SNS広告からWeb会議で勧誘されたサポート契約、競馬情報サイトの電子マニュアルと高額サポート、借金をして払ったケースが並んでおり、件数が減っても1件ごとの金額が大きくなる方向だと読めます。
AI副業でよくある勧誘のパターン
公的機関の事例と、検索上位の記事が挙げている手口をまとめると、AI副業の勧誘はおおむね次の5つに分かれます。
| パターン | 入口の言葉 | お金を払う場面 | 見分けるポイント |
|---|---|---|---|
| 情報商材→サポート契約 | 「スマホだけで」「AIで自動」 | 安いマニュアルの後に数十万〜数百万円のプラン | 本題は2つ目の契約。総額を書面で出させる |
| 高額スクール・セミナー | 「無料セミナー」「今日だけ割引」 | 面談の場で即決を迫られる | 持ち帰って比べられない契約はしない |
| 自動収益ツールの販売 | 「放置で収益」「AIが自動で投稿」 | ツール代・月額・追加の「設定代行」 | 成果の証拠が販売者の画面写真だけ |
| 仕事紹介を装った前払い | 「AIで簡単な作業」「タスク」 | 登録料・研修費・保証金 | 働く前に払うお金がある時点で疑う |
| 投資・予想ソフト | 「AIの予想で勝てる」 | ソフト代・投資資金・借入 | 国民生活センターの事例(AI競馬予想ソフト)と同じ形 |
どれも「AIを使えば作業がいらない」という前提に立っています。実際には、AIが代わってくれるのは作業の一部で、テーマ選び・確認・投稿の判断は人に残ります。ここは次の章で、当サイトの実測で確かめます。
払う前に、無料で1本作って確かめるテーマを入れると台本・AI音声・字幕・BGM付きの縦型ショートができます。無料プランは30日3本・1本30秒まで・保存7日。登録不要で台本を見る動画系の勧誘:「YouTube自動化で不労所得」を実測と比べる
AI副業の中でも、動画系は「顔出しなし」「AIが台本も声も作る」「自動で毎日投稿」と、自動化の夢を見せやすいジャンルです。当サイトは2026年6月、運営者の雑学チャンネルで、Shortyと同じ生成エンジンを毎朝自動で動かし、テーマ決めから投稿までを人の手を入れずに回しました。勧誘でよく見る言葉と、その実測を並べます。
- 自動投稿5本(2026年6月6日〜10日)の再生は1本1,281回〜4,611回、合計12,134回です。1本あたり約4分で投稿まで終わりました。YouTubeショートの収益化の条件(登録者1,000人と、直近90日でショートの視聴回数1,000万回など)には遠く届きません
- AIのAPIは使った分だけ費用がかかる従量課金で、残高の管理も人の仕事です
- 運営者の雑学チャンネルで158万回・72万回再生された2本は、2024年に手作業で作った動画で、この自動投稿とは別物です
実際に自動化できた範囲はAI副業の自動化はどこまでできるかに、運営する3チャンネルの数字はAI副業をやってみた結果の数字にまとめています。
この実測から言えるのは、「完全放置で毎月お金が入る」仕組みを当サイトは作れなかった、ということです。そういう仕組みを売る人が本当に持っているなら、販売せずに自分で回すほうが合理的です。
もう1つ、動画系で見落とされがちなのがYouTube側の決まりです。YouTubeの収益化ポリシーは、「汎用的または独創性のないテンプレートを使用して作成され、大量生産されたような印象を与える AI 生成コンテンツ」を収益化が許可されない例に挙げています(YouTube ヘルプ answer/1311392、2026-10-16 確認)。「同じテンプレートで毎日量産すれば稼げる」と教えるスクールは、この決まりと正面からぶつかります。詳しくはYouTubeの量産型コンテンツの規約原文で確認できます。
契約する前のチェックリスト(10項目)
勧誘を受けたら、お金を払う前に次の10項目を確認してください。1つでも当てはまれば、その場では決めずに持ち帰るのが安全です。
- 「誰でも」「簡単」「完全放置」「すぐ元が取れる」と言われた
- 「今日決めれば割引」「残り枠わずか」と決断を急がされた
- 仕事を始める前に、登録料・教材費・保証金を払う必要がある
- 最初のマニュアルの後に、別のサポート契約やコースを勧められた
- 事業者の名前・住所・電話番号が、特定商取引法に基づく表記で確認できない
- 成功例は見せられたが、何人中何人がその結果になったか(分母)を示されない
- 振込先が個人名義の口座だった
- 消費者金融やカードローンで借りて払うよう勧められた、借入先を指定された
- 説明のためと言って、遠隔操作アプリや画面共有を求められた
- 「収入欄は多めに」「用途は生活費と書いて」など、申告の内容を指示された
8〜10は国民生活センターが2026年5月20日の発表で挙げている危険信号そのものです。この3つは「持ち帰る」ではなく、その場でやり取りを止める段階です。
もう払ってしまったときの動き方
すでに契約・支払いをした場合は、次の順で動きます。
- 証拠を残す:広告の画面、メッセージのやり取り、契約書面、振込や決済の記録をスクリーンショットと保存で残す
- カード払いならカード会社に連絡する:決済の状況と、支払いを止められるかを相談する
- 消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話する:最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の番号です(国民生活センターの案内より)
- クーリング・オフや取り消しができるか相談する:できるかどうかは、通信販売か、電話勧誘か、仕事の提供をうたう取引(業務提供誘引販売取引)かなど、契約の形で変わります。自分で決めつけず、消費生活センターで確認する
- 「返金を取り戻します」という別の業者に注意する:被害の後に返金代行をうたって費用を取る二次被害も報告されています
借金をしている場合でも、返済の義務は借りた本人にあります。業者の「こちらで返すから大丈夫」は当てにせず、早めに相談してください。
怪しくないAI副業の始め方
AI副業を避ける必要はありません。大事なのは、払う前に自分で小さく試せるかどうかです。
| 確認すること | 安全寄りの始め方 | 危ない始め方 |
|---|---|---|
| 最初にかかるお金 | 無料枠や数千円以内のツールで試す | 数十万円のコースから入る |
| 結果の見通し | 自分で1本・1件作って出来を見る | 他人の成功画面を信じる |
| 決まりごと | YouTubeの規約・ツールの商用利用・税金を自分で読む | 「規約は気にしなくていい」と言われる |
| 続け方 | 毎回テーマを変えて作る | 同じテンプレートで量産する |
AI副業の種類の選び方、最初の30日の進め方、始める前に確認する決まりごと(YouTubeのAIラベル・収益化ポリシー・声の規約・確定申告)はAI副業の始め方に1つにまとめています。動画で始める場合の具体的な回し方はショート動画の副業の回し方(1日1時間)が続きにあたります。
よくある質問
AI副業はすべて詐欺ですか?
いいえ。AIを使って文章・画像・動画を作り、自分の名前で売ったり投稿したりする副業そのものは、ふつうの副業です。詐欺やトラブルになりやすいのは、「AIで自動」「誰でも簡単」をうたって、マニュアルや高額なサポート契約、ツールを売る勧誘のほうです。払う前に、自分で無料枠や少額の範囲で試せるかを確認してください。
「AI副業 やめとけ」と言われるのはなぜですか?
高額なスクールや情報商材に払っても、思ったような結果が出なかった体験談が多いためだと考えられます。当サイトが全自動で回した動画の実測でも、5本の合計再生は12,134回でした。「やめとけ」の多くは、AIの副業ではなく「楽に稼げる」という期待に向けられた言葉です。
無料セミナーに参加するだけなら大丈夫ですか?
参加すること自体は契約ではありませんが、その場で高額な契約を勧められる流れが典型的です。国民生活センターの事例でも、Web会議の説明からサポート契約に進んでいます。参加するなら、その日は契約しない・お金を払わない・アプリを入れないと先に決めておくと安全です。
支払ってしまったお金は取り戻せますか?
契約の形や支払い方法によって変わるため、一概には言えません。クーリング・オフや契約の取り消しができる場合もあるので、証拠を残したうえで、消費者ホットライン「188」から最寄りの消費生活センターに早めに相談してください。返金代行をうたう業者への依頼は、二次被害につながることがあります。
自動化ツールを買えば、放置で収益が出ますか?
当サイトの実測では出ませんでした。自動化できたのは作業の一部で、仕上がりの確認、APIの料金管理、テーマの見直しは人の仕事として残ります。さらにYouTubeは、テンプレートで大量生産されたように見えるAI生成コンテンツを収益化の対象外としています。ツールは作業時間を減らす道具であって、収益を約束するものではありません。
まとめ
- AI副業そのものは詐欺ではない。危ないのは、マニュアルの後に続く高額なサポート契約と、借金をさせる勧誘
- 国民生活センター(2026年5月20日)は、AIで作成した競馬予想ソフトの代金を借金させた事例や、遠隔操作アプリ・画面共有の悪用を公表している
- 消費者庁(2025年6月26日)は、「初心者でも簡単」「月50万が当たり前」「返金保証」と勧誘したサポートプランについて注意喚起している
- 当サイトが全自動で回した動画は5本で12,134回再生。「完全放置で収益」は実測で再現できなかった
- 迷ったら払わない・借りない・アプリを入れない。困ったら消費者ホットライン「188」へ
お金を払う前に、まずは無料の範囲で1本作ってみて、自動生成で何ができて何ができないかを確かめてください。